普通とは
九瑠璃は足取り早く電車に乗り、神田神社に向かっていた。
電車では今日も控えめな声で有象無象の会話が行われている。
一人の九瑠璃は発する側になれず、聞かない様に、、でも拾ってしまう耳に嫌気がさしていた。
ある少年と少女が話をしていたのを拾ってしまう
いや九瑠璃自身もまだ少女ではあるが、、
少女は言う「最近クラスが同じ男子と放課後良く会うっていうかつけられてる気がするんだよねー」
少年は応える「ストーカーかあ。俺がお前とソイツの後つけとこうか?何かあってからでは遅いし」
「良いってば。。きっと学生の行動力なんてそんなにないって」
「聞いたからには俺なりに考えてみるよ。」
「分かった。ありがとう」
「そういえばこの駅のボーリング行くんだろ?帰り気をつけろよ」
「はーい」
九瑠璃は廻子さんのことについついあてはめてしまう
私なら何が物理的に出来るんだろう、、、
神田神社の最寄り駅に着いた時には少年の言葉が頭から離れない。。
神社に着き手を水で清める。
彼女の言葉では言い表し難い。触れた5円玉は冷たく、物質たるなにかの所以を感じていた。
この冷たさに想いをのせて清く参るために来た、、のか?
私はもう祈るべきではないのか?
例えば結衣はどんな見解を持っている?
私には想像もできないモノの先をいつでも視ている
彼女にはもう聞けない。。
私が大人になるから。それが普通だから。
普通なんて人は居ないかもしれないし、私は普通ではないかもしれない。
でも客観的という中には普通は金字塔の様に存在する。
私が今悩むことは普通じゃないから?
誰もが普通を知っていて、でも完全にはなりきれない
そんな尾を引きながら今日のお百度参りは始まった。。。




