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ドリームハッカー 〜隣の家は異世界への入り口だった〜  作者: 星野木 佐ノ
第一部

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第十五話 若潮

読んで頂き、ありがとうございます。

この回は少し短めなので、本日20時頃、もう1話投稿予定です!

では、よろしくお願いします。

 まだ日が落ちそうにない放課後。

 誰も居ない教室でミユウは一人、窓の外をじっと見つめていた。その瞳の先には、校庭で友人達とサッカーをしている圭が映っている。作戦会議後、圭への監視を強化しだしてから、あっと言う間に二週間が過ぎた。

 この二週間、何の動きもなく何の変化もない。圭の「記憶」についても「書き換え」はおろか「修正」もされていない。

 嵐の前の静けさかのように何も起こらないことが、かえって気味や悪さを増していた。


「今日が正念場かもしない……」


 口の中で呟くと、ミユウは三日前にレイが言った言葉を思い返した。

 作戦会議後、ミユウは二宮圭を監視し、レイとシン、アサトはウィルの行方を捜索していた。

 アッシュがまとめたデータを元に調べているうち、レイはある法則を見つけ出したのだ。

 その法則とは、潮の満ち引きだった。


「過去の分も含めメモリーレムが消えた日に注目してみたんだ。はじめは日数だと思ったんだが、十四日後だったり十五日後だったりで、多少のばらつきがあった。そこで、潮の満ち引きを思いついた。調べてみると、全て『若潮』のときだということが分かった。次の『若潮』は、次の月曜。つまり、三日後だ」


 現時点でウィルの行方はまだ分かってはいない。しかし今日、何かが起こるのは確実だ。ミユウは何のアクションも示さない圭の監視より、レイ達と共にウィルの捜索をしたかった。だが、レイの命令には逆らえない。

 ミユウが不満の声を上げたとき、レイは静かにミユウに言った。


「何者か分からない以上、当分は監視が必要だ。もしかしたら、ウィルにも繋がるかも知れないしな」


 ミユウはその言葉を思い出しながら、二宮圭を見ていた。圭がベンチに座りタオルで顔を拭いていると、白衣を着た女が圭にそっと近づき、目隠しをするのが見えた。

 圭は勢い良くベンチを立ち上がり、怒りの顔を顕にして女を睨み付けている。女が何か言ったのか、圭はタオル持ったままグラウンドへ走り去った。サッカーをしている輪に戻ると数人の男子生徒に冷やかされたのか、圭は不機嫌そうに何か言い返している。白衣を着た女は校舎の中へ戻っていった。 



 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!


続きが気になる!という方は是非ブックマークや☆、評価、感想など今後の励みになりますので、残してもらえると喜びます!よろしくお願いします!

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