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暗黒世界

私は、もっと早くに気付くべきだったのかも知れない。私自身の心の闇を速やかにぬぐい去るために、あの、私を育ててくれていたあの男の笑顔の奥の瞳に写しだされていた、暗黒世界に。あの男は私を裕福な生活で育ててくれていた。いつも魚釣りやキャッチボールをしてくれていた。あの男のありのままの問いかけに、私は素直に応え続けるべきではなかったのだ。優しい眼差しにいつもうっすらと写しだされていた焼け野原、黒い水がドロドロと流れる川、傷だらけの千切れた身体で地面に横たわる人たち。人を愛するという意味が分からない。私は私の精神が分裂したり、混乱に陥ることは、実に摩訶不思議であるといつも思いながらも、深層心理の内側から出てくるあの男の瞳に写しだされていた暗黒世界が私の心にいつも有りつづけているのだ。

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