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異世界転生・西野:ep.4桃太郎編「M&A(桃太郎&鬼ヶ島・アライアンス)」

おとぎ話の王道、桃太郎。

だが、川から流れてきたのは「英雄」ではなく、老夫婦に「見世物ビジネス」を提案する転生者・西野だった。

きびだんご一つで命を懸ける動物たちを低賃金で酷使し、鬼ヶ島を武力制圧ではなく「リゾート開発」の抵当に入れる。

几帳面な経営戦略と、友情をゴミ箱に捨てる荒っぽい裏切りが、日本一の伝説をM&A(合併・買収)の渦に叩き込む。

「正義の味方? そんな薄利多売な商売、誰がやるかよ」

めでたしめでたしの裏側で、西野の冷酷な中間搾取が始まる。

シラクスを灰塵に帰す勢いで脱出した西野は、次なる暇つぶしの舞台として、日本の昔話『桃太郎』の世界を選んだ。といっても、彼が転生したのは桃の中ではなく、川上で洗濯をしていた婆さんの横である。



1. 桃太郎のリストラ


川から流れてきた巨大な桃。それを見つけた老夫婦が歓喜する横で、西野は冷徹にソロバンを弾いていた。

「爺さん、待て。その桃、食い物としてはデカすぎて大味だ。だが、『中から子供が出てきた』って噂を流せば、見世物小屋として一生遊んで暮らせるぞ」


しかし、中から元気な赤ん坊(桃太郎)が出てくると、西野は即座にプランBに移行した。彼は桃太郎を「英雄」として育てるべく、几帳面なスケジュール表を作成した。


「いいか、桃。お前のバリューは『鬼退治』という実績にある。15歳までに筋トレ、語学、交渉術を叩き込む。きびだんご? あんな原価の安いもんで仲間を釣ろうなんて甘い。これからはインセンティブ(成功報酬)の時代だ」



2. ブラック組織の形成


桃太郎が成長し、鬼ヶ島へ向かう道中。西野は「軍師」として同行した。


現れた犬、猿、キジに対し、西野はきびだんごをチラつかせながら、雑かつ冷酷な雇用契約を突きつけた。


「おい、犬。お前は索敵担当だ。死んだら代わりはいくらでもいる。猿、お前は工作員。キジ、お前はドローン代わりの上空偵察だ。報酬は鬼ヶ島の財宝の0.1%。不満があるなら今すぐここで保健所に送ってやるが?」


西野の圧倒的な威圧感(と、時折見せる几帳面な拷問技術)に屈し、動物たちは震えながら従った。桃太郎はもはや西野の操り人形に過ぎなかった。



3. 鬼ヶ島リゾート開発計画


鬼ヶ島に到着した一行。しかし、西野は正面突破などという**「やり方が荒い」**戦法はとらない。

彼は鬼の首領・温羅うらに対し、完璧に整えられた企画書を提示した。


「鬼の大将、いつまで略奪なんていうハイリスク・ローリターンなことやってんだ? この島、ロケーション最高じゃねえか。ここにカジノとサウナを作れ。俺が本土から客を引っ張ってきてやる。分け前は50対50だ。断るなら、この『きびだんご(爆薬入り)』を島中にバラ撒く」


鬼たちは、西野のあまりの卑怯さと、提示されたビジネスモデルの精緻さに圧倒され、戦わずして降伏した。



4. あっさりした裏切り


数ヶ月後、鬼ヶ島は「鬼ヶ島アイランド・リゾート」として大繁盛していた。桃太郎は広報部長として愛想を振りまき、動物たちは時給10円で警備員として働かされていた。


だが、経営が軌道に乗ったところで、西野は飽きた。

「あー、もう数字見るの飽きたわ。爺さんと婆さんの介護も面倒だしな」


ある夜、西野はリゾートの運営資金と、鬼たちが隠し持っていた裏帳簿を全て持ち出した。さらに、嫌がらせとして、鬼ヶ島の違法建築を役所に匿名通報し、桃太郎が「実は鬼と癒着していた」という証拠を捏造して村中にバラ撒いた。


「じゃあな、桃。お前は『正義の味方』として、村人の怒りの矛先を受け止めて死んでくれ。それがお前の最後の仕事だ」


翌朝、怒り狂った村人たちと役人が島に押し寄せた時、西野はすでに最新の高速船(鬼に作らせた)で遥か彼方の海へ消えていた。

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