第82話 そこらへんはしっかりとできるんだ…意外だよな?
「今だからこそ再度示そう」
(ふぉん)
西暦5901年
魔導銀河帝国歴651年
「帝国守護宮」完成
「0時第二帝国門」完成
コマイン起源惑星「コマイン・オリジンプラネット」(2189光年G5V)特定
「第二次大航海時代」終了
コマイン起源惑星制圧作戦「帝国0時辺境前進計画」始動
第三次生存戦争「惰眠むさぼる機械知性との闘争」
展開戦力定数
本土艦隊100個艦隊2500万人(50年+0)
防人拠点艦16000隻1億6000万人(50年+10000隻)
通常地上軍10億(50年+0)
贖罪地上軍10億(50年+0)
帝国兵力累計損失数
本土艦隊74個艦隊分14万8423隻1850万人(50年+4個艦隊100万人)
防人拠点艦3535隻3535万人(50年+400隻400万人)
独行艦4万0052隻48万人(50年+10000隻12万人)
地上軍累計戦死者数
通常地上軍23億(50年+1億)
贖罪地上軍13億(50年+1億)
エルフ総人口6800億(50年+800億)
獣人総人口2800億(50年+200億)
ドワーフ総人口3400億(50年+50億)
ハイヒューマン総人口16億(50年+2億)
地球型環境植民惑星690(50年+0)
フォーミング中惑星200(50年+100)
マナ産出内部海天体数6947(50年+510)
植民星系1394(50年+200)
人類圏重要非植民星系1214(50年+100)
到達星系27042(50年+1010)
マナ日産量9兆2902億(50年+2146)
「歴史として表記すれば…たったのコレだけではあるがな?
その50年が諸君らの立ち位置を決定づけた、
人類の防人としてその生き様を体現してみせた、
諸君らの先輩の行いがそう評価された、
いまや帝国が後代の防人の師と位置付けるほどにだ、
戦死者遺族生活困難者救済用、
星系初期開拓特化軍属都市船、
その名を”皇族の揺り籠”
今や宇宙軍の要職の半分はこれらの出身だ、
強襲独行艦司令部においては全てが贖罪兵かこれらの出身だ、
そのことの意味を彼らの後輩である諸君らに伝えるために、
これほどの時間を割いているということだ、
実際、なかなかのもんだったろう?」
(((((((((こくり)))))))))
「さぁ次の50年だ、これだけの準備をして…
なお喪った我らが戦友達だ、
彼らの生き様を後輩たる諸君らに伝えるのが、
オレらに託されている大切な使命の一つだからな?
なに時間は気にするな、
10倍加速付思考入出力機能を既に起動している、
なんら違和感はなかったろう?」
「マジだ!?」
「2時間しか経ってない!?」
「いつのまに!?」
「会話は思考入出力機能が自然に代替しているからな?
実際には諸君らは発声していないし聞き取れてもいない、
表情だけはその高い身体能力でついていけているがな?
ウタとシンが検証公の指揮を観戦していた際の機能と同一だ」
「たしかに体を大きく動かせば酷く緩慢だ…」
「ほんとだ…全然気づかなかった…」
「マナ身体強化をしてないからな、そこはまだ早いからな」
「なぜいまになって?」
「そうなぜ最初からではなかったのです?」
「興味深い」
「諸君らの体が高濃度マナに馴染むまで待っていたということだ」
「どういうことだ?」
「馴染む?」
「どこで馴染んだと?」
「当初、諸君らは植え込み知識の呼び出し時に酷く苦痛に呻いたな?」
「たしかに…」「あれは酷かった…」
「思い出しただけでも…」「身構えてしまいますわ…」
「では、いまはどうだ?」
「そういえば?」「特に…」
「苦痛では…」「なくなってますね…」
「アレも高濃度マナで脳に作用してるからな?
