第12話 安部家の末裔 2
「あの日私と清明様、猫又は輪廻転生をしてこの時代にやって来ました。直後はここが何年後の世界なのか一体何処なのか何も分からず情報を集める日々を過ごしていました」
八咫烏は転生後の話を詳しく始めた。
「また清明様は輪廻転生の影響で陰陽術が一時的に使えない状況で酷く体もとても疲弊していました。そして数日後ここが1000年後で蘆屋道満がまだ生きており陰陽師結社という組織のトップに君臨していると知りました。そこで清明様は私と猫又に蘆屋道満が本物かをどうかを確認がてら伝言を預かり陰陽師結社に乗り込みました。そして拠点としていた廃墟に戻ってくると清明様の姿が無く、私は戦力集めに猫又は清明様を探しにそれぞれ別れて今となります」
「なるほど、その後猫又さんから連絡はありましたか?」
天音が尋ねる。
「いいえ、まだ何も」
後ろにいた影のメンバーもこの話を真剣に聞いていた。
「やたっち、大変だったんだね」
音羽が涙ながらに言った。
「おい、やたっちはやめろって言ってるだろ」
天音が立ち上がった。
「状況は分かりました、それではあの方を訪れてみてはどうでしょう」
「あの方...?」
「紅月教えて差しあげてください」
「はい、天音様。八咫烏様は藤堂家をご存知ですか?」
「あー、昔藤堂の婆さんに会ったことがあるけど」
藤堂家とは代々占いを生業としている陰陽師の一族で、その占いは100%当たると言われている。
「ただ現代の63代目は中々の変わり者でして」
「じゃあ早速だが稲荷、雫、土御門、お前達は占い師の藤堂の所に行ってきてくれ」
「分かりました!」
稲荷達は藤堂を探すため安部家を後にした。
「それで私達が安部家の力になるには何をすれば?」
「我々安部家は1000年前の事件から五大陰陽師を追放されて現在まで追われる身となっています。この長い年月で安倍家は衰退の一途を辿り今では天音様と私、そして弟の蘭丸のみとなってしまいました」
五大陰陽師とは5つの権力と力を兼ね備えた名家の事を指す。五大陰陽師はそれぞれが干渉することは少なく、他の名家からその座を奪うために狙われる事も少なくは無い。現在の五大陰陽師は烏丸家・藤原家・月影家・土御門家・○○家の5つ。数多くの名家が陰陽師結社に降った今も尚、唯一対抗している現代の陰陽師である。また五大陰陽師は四神五霊の加護を受ける事が出来る。
「私達は陰陽師結社を倒す為に五大陰陽師に返り咲かなければならないのです。かつて五大陰陽師最強と言われた我々安倍家が陰陽師結社を蘆屋道満を倒すために」
紅月は瞳に涙を浮かべながら熱い想いを話した。
「流石の五大陰陽師と言えど、やはりあの巨大な陰陽師結社に未だ抗えているのは四神五霊の力があってこそという事ですね」
「はい、私達安倍家は必ず返り咲きます。その為に貴方影に安倍家の隊になり力を貸してほしいのです」
「心得ました。私八咫烏他6名、影の隊員は本日をもって安部家の親衛隊その名を影と名乗らせて頂きます」
「ありがとうございます!八咫烏殿」
紅月は喜びに溢れていた。
「それでは影に蘭丸も是非加えて下さい。必ず力になります」
「分かりました」
「!?」
数人が外から複数の霊圧を感じ取る。
「堕ちた名家安部家の皆さんよ〜そろそろ死んでくれない?」
外には五大陰陽師藤原家の陰陽師の姿があった。




