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第81話 もう…完全に…白兵戦至上主義者に…

『ぬはぁーしんどかったー』

『おつかれさまだ、ウタ』

『教官ー容赦なさすぎーちかれたー』

『アレから1週間ずっとだからなぁ』

『アチコチ見に行かされたものねぇ』

「めっちゃこき使われてる…」

「まさに小間使い…」


『けども、ようやっと』

『終わったな』

『ハッチ横のーポジ見つけられてーホントーよかったー』

『一度も接続切らずに済んだものな』

『アレなかったら何度も第1層から潜る羽目になってたものね』

「たしかに…」

「ああいう位置をとれたら…」


『常時展開場所さえ確保すれば純マナ使い魔オプション』

『かなり有用ね』

「すっごい優秀だったですぅ」

「大活躍だったものな」


『強襲独行艦と戦偵巡に制式採用されそうだな』

『こんだけ重要情報を総浚いできりゃぁなぁ』

『常時ー展開ー割とー探せばーできるーココでーできたしー』

『だな、それも含めて第5の報酬は相当に期待できるな、

とはいえ、ゆっくりもしてられん雑木林組が待ってるからな、

さぁ次に行こうか』


『次はコレね、

14.5万km級の巨大ガス惑星、

その衛星120が全て100個大艦隊の艦隊泊地となっている第6惑星

・その第6の戦力調査

・その第6での戦力移動調査』


『うーむ…ココ…今までのように行くと…マズいだろうな…』

『ゲート生成量もかなり多いようだものね…』

『アレの雷線と微小歪曲部が接触すると吸収フィールドじゃ対応できず…』

『展開中フィールドの術式が破綻…』

『フィールドの展開が止まる可能性が…』

『とてーもーたかーい』

『らしいからなぁ』

「それはまた…」

「ハードルが高いですわね…」


『水鏡によると半径60光秒内に収まってはいるらしいわね』

『ひとまず180光秒位置から観測してみようか』

『方向は?』

『667番星方向-40度位置にしよう』

『妥当なところね』

『よし、じゃぁ行こう』

『『『『『あいあいさー』』』』』

「アチコチとトランジットしない位置確保が大変だな…」

「迷彩モードは?」

「あれな?距離があるほど信頼性が落ちるんだ…

どうしても光像の位置角度の再現精度の問題でなぁ」

「そうなのか…」



『まいったな…』

『ゲート領域が多すぎて近づけないわね…』

『70光秒位置が限界だな…』

『70光秒と180光秒じゃぁなぁ』

『できることー変わらなーい』

『仕方あるまい、180光秒ー85度位置で暫く観測しよう』

『現状、できることはそれくらいね』

「手の打ちようがないな…」

「ほぼ全域で生成されてるもんな…」



『第6の日常サイクル一巡したようね』

『概ね5日か』

『次は+85度?』

『一応な』

「あくまで出来る範囲の事しかしないんだな」

「果断なのも出来ると判断した事柄内での事なんですね」



『水鏡の反応は?』

『必要充分の観測はできたとの判断よ』

『コマイン総司令部は?』

『こちらも同じね』

『追加報酬は惜しいが…』

『これ以上は厳しいわね…』

『引き際だろうな』

『えぇそう思うわ』

「あっさりと諦めるんだな」

「出来る出来ないの判断…なんでしょうね」


『ガス雲観測ついでの667番星フレア観測の方は?』

『良好な精度がでているようよ』

『乗れそうな太陽風は近くに?』

『えぇ、今から向かえば全部抜けられるほど長いモノがあるわ』

『ふむ、ではそうしよう、さぁ帰るぞ』

『『『『『あいあいさー』』』』』

「おっついに帰還か」

「どんくらい667番星系にいたんだろ」



『あっさりと…』

『えぇ…拍子抜けするほどね…』

『さて、我らは第1防衛球面を超えた』

『この先にガス雲はもうない』

「マジにあっさりだな…」

「あんなに苦労して潜入したのに…」


