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さようなら婚約者! 実家からも追い出された私はゴブリンハンターと共に旅をします!

遭遇ゴブリンハンター! 一緒に洞窟を抜け出します!

作者: 墨彩銃像

婚約破棄された私は前世の記憶を思いだすの続きです。


前作の婚約破棄された私は前世の記憶を思いだす → https://ncode.syosetu.com/n6338ix/

 

さようなら婚約者! も是非見てください。 →  https://ncode.syosetu.com/n1762ix/

「さて、思い出に浸るのも終わったことですし、そろそろ仕事を始めますか‥‥‥」


 私は重い腰をあげて、イスから立ち上がりました。その後、仕掛けた罠を確認するため、洞窟の入り口近くに向かいました。


 到着すると、すぐに設置していた罠を目視で確認しました。仕掛けていない地面と仕掛けている地面の見た目にそれほどの違いがない事を確認しました。そのため、ひとまず安心しました。


 しかし、安心して束の間、私は驚愕することになりました。


 なぜなら、洞窟の外に冒険者の格好をした人がいるのを確認したからです。しかも、その人は私の方を見ていました。


 もしかしたら‥‥‥私が目視で確認していることにあの人は気づいたかもしれない‥‥‥だとしたら、ここに設置している罠にもきづいているかも‥‥‥


 私は動揺して体が固まっていました。そんな私に、冒険者の格好をした人は話しかけてきました。


「あの‥‥‥こんな洞窟の中で何をされているのですか?」


「何をしているのですかって‥‥‥私は‥‥‥この洞窟に住んでいるのです‥‥‥何をするのも私の自由ですわ」


「えっ!! この洞窟に住んでいるのですか!! すみません‥‥‥てっきり、誰かに誘拐されてこの洞窟にいるのかと思いました。」


 令嬢の格好をした私がこの洞窟に居れば、誘拐されたのではと思うのも無理はなかった。


「まあ‥‥‥この格好を見れば勘違いなされるのも仕方ありませんわ。ただ、私は身よりがなくなってしまったのでこの洞窟に住んでいるのです。住みたくて住んでいるのではありません」


 本当は洞窟に住みたくて、ここに住んでいるのだけど、住みたいとはとてもじゃないが‥‥‥言えなかった。


「そうだったのですね‥‥‥何やら深い事情がおありのようだ。失礼なことを聞いてしましい申し訳ない‥‥‥」


 冒険者の格好をした人は礼をした。


「ただ、この洞窟にあなたのような女性の方が住むのは危険が付きまとうと思います。良かったら、私がお金を出しますので、宿屋に泊まりませんか?」


「それは‥‥‥お誘いですか」


「いえ‥‥‥あなたを思って、ここから避難してもらいたく発言しました。理由は、この近くで失踪した人が多数いらっしゃるという情報を聞きつけたからです。」


「疾走‥‥‥」


 私はその時戦慄しました。なぜなら、私が罠にかけて始末した人たちが忽然と消えたことに対して失踪しているという形で噂になっていたからです。


 このままでは‥‥‥それを聞きつけた冒険者が謎を突き止めようとくるのも時間の問題だとおもいました。


 そして、今私に話かけている人物は、噂を聞きつけてきた冒険者だと判断できる‥‥‥このままではこの者に失踪している理由が解き明かされ、私の身が危うくなると思いました。


 一刻も早くこの者を始末して‥‥‥この洞窟から立ち去れねば‥‥‥私はそう考えると、噂を聞いて駆けつけたと思われる男を洞窟の中に誘い出そうと思いました。


「ええ、そうです。この辺りは危険です。一刻も早くこの洞窟から脱出してください!!」


「わ‥‥‥分かりましたわ。でしたら、この洞窟にある荷物をまとめたいので協力していただけませんか?」


「分かりました。では、荷物をまとめるために洞窟の中に入ります。よろしいですね!?」


「ええ、どうぞお入りください‥‥‥」


 噂を聞きつけた男は洞窟の中に入ってきた。


「この洞窟内には危険な箇所もありますので、そのまま‥‥‥そのまま‥‥‥まっすぐお進みください!!」


「はい、分かりました!!」


 私はこの男を罠に引っ掛けるため、そのまま進むように誘導した。そして、男は私のいう通りにまっすぐ進んでいった。


 そして、罠が仕掛けられた箇所の前まで来た。このまま罠に引っかかってと心より祈りました‥‥‥


 しかし、その祈りは叶いませんでした‥‥‥男は罠の前に来ると、うんっ!! と言って立ち止まりました。


「どっ‥‥‥どうかされましたか!?」


 私は動揺していた。

 

