第11話 百鬼の森 5
一方その頃、六美と同じく妖神徒で天城の手下、小鼠が森中を駆け巡り何かを探している。
「魂の勾玉と言われても本当に百鬼の森にあるんでちゅか?」
独り言を喋りながらひたすら探し回っていた。
八咫烏と天城の斬り合いは激しさを増していた。
「お嬢さん方を守りながら戦うのは大変でしょう」
「これが俺の本気だと思ってるのか?」
「流石はあの晴明の右腕と言われた男ですね」
「天城様ー!!」
そこに魂の欠片を探していた小鼠が姿を現した。
「おー小鼠、探し物は見つかりましたか?」
「やっと見つけましたでちゅ」
「やはり百鬼の森にあったのは精霊度の低い勾玉でしたか」
小鼠は魂の勾玉を取り出し天城に渡した。
魂の勾玉とは古代の陰陽師が作り封印した魂を操る勾玉である。これを使用すると式神を一時的に強化したり式神の魂を強制的に操る事ができる。魂の勾玉には神格•上級•下級と3種類あり、神格の勾玉を5つ集めると何かが起こると言われている。
「そーいうことか」
八咫烏は何かに気付いた様子だった。
「まさかお前達が魂の勾玉を集めていたとはな」
「ちょうど貴方達が余計な妖達を倒して下さったので、私は残った主を倒すだけで楽に小鼠が勾玉を探す事ができて助かりました」
すると天城は下級の勾玉を小鼠の額に埋め込んだ。
「天城様!?何を!?」
「下級の勾玉は価値がないんですよ。このような使い方意外には」
勾玉を埋め込まれた小鼠の頭に酷く激痛が走った。
「ぐぁぁぁぁぁぁ」
魂の勾玉を埋め込まれるとその者が使役する式神が暴走状態になり自我を失って暴君と化す。
「それでは私はこの辺で失礼します」
天城は姿を消して式神が暴走して巨大化した小鼠が八咫烏の目の前に立ちはだかった。
「はぁ、まためんどくさい事になった」
八咫烏は大きく溜息をついた。同時に小鼠の強烈な一撃が八咫烏を襲った。
「八咫烏隊長ー!!!」
出雲と雫が声を上げた。
「騒ぐな」
八咫烏は小鼠の腕を一瞬で切り落としていた。そして次の瞬間八咫の剣の鋭い一振りで小鼠の首を切り落とした。
「おいドブ鼠、俺の前では首を垂れて跪け」




