曲がり角の夕方
掲載日:2026/08/02
向かい風が吹いている。
自転車での帰り道。
西陽が強い。
眩しくて、眉が自然と寄っていく。
風の分だけ、ペダルが重くなっていく。
漕いでも、漕いでも、帰り道が終わらない気がした。
車道の脇を一人、漕いでいく。
渋滞している車と追いついたり、追い越したりを繰り返す。
風は変わらず正面から吹き続ける。
どちらが早いのか。
車だけ角を曲がっていく。
一緒に帰っているわけではないことを、ようやく思い出す。
車は、曲がった先でゆっくりと進んでいく。
だんだん小さくなっていく。
少し見送って、まっすぐ信号を渡る。
建物の影から出る。
いつのまにか、風は弱くなっていた。
ペダルは軽い。
西陽だけは、変わらず強かった。