「目の前の箇所が何やらおかしいのです。」


「お‥‥‥おかしいとは‥‥‥!?」

 

 私はさらに動揺しながら聞いた。


「目の前から何やら白く光るものが見えるのです。私の方向からだと日光が差し込んでくるので、その光のおかげで白く光るものが見えているのです。」


 ‥‥‥失念したと私はその時思いました‥‥‥


 実は、この罠を仕掛けるため、穴を掘りその上に白い縄のようなものをいくらか敷き詰めました。その上に土をかぶせて見えないようにしたのです。


 だが、‥‥‥白い縄の一部が光って見えているらしいのです‥‥‥


 しかし、先ほど目視で確認したときや今確認してもこちらからでは、光って見えていなかった。ですが、男の先ほどの発言でその理由はすぐに分かりました。


 日光‥‥‥こちら側はランプの明かりしかともっていない。このようなくらい洞窟内ではランプの明かりがともっていても洞窟内は薄暗く見える。


 しかし、入り口から入ってきたら、日光のまぶしい光によって、白い縄がほどけた部分が光って確認できる。‥‥‥そのことに今更ながら気づいたがもう手遅れだった‥‥‥


 しまった‥‥‥余裕が出てきていたから、確認するのが甘くなっていたのかもしれない‥‥‥このままだと、この男に私のやった所業が気づかれるかもしれない‥‥‥


 私は恐怖しながら男の様子を眺めていた。


「少しこの白く光るものを確認してみますね。」


 そういうと、男は白く光るものを確認した。エリシアの思った通り、その白く光るものは、白い縄がほどけてできた糸だった。


 男はその糸を確認すると、すぐにほどけたものと判断できたのかその先にある縄を見つけ出すとすぐに引っ張った。


 私は男が縄を引っ張った瞬間なんとも言えない恐怖や驚愕の表情をしていた。


 男は、そのまま引っ張ると、支えられていた一部がなくなり土が下に落ちていった。


「こ‥‥‥これは‥‥‥穴」

 