『雑木林組も全艦会合点に向かってるわ』

『必要とはいえ…全艦集合まで約60日か…』

『667番星自転軸上上方33光日点だもの…』

『それも慣性航行で…だからなぁ』

『しばしの休暇と捉えてゆっくりすべきだな』

『そうね、敵の重要拠点星系とはいえ』

『この距離ならばもう滅多なことはないだろうからな』

「こらまた長い…」

「これ雑木林組も全艦同じですよね」

「そうなるよなぁ」




『最後の576号艦が到着したわ』

『球形陣のー所定位置にー移動中ー』

『さて…ようやく667番星ともお別れだな』

『約1年もいたことになるわね』

『ふぃー長かったー濃かったー』

「577隻を1年かぁ」

「ほんとに拘束時間長いですわね…」


『その為にもアレを外に出す準備をせねばな』

『艦首ハッチ前にもう置いてるわ、いつでも出せるわよ』

『あとは雑木林組の準備完了待ちか』

『そうね、そうたいして時間はかからないわ』

「アレ?」

「まだなんか持ってたのか」


『雑木林組準備完了だそうよ』

『では始めようか』

『発進路評価グリーン』

『フィールド開口開始…開口終了』

『艦首ハッチ開口開始…開口終了』

『死刑囚1153号リフトオフ』

「「「「「「「「「は?」」」」」」」」」


『死刑囚1153号発進ー………でたー』

「「「「「「「「「はい?」」」」」」」」」


『艦首ハッチ閉口開始…閉口終了』

『フィールド閉口開始…閉口終了』

『さてあとは待つだけか…』

「えっ?なんで?」「な…なんのために…」


『始めたみたいね』

『本当に起動要件を満たすんだな…』

『そうみたいね…コールドスリープしている死刑囚に…』

『ナイフを持たせているだけ…』

『そのカプセルをロックしてさえいれば…』

『7号…真夜中の決闘は起動できる…ほんとうだったのね…』

「「「「「「「「「えぇぇぇぇ…」」」」」」」」」


『雑木林576隻の同期展開…』

『使うマナはデコイの同時転移用に積み増したマナクリスタル8PWh』

『そうらしいな…72時間…真夜中の決闘を展開するとしても…』

『えぇ、64PWhは確保できるわ…半径640km…』

『充分に…577隻が転移システムを起動できる空間は確保できる』

『真夜中の結界の中で転移システムを起動し…』

『コマインに悟られぬように…』

『我らは静かにひっそりと…』

『この667番星系を去る…』

「死刑囚1人…ソレでソレができると…」

「おおぅ…まさに帝国暗黒面…」



『我らの転移後はどうなるんだ?』

『真夜中の決闘が術式崩壊開始する前に、

転移魔法陣は霧散完了するらしいわ』

『実証実験だと外部からは何もわからなかったらしい』

『死刑囚1153号は?』

『真夜中の決闘が術式崩壊終了すると同時に刑執行よ』

『無発光圧壊術式で執行されるらしい』

「知られたことを悟らせないため…とはいえ…」

「いやぁ何から何まで徹底してんなぁ」


『なるほどな…』

『普段も使えれば良いんだが…』

『根源マナ消費量がネックよね…』

『正直厳しい消費量だからなぁ』

「問題はあくまで其処…」

「死刑囚は問題ではないと…」




『真夜中の決闘の展開終了したわ、半径500kmね』

『そうか、では転移システムを起動を待とう』

『目標は45光年先の周辺恒星中間点よ、

カモフラージュの為に同時に10個本土艦隊がリプレースするわ』

「そこまでするのか…」

「うへぇ…それをしなければならない相手だからこそかぁ」




『雑木林転移システム起動したわ、こちらも自動起動』

『65.4時間後か』

『あぁ…やっとだ…』

『これから…アチコチ…大変だろうな…』

『次にーここにー来る時がーたのしみだー』

「もう…完全に…白兵戦至上主義者に…」

「なっちゃってますう…」

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