表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

なな話目 「ありがとう。そしてなようなら。」

陽菜乃と出会ってから、数か月と月日が流れ、

早くも夏休みを翌日に控えるまでになった。

放課後。終業式を終え、通知表を受け取り、もう帰ろうというときに、

意外な人間から声を掛けられた。

「綾一・・・君。あとでちょっといいかな・・・?」

「お、おう。」

「ありがどう。10分後に裏庭で待ってるね。」

真後ろから聞こえた声は陽菜乃であった。

え?な…なんだいきなり・・・!?まさか・・・告白・・・?

いやいやいや、そんなはずはないだろう。大都会から引っ越してきた

美少女がこんな田舎者のことを好きになるはずがない。

・・・いや、でも本当にそうだったら・・・?

あぁ、もちろんOKだ。速攻成立だろう・・・。しかしそんな夢みたいな

事が・・・?

自問自答を繰り返しながら、いつの間にか約束の時間があと2分

までに迫っていた。まずい。ここで遅れたらせっかくのチャンスが…。

いや、まてまて。あまり期待しないほうがいいだろう。結局違う話

だったらショックで立ち直れなくなるだろう。

足早に裏庭に向かい、心臓の鼓動の音を聞きながら運命の時を待つ。

「・・・綾一君。」

「お、おう陽菜乃!どうしたんだいきなり話って?」

まずい。明らかに動揺が伝わっている。平常心を保つんだ綾一っ!

「あ、あのね、私、綾一君に言わなきゃって思ってたことがあって。」

この前振りはまさか本当に・・・!?

「私ね、3日後、池袋に戻ることになったの。」

「・・・え?」

衝撃すぎる一言に、告白のことなんて吹っ飛んでいた。

「なんでそんな急に・・・まだこっちに来て少ししか経って

ないのに・・・。」

「綾一君。あなたなら、きっと話しても大丈夫だろうって思ったの。

だから今からいう話、誰にも言わないでくれる・・・?」

「あぁ、2人だけの秘密にするさ。」

「ありがとう・・・。私ね―――」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