表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

95/162

第94話 我らもまた防人であると!!

『艦外地上軍!!右舷と上部、艦艇入出路に突入してます!!』

『格闘6脚も!!右舷上部格納庫で二手に!!』

『左舷下部もや!!なんでこんなに突破早いんや!!』

「ぽんぽこ突破されよる…」

「そうだ…なんでそんなことに」


『あぁ、自爆覚悟で加速してるなぁ、ここ真っすぐだもんなぁ』

『そしてトッツキランス2本をインパクトに合わせるのねぇ』

『そりゃ艦内隔壁じゃどうにもならんなぁ』

「むちゃくちゃだ…」

「強引なんてもんじゃない…」

「どっちもアタマおかいしいですぅ」


『艦外地上軍!!左舷と下部にも!!』

『間に合うやろか…』

『ほぼ同着だな…』

「ギリギリなのか…」

「展開爆速…」

「コンマ秒単位で戦術機動する…」

「数百万の軍勢…」


『艦内地上軍が各6万や…2種は未召喚やから各24万なるわ』

『艦外地上軍が各2万でやす…2種は一時戻してやすから各8万になりやす』

『この状況なら格闘6脚1機に正規兵1、2種3で五分です』

『つまり、正規兵の数が戦力評価的には等価か』

『侵入した格闘6脚は4経路各4万程や』

「現状のままなら…」

「守れる算段…?」

「に…なるのか?」


『問題は…』

『その右舷艦艇入出路前部ハッチや!!今破られたわ!!』

「ぐむぅ…それもすぐにご破算か…」

「ちゃぶ台返しすぎる…」

「思考加速状態でも…ついていくに苦労する…」

「そうだ、攻城戦、その特徴はその展開速度に在る」


『艦外地上軍!!後続を全て右舷に!!』

『艦外格闘6脚も全て右舷に!!』

『後詰!!タッチダウンまであと30秒!!半分を前部に!!

残りは右舷艦艇入出路後部ハッチです!!』

『間に合わなかったですねぇ…』

『そうなりましたねぇ…』

「間に合わなかったのか…後詰…」

「たった30秒差…ですのよ…」


『トゥーロン班長と艦内駐留師団長の連名で発信や!!』

『”生後6か月の1種は全員邪魔、放り出す”だそうです…』

「「「「「「「「「………」」」」」」」」」


『そうですか、両名の名を聞いても?』

『トゥーロン班長、ゲェリエイル・トゥナース贖罪兵大佐、

第1軍集団第8軍団第7軍第5師団長、

グレイシャー・ホワイトウルフウォリアートライブ准将』

『あー第1軍でしたかぁ籠城戦の戦友の方でしたかぁ』

『司令?グレイシャー准将の視点映像を遺しましょう?』

『そうですねぇ、そうしましょう、そして見ておきましょうか』

『そうですねぇ、遺される者達にぃ』

『言って聞かせる為…ですか』

『グレイシャー准将やな?……あぁ盾ナグール着とらすな、

その盾ナグールの視点映像で問題ないやろ』

『えぇ、ソレで構いません』

『出すで』


”『グレイシャーさん!!何故です!!』”

”(ぼごん)”

”『ぐふぅ』”

”『各種教練首席であるお前が、この程度も避けきれないからだ』”

”『シャッサー!!グレイシャーさん!!何を!!”』

”『ゲェリエイル、やってくれ、今は寸暇の代価に戦友達の命を払い続けている』”

”『あぁ、グレイシャー起動した』”

”『えっ?体が?いえ違うわ!!盾ナグールが勝手に!!』”

”『この戦場にお前らの居場所はない、さらばだ』”

”『グレイシャーさん!!何を!!』”

”(どしゅん)”

”『ゲェリエイル?必要所要時間は?』”

"『230秒だ』”

”『それくらいならば、まぁなんとかなるか…残したのは?』"

"『群隊長1班と戦隊長1班の2班だけだ』"

"『よくもまぁ…送り出したものだな…実戦経験者が3班18名のみとは』"

”『仕方あるまい?我らの戦場はこれからそうなる戦場だ』”

”『そしてお前たちが最初に選ばれたわけだ?ゲェリエイル』”

”『そういうわけだな、とんだ貧乏籤だ、だからこそ』”

”『そうだ、だからこそ、あいつらには強制的に遺ってもらう』”

”『そして残る我らは証明せねばなるまい?そうだろうグレイシャー?』”

”『あぁそうだ、我らはその命をもって証明せねばなるまい』”

"『あいつらの後に続く防人の卵たち』"

”『未来の我らの戦友達』”

”『誰一人として捨て駒にはしない』”

”『その死を無駄にはしない』”

”『お前たちは捨て駒などではない』”

”『我らが命を投げ打つ価値ある将来の戦友なのだ』”

”『そう証明し、戦史にまで刻み込む』”

”『その為に必要な事なのだからな』”

"『人生最後になかなかの晴れ舞台じゃないか?グレイシャー?』”

"『先の発信あたりから戦史に刻まれるだろう?誉の極みだな』"

”『ならば私も刻んでおくか』”

”『脇役でよければ後部緊急通路でどうぞ、

歓迎する、ただし此処は死地である…か、

少し気取りすぎじゃないか?ゲェリエイル』”

”『私は最後までCICに缶詰なんだぞ?

見せ場はココくらいしかないんだ、

こんくらいがいいだろうさ』”

”『なるほど道理だ、納得だ、

あぁ、そういえば宇宙軍盾ナグールの強制退避システム、

素晴らしいシステムだな?』”

”『だろう?拠点艦班長配属要請にあたり受諾の条件として、

ハム公に1000班くらいでねじ込んだんだ』”

”『いざというとき、拠点艦班長として強制的に遺せる』”

”『あぁ、ハム公に託されたあいつらを遺せる、

我ら拠点艦班長の新たな心の拠り所だ、

それがあれば我らは防人で在り続ける事ができる』”

”『地上軍では採用厳しいな…

正直に言って羨ましすぎるぞ?』”

”『そっちはその雄姿と背中があれば充分だろ?

何を贅沢いってやがる?』”

”『ははは!まぁそうだな、ん?どうやら来たらしいぞ?』

”『ふむん?右舷中央取られたか…

やはり後詰は間に合わなかったな』”

”『まぁそれも今回のみだ』”

”『対策自体は簡単だからな』”

”『超高機動砲艦のパッケージを2から4に』”

”『無理やり増やせばよい』”

”『そんだけの話だからな』”

”『そうこう言ってるうちに』”

”『前後から押し込まれながら中央からコロニー前端に』”

”『あぁ出てくるな格闘6脚が』”

”『ここにはマナ転化はない、被害ももう気にする必要はない』

”『あと何秒だ?』”

”『60秒だ』”

”『では始めるか』”

”『あぁやってくれ、こちらも使い魔ボットで支援する』”

”『第01080705師団!!全員傾注!!

我らの最後の晴れ舞台だ!!

我らもまた防人であると!!

その命をもって証明するぞ!!

何が何でも時間まで守り切るぞ!!』”

「「「「「「「「「………」」」」」」」」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