カッパ
九瑠璃達はファミレスに到着した。長君が予約していたらしい。
故に昼時だったがすぐ案内された。
席に着き三人でメニュー表を見る。
「ハンバーグもドリアも美味しそう」
九瑠璃は夢中でメニューを見ている
時間がかかりそうだったので、ドリンクバーだけとりあえず頼もうと鞍馬盾子がいう。
主役の九瑠璃は今度は何のジュースにするかも結構悩んでオレンジジュースにしていた。
オレンジジュースを飲みながらマイペースにメニュー表を眺める。
こんなにゆっくり、、そして真剣に選ぶ九瑠璃をみてまた一つ安心する二人。
九瑠璃はとりあえずメニューを離し問いかける。
「皆んなは何にするか決めた?」
「俺はチーズ入りのハンバーグセットかなぁ。鞍馬さんは?」
「私はこのドリアにしようかなぁ。九瑠璃はもう決まった?」
「私はタマネギが入ってる生姜焼き定食が良い!」
タマネギを重きに置いて、しかも定食を頼む人はあんまりいないだろうなと思いつつ鞍馬が店員さんを呼ぶ。
注文を言い。再びドリンクバーへ向かう九瑠璃
今度は紅茶にしたようだ。
「ねぇ。カッパの絵何処にあるのかな?」
鞍馬は忘れているようで言葉が出てこない。
素の状態になる
「もったいぶらないでよー」
「あーあれね。長君なら知ってるんじゃないかな?私は忘れちゃった」
「えっ?俺?カッパが描かれた絵なら美術館にあるじゃない?」
長君は笑いながらも答える。
「そうじゃないよ。カッパが描いた絵だよ」
「それは僕も知らないなぁ。」鞍馬の方を見て笑う
「何?二人の秘密なの?」
「そんなんじゃないよ」鞍馬が応える
「あっ生姜焼ききたよ。九瑠璃先に食べな」
長君が笑いながら言う。
「食べるー」訝しげに九瑠璃は応える。
大好きなタマネギでも誤魔化せないかと長君は笑う。
鞍馬と長の分もすぐにきて、無言で食べ進める九瑠璃を追う。
九瑠璃は途中またジュースを入れてくるみたいで、長と鞍馬に入れてこようか?と珍しく気を遣う。
カッパのこと知りたいのかもしれない。
長は大丈夫と言い、鞍馬はアイスコーヒーをお願いとコップを渡す。
三人共完食してなお河童にこだわる九瑠璃をからかいながら時間は過ぎていく。