 男は動揺しながら言った。さらに、そのまま穴の中を覗き込んで確認していた。


「穴の中には先が鋭利に尖った棒が何本も突き刺さっている‥‥‥これは、どうやらトラップのようです」


 気づかれた‥‥‥私はそう思うとどうするべきか考えた‥‥‥このままのぞき込んでいるこの男を突き落とすか‥‥‥


 私はその男に近づこうとした。しかし、足音で気づいたのか男はすぐにこちらの方を見た。


 私は慌てて、体を男と話していた時の状態に戻した。しかし、それが不自然だったのか男は質問してきた‥‥‥


「慌ててどうされたのですか‥‥‥!?」


「い‥‥‥いえ、何かを発見されたようなので気になって少し動揺しましたわ‥‥‥フフフフフ」


「そうだったんですね。」


「ええ、で穴の中には何があったんですの!! もしかして‥‥‥お宝ですか!!」


「いえ‥‥‥この穴の中には鋭利に尖った棒が何本も突き刺さっておりました。どうやら、この穴はトラップのようです」


「なんと‥‥‥そのような恐ろしいものが仕掛けられていたなんて‥‥‥今まで気づきませんでしたわ‥‥‥恐ろしい‥‥‥」


「ええ、今まであなたがトラップに引っかからなかったのは運がよかったのでしょう‥‥‥」


 うん‥‥‥この言い方だと、このトラップを仕掛けたのは私だと思ってない‥‥‥


「恐らくこれを仕掛けたのは、ゴブリンでしょう‥‥‥私はこれと似たトラップをゴブリンどもが仕掛けているのを確認しています‥‥‥」


「では‥‥‥私がこのトラップに引っかからなかったのは奇跡ということですか!?」


「その通りです。あなたは運がよかったんです。」


「しかし、いつ仕掛けたのでしょう?」


「恐らく、あのゴブリンどものことです。あなたがいない時を見計らって仕掛けたのでしょう」


「何と恐ろしい!! 気づいてくれて感謝しますわ!!」


 私は感謝の言葉を言いながら、礼をした。その後、すぐさま上体を起こすと質問した。


「それにしても、ゴブリンについて詳しいのですね!!」


「ええ、ゴブリンどもはいつも戦っていましたから!!」


 私はその発言が気になって動揺しながらさらに質問した。


「あ‥‥‥あの‥‥‥差し支えなければ‥‥‥あなた様の活動内容を聞いてもよろしいでしょうか?」


「あっ!! そういえばまだ、名乗ってはいませんでしたね。私は、ウィリアム・レオンと申します。主にゴブリンどもを狩るゴブリンハンターをしています。」


「ご‥‥‥ごご‥‥‥ゴブリンハンターーーーーーーー!?」 


 私はこの話していた男がゴブリンハンターと知り思わず叫んだ!! なんでこんなところでゴブリンハンターと出くわすの!? どういう確率よ!!


 エリシアはにっくきゴブリンハンターと出くわして、ものすごい形相をしながら驚いていた。


「ご‥‥‥ゴブリンハンターというのは本当ですか?」


「はい、本当です。私は、失踪した人たちが増えている原因がゴブリンだと思って、この洞窟に来たのです。」


「な‥‥‥なるほど、そうだったのですね。あっ!! そういえば‥‥‥まだ、名乗っていませんでしたね。私の名前はヨーゼフ・エリシアです。」


「ヨーゼフ・エリシアさんですね。名乗ってばかりで申し訳ないが、ここにゴブリンがくるかもしれませんので、早く荷物をまとめましょう!!」


「は‥‥‥はい。分かりました。」


 私は怪しまれないように返事をして荷物の所に案内した。その後、荷物を二人でまとめていた。


 まとめている時、私はレオンさんに質問した。


「あ‥‥‥あの、罠を仕掛けたゴブリンはどこにいるのでしょうか?」


「恐らくですが‥‥‥近くの森にいると思われます。なぜなら、エリシアさんをトラップにはめた後は、近くに居たほうが回収しやすいですからね」


「そ‥‥‥それじゃあ、外に出てしまったら、ゴブリンに囲まれてしまうのではないですか?」


「私が一緒にいるのでゴブリンどもは襲って来やしませんよ。なぜならあいつらは、勝てる算段を立ててから攻撃する卑怯どもです。だから、私が居れば襲われません。安心してください!!」


「わ‥‥‥分かりましたわ。レオンさんが身近にいてくれてとてもよかったですわ」


 本当のことを言うと、ゴブリンは卑怯者と言われ少しカチンときてました。


 その後、二人で作業したので、荷物を簡単にまとめることができました。そして、荷物を購入しておいた荷車に乗せて、洞窟を出ました。


 洞窟で暮らしているので、外に出るとやはりまぶしすぎます。


「それじゃあ、エリシアさん街まで案内します。街までよろしくお願いします。」


 レオンは私の方に手を伸ばしてきた。


「こちらこそ‥‥‥よろしくお願いします。」


 私は震えながら握手した。


 その後、私たちはひとまず街まで一緒に行動することになりました。


 こうして、二人の物語は幕を開けたのである。


そうこれは、ゴブリンハンターと元ゴブリンの令嬢が共に旅をして、住みやすい洞窟を探す物語!

 

読んでくださり、ありがとうございます!


いまいちと思われましたら★、面白いと思われましたら★★★★★など、評価していただけると嬉しいです! 


ブクマもよろしくお願いいたします!

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