故に馴染んでない間は苦しむことになる、
そして馴染ませるために最も程よい程度であるため、
馴染むまでは高濃度マナで作用する術式はアレのみとしている」
「あぁそういう…」「あの苦痛が…程よい…」
「…程よい…程よい」「帝国式表現…」
「実際、オレが術式を起動しているトリガーワードだけ、
聞こえ方が違うだろう?それが高濃度マナに馴染み、
知覚できるようになってきた証左だ」
「あぁ、たしかに」「なにか確かに違ったな」
「アレがそうだったんですね」「なるほどですぅ」
「納得したな?では歴史に戻るとしよう」
(((((((((こくり)))))))))
「『西暦5951年』」
魔導銀河帝国歴701年
コマイン起源惑星制圧作戦「帝国0時辺境前進計画」進捗50%
過疎観光地であった地球の
贖罪明け退役元贖罪兵居留地としての再開発終了
再入植開始
第三次生存戦争「惰眠むさぼる機械知性との闘争」
展開戦力定数
本土艦隊200個艦隊5000万人(50年+100個艦隊)
防人拠点艦32000隻3億2000万人(50年+16000隻)
通常地上軍10億(50年+0)
贖罪地上軍10億(50年+0)
帝国兵力累計損失数
本土艦隊104個艦隊分20万8147隻2600万人(50年+30個艦隊750万人)
防人拠点艦1万8734隻1億8734万人(50年+15199隻1億5199万人)
独行艦8万0151隻96万人(50年+40099隻48万人)
地上軍累計戦死者数
通常地上軍43億(50年+20億)
贖罪地上軍37億(50年+24億)
エルフ総人口7600億(50年+800億)
獣人総人口3000億(50年+200億)
ドワーフ総人口3600億(50年+200億)
ハイヒューマン総人口36億(50年+16億)
地球型環境植民惑星790(50年+100)
フォーミング中惑星200(50年+0)
マナ産出内部海天体数7454(50年+507)
植民星系1594(50年+200)
人類圏重要非植民星系1414(50年+200)
到達星系29087(50年+2045)
マナ日産量10兆4826億(50年+1兆1192億)
「本土艦隊30個艦隊750万人…損失」
「拠点艦15199隻1億5199万人…損失」
「独行艦40099隻48万人…損失」
「通常地上軍20億…戦死」
「贖罪地上軍24億…戦死」
「そうだココに至る50年の間に喪った我らが戦友達だ、
その前の50年の数多の献身と努力でこれだけで済んだのだ」
「そういえるほどの…」「経緯があったと…」
「うむ」
「そして地球の再入植開始…」
「約束が果たされたのか…」
「神出鬼没特攻家族”我ら風林火山”が、
大ヒットしたのが決め手だ…」
「大ヒットしたのか…」
「あやつはソレで荒稼ぎして、
その演算能力向上に充てていた…
俺の演算能力に迫る程だな…
つまりは魂の情報処理上限付近まできている…」
「副業…認められているのか…」
「当代女帝とオレが認めるならばだがな…
他にも細かくアヤツはやっていてな?
その額は本来の割り当て予算の30倍程度にはなる筈だ…
そしてアヤツは今は必要に応じて、
ソレを原資にいろいろと暗躍しているというわけだ…」
「そこでも…永年留年中であると…」
「まぁ帝国の益にはなれ害にはならんからな?
その趣向を存分に愉しんでもらっているという事だ」
「同世代の中ではだいぶ?」
「あぁダントツだな、大多数が転生時起動した時の
割り当て演算装置群を出れていない中、
悠々と数多の秘匿演算装置群を増やし続けていたからな」
「秘匿演算装置群?」
「オレらの生存権の根幹だな、
本人のみが知る秘匿演算装置群を持つことが、
オレらにとって成人の証みたいなもんだ」
「わりとそれ色々と面倒なんじゃ?」
「これくらいの事はできるマネジメント能力は必須だからな?
転移公、瞬雷光、生態公、根源公、文殊公、召喚公あたりも、
そこらへんはしっかりとできるんだ…意外だよな?」
「できるんだ…」「意外にも…」
「自身の探求の為の…」「努力なら…」
「できるらしいぞ?」




