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第88話 盾ナグール…それがこの10年の成否を左右するな…

『特に問題なく…』

『えぇ、そうですね、特に問題なく、

リプレース先の安全は確保されましたね』

『ひとまずは計画通り…我らのリプレースも始まった』

『まずは喜ぶべきでしょう

セレニティウス・ヴァンガード667番星系侵攻軍地上軍総司令長官殿』

「地上軍のリプレース、そりゃ安全は確保済か」

「それはそうですよね」


『先行した60個本土艦隊の

憑依式無人艦載機115万2千機での掃宙…』

『えぇ、そうです、未帰還リスクは看過しての片道掃宙作業です』

『我ら地上軍の後はその補充分が投射されるわけだ…』

「大盤振る舞い」

「だからこその無人機」


『えぇ、そうです、目標レベルまで掃宙したあとは、

本土艦隊には主任務である、

周辺星系艦隊戦力各個撃破が待っていますからね』

「ん?艦隊決戦するんじゃないのか…」

「憑依式を使う為だけに667番星系に?」

「ん?じゃぁ拠点艦と地上軍は?」


『そして我らと防人統合艦隊には…』

『えぇ、そうです、要塞建造とその防衛が待っています』

「えっ?敵地で?」

「建造?要塞を?」


『第8惑星第2衛星と第7惑星第1衛星…』

『えぇ、そうです、直径5700kmと直径6200km』

「ふむぅ、建造天体は決まってるのか」

「そして二つ?」


『まずはそれを直径1500kmと直径1600kmに…』

『えぇ、そうです、それから建造開始です』

「はい?」「えっなんで?」「小さくするんだ?」


『最初は第8惑星から…』

『えぇ、そうです、まずはそちらからです』

『5年と5年か…』

『えぇ、そうです、建造期間はそれくらいを予定しています』

「結構長い…」

「何のための?」

「要塞なんだ?」


『第6惑星の100個大艦隊…動くか…?』

『えぇ、そうですね、動くでしょう、ただし第5にでしょうね』

「守りに入ると…」

「持久戦思考だと…」


『だろうな…ならば第6の泊地と小惑星帯の造船施設群は…』

『えぇ、そうです、16隻の強襲独行艦が綺麗に片づけてくれるでしょう』

「あ~艦隊がいなければ…」

「それが可能になると」


『あの機械神もどき…建造中に仕掛けてくるだろう…』

『えぇそうです、威力偵察として必ずや仕掛けてくるでしょう』

「えっ?艦隊もなしに?」

「どうやって?」


『星系内地上兵力降下ゲート…厄介だな…』

『えぇ、そうです、第5の豊富な電力出力でもって生成されるソレは』

『直径20mに過ぎない…だが生成所要時間は驚異の300秒…』

「うわっ…そんなんがあったんか…」

「あの使い魔調査の時に?」


『えぇ、そうです、そして、その数も…』

『総数100万基とはな…』

「用意しすぎだろ…」

「なんでそんな数を…」


『艦隊についても…』

『えぇ、そうです、星系内ゲート生成での反撃が懸念されますね』

『だが…防人統合艦隊がいる…』

『えぇ、そうです、彼らが付近にいればそれは単なる自殺行為ですね』

『そしてソレは向こうも同じこと…』

『えぇ、そうです、本土艦隊は別としても、

お互いに艦隊は迂闊に動けませんね』

「あれ?艦隊戦が…」

「始まらない流れですね」


『計10年…片道浸透迎撃戦…如何ほど備蓄資源を削れるだろうか…』

『そうですね…1割から3割と見込んでいます』

『ゆえに2億…20個軍集団…』

『えぇ、そうです、この兵力が最も削れる…そう判断されました』

『敵地で…籠城中の敵の庭で…さらにこちらも籠城戦…』

「えらい面倒な攻め方を?」

「それをする理由なんだろうな?」


『えぇ、そうです、そういうことです』

『総司令部の苦悩ぶりが如実に…出ているな…』

『あの方は1兵たりとも無駄にする気はないようですよ?』

「侵攻戦を防衛戦に?」

「すり替えるのか…」


『あの人らしい事だ…そして建造開始までの我らの任務は…』

『えぇ、そうです、防人統合艦隊の防衛です』

「え?地上軍が?」

「そんな必要あるんか?」


『マナ転化を超えてのゲート生成は不可能…』

『えぇ、そうです、再現試験でも確認が取れています』

『だが、衛星の氷結気体地殻と液化気体マントルを剥がす間は…』

『えぇ、そうです、固定軌道目標同然ですね』

「あぁ、だから小さくなるのか」

「簡単に消えて無くなる地面には…」

「要塞なんて建造できないですわね…」


『故に…至近ゲート生成での片道浸透迎撃戦が予想されています』

「んん?」「それって…」「えっここにきて?」


『図らずも…』

『えぇ、そうです、マナ転化も接触時50m/s以下の相対速度なら、

その実体は通しますからね、でなければ何も内部でできなくなりますから』

『因果なもんだな…1300年ぶりか…』

『えぇ…懐かしきは艦隊攻城戦です、

ただし、守るべきは大きさ60kmの城その数15997城です、

そして迎え撃つは宙間白兵戦仕様の盾ナグール2億です』

「うわぁ…」「マジか」「それを強いられるのですか…」


『そして…攻め寄せるは…機械神の隠し玉…』

『えぇそうです、使い捨て50Gブースターでマナ転化に突入し、

以降、宙間白兵戦を遂行する全高8m級6脚4腕格闘機』

「コマイン…」「まじかよ…」「なんてものを…」


『トッツキランス…贖罪兵がそう呼称する…』

『えぇ、そうです、対盾ナグール特化格闘戦装備』

『ソレを2腕に装備し…2腕に耐衝撃緩衝材シールドを持つ…』

『えぇ、そうです、第5内戦闘で必須な歪曲中和機能すら廃してます』

「これ…」「中隊贖罪兵管理システム…」「模倣したんか…」


『機械神もどきのこの星系における拠点艦打破の最適解…』

『えぇ、そうです、それがこの対艦攻城戦専用機です』

『1ゲートあたり同時4機…つまり400万の同時突撃…』

『えぇ、そうです、そして100万か所のゲート生成局所集中同時展開は…』

『迎撃射撃の効率に…酷い影響を与えると見込まれる…か…』

「コマインも…」「やることが…」「振り切れてますぅ」


『展開場所の観測は…第5の出力であれば1秒で通信ゲートは開ける…』

『えぇ、そうです、出力とサイズ依存ですから、

交戦距離5光年のアンテナみたいなものです』

『そしてそうであっても5光年以上は…』

『えぇ、そうです、方式的に如何に出力があろうと5光年以上は不可能です』

「これもかぁ…」「さんざんやられてきた…」「最たる理由…」「ですものねぇ…」


『事前に知らなければ…』

『えぇ、そうです、酷いことになっていたでしょう』

「恐ろしい事に…」「なったろうな…」


『だが、我らはもう知っている』

『えぇ、そうです、知っています』

『各艦に1個師団計16000師団…残り4000師団を投入予備として分散配置…』

『えぇ、そうです、こちらも転移装置で兵力移動できますね』

『盾ナグール…それがこの10年の成否を左右するな…』

『えぇ、そうです』

「なんかもう…」

「かなり特殊な戦場に…」

「なってるな…」

「さすが…1万年造り続けた要塞…」

「なだけはありますね…」

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