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異世界に転生したら本気で笑わせる ~売れない芸人は異世界最強になれるか?~  作者: ぢたま
第一章 皇子は芸人になれるのか?
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第一章 皇子は芸人になれるのか? - 02 - 幼少

第一章 皇子は芸人になれるのか? - 02 - 幼少


 そこで何をしていたかというと、大道芸人やサーカスや見世物小屋をひたすら覗きながら歩きまわっていた。

 当初はどこから来たかもわからないような子供が紛れ込んでいたので、すぐに追い出されていたが、あまりに頻繁にくるので次第に親しくなりよく話しをするようになった。

 さらにそういった所にも子供達がいることもあるので、数は少ないが友達ができることもあった。

 そんな中誰一人として、ライトがアクラ帝国の皇子であるなどと気づく人間などいなかった。

 だが、それも3年ほどしか続かなかった。

 ライトは6才とは思えないほど悪知恵が働き、バレないように慎重に行動していたのだが、どんなに気をつけたところで偶然には勝てなかった。

 というのも、いつものように見世物小屋に入る所を、たまたま通りがかった近衛師団の師団長ゼルン・ベルンに見つかってしまったのだ。

 帝室を守ることを最大の任務とするのが近衛兵であり、師団長はそれを統率する立場にある、いわば最も皇室に近しい存在である。

 ましてや、帝国唯一の跡取りであるライトは、皇帝ザフトに匹敵するくらい重要な人物であった。

 服を替えているくらいでは、ごまかせるような相手ではない。

 ただ見つかったのが、ゼルン・ベルンであったことは不運でもあったし幸運でもあった。

 直接見世物小屋に乗り込むようなことはせず、ライトが外に出てくるまで待っていた。

 そして、ライトが外にでてきたところを捕まえて、密かに帝宮へと連れ戻したのである。

 それから一年間はどこへ行くにも近衛兵の監視がついて、帝宮の外に遊びにいけなくなった。

 それだけでなく、帝王学を始めとした様々な勉強が一気に増えたために時間も制限されるようになった。

 その中には剣術と魔法の修行もあったが、剣術は有り体に言って普通だった。だが、魔法の方は師匠となったゾルダという名の宮廷魔術師も驚くような成長をみせる。

 みせるというか、始めた時から宮廷魔術師を超えていた。

 そもそも、どんな魔法を使うにも詠唱を必要としなかったのである。

 ただ、どんな魔法が存在するのかということさえ理解できたら、それで魔法を使えるようになるという常識では考えられないようなことがライトには可能であった。

 だけど、そのことを知るものはライト本人とゾルダのみであった。

 というのも、魔法の授業時間を宮廷を抜け出す時間に当てたからである。


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