異世界転生・西野:ep.7マッチ売りの少女編「冬の時代の火薬革命」
極寒の北欧、マッチの火で幻影を見る少女。
その細い手からマッチをひったくり、火薬の調合表を几帳面に書き殴り始めたのは、卑怯者の転生者・西野だった。
少女を爆弾職人として強制労働させ、凍える街を硝煙渦巻く兵器市場へと作り替える。
「温かいスープ」より「確実な火力」を重んじる西野の荒っぽい兵器ビジネスが、可憐な童話を血生臭い産業革命へと叩き落とす。
「マッチ一本で夢が見れる? バカか。こいつは一本で壁をブチ抜けるんだよ」
聖夜の空に打ち上がるのは、祈りの火ではなく、西野が仕掛けた欲望の爆炎。
西野が降り立ったのは、雪の降り積もる極寒の北欧の街だった。
1. 「マッチ」の再定義
薄暗い路地裏で、裸足の少女が震えながらマッチを売っていた。「マッチを……マッチはいりませんか……」
西野は、その少女がマッチを擦って幻影を見ようとした瞬間、その手を荒っぽく叩き落とした。
「おいガキ、貴重な在庫を無駄にするな。そんなもん、一本ずつ売ってたら日が暮れるどころか命が暮れるぞ」
西野は少女からマッチの束をひったくると、几帳面な手つきでその成分を分析し始めた。
「ふん、粗悪な硫黄だが、配合次第でなんとかなるな。いいか、これからは『マッチを売る』んじゃない。『火力のパッケージ』を売るんだ」
2. コンサルタント・西野の荒業
西野は少女を無理やり近くの安宿へ連れて行き、お湯とパンを与えた。恩を売るためではない。彼女を「熟練の作業員」として教育するためだ。
「いいか、まずはこのマッチの軸を短く切り揃えろ。次に、この空き瓶に火薬を詰め直す。これはマッチじゃない。**『即席手榴弾』**だ」
西野は街の治安の悪さに目をつけた。彼は地元のマフィアの事務所に乗り込み、荒っぽいやり方でデモンストレーションを行った。
「おい、そこの強面。お前の持ってるその錆びた剣より、この少女が作った『マッチの進化系』の方が100倍人を殺せるぞ。試しにあの倉庫を吹き飛ばしてみろ」
ドォォォン! という爆音と共に倉庫が消し飛び、西野はマフィアから多額の契約金をせしめた。少女はいつの間にか「爆弾娘」として裏社会で恐れられる存在になっていた。
3. マッチ売りの少女の絶望
数週間後、少女は暖かい服を着て、豪華な食事を摂れるようになった。しかし、彼女の目は死んでいた。
「西野さん……私、本当は温かい家族の幻影が見たかっただけなんです。毎日爆弾を作るのは、もう嫌……」
それを聞いた西野は、耳をほじるふりをしてあっさりと言い放った。
「幻影? ああ、あのマッチを擦った時に出るガスの毒性で見える幻覚のことか。あんなもん脳のバグだよ。お前、まだそんな非科学的なこと言ってんの? 飽きたわ、そのお涙頂戴の話」
西野にとって、少女の幸せなどどうでもよかった。彼はすでに、この街の軍部と接触し、大規模な兵器工場の設立計画を几帳面な図面で書き上げていた。
4. 最短ルートのトン走
ある朝、少女が工場へ行くと、西野の姿はどこにもなかった。
残されていたのは、軍部から前借した莫大な開発資金の「空の金庫」と、一枚のメモだけだった。
『飽きたから隣国に行くわ。あ、お前が作った爆弾の欠陥、軍には黙っておいてやったぞ。あと1時間で自然発火する設計にしたから、早く逃げな。じゃあな』
西野は、少女が自分を恨もうが、街が火の海になろうが、これっぽっちも興味がなかった。彼はすでに国境を越え、豪華な馬車の中で新しい帳簿を几帳面に整理していた。
「北欧の冬は寒すぎて、俺の肌に合わねえな。次はもっと……そうだな、命の価値が軽くて、ドラマチックな場所がいい」
西野の視線の先には、**『銀河鉄道』**の駅の看板が見えていた。




