第7話 ま~るいアレを思い出す…
「ふむ、寄り道ついでだ、
君らの故郷になる防人艦隊についても軽く説明しよう」
「おっそれはとても聞きたいな~」
「確かに気になっていました」
「おぅ確かにな」
「むしろやっと説明してくれるのかと」
おっあれは第2分隊長かアイドル風青年が外連味あふれる発言を
「まっ最低限ここらまで話しておかないと意味不明だからな?」
「なるほど」
「細かい用語はまだ意味不明だろうが、
最低限の要項はもうわかるだろ?」
「えっ?それ大丈夫~?」
「解らんかったら察しろ感じろってことだ、
全部後の教育で解説してやるから。な?」
「りょうか~いス」
「わかりました」
「頼む」
「うぃ~す」
「では防人艦隊の解説をしよう、概要としてはこの表示の通りだ」
『1個「防人艦隊」編成71隻(人員10000)』
お~初めてSFちっくな立体投影が!!
「さてまずは旗艦の説明をせねばな、
この艦隊で言えばこのトワニのことになる」
「「「「「「「「「えっ」」」」」」」」」
「ではいくぞ?拠点艦」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
ちょっ!!立体投影の意味はっ!?ぬぐぅぅおぉぉぉ!!
60km以下級星間航行拠点艦1隻(人員8650)
全長59999m総質量0.7~1Tt
ジェネレーター出力20000EW
マナ転化フィールド最大出力5000EJ
マナシールド最大出力4000EJ
スラスター総入力1125PW出力5G
マナクリスタルチャンバー数100000=100EWh
通称「卵」
全長60km直径20kmの巨大な卵、
それが贖罪兵の故郷であり家である拠点艦の姿である。
中央に直径6.4km全長10kmの
非回転型人口重力円筒コロニー(最大収容人数20万)を有し、
その前部に戦列戦艦艦首砲口径1500m砲身長15000mを6基。
後部には全長20kmの艦中枢部に全長10kmの推進部という、
全長55km直径6.4kmの芯を核として、
4分割された全長60kmの卵の外装が接続されている。
この外装は芯から離れる方向に1.4kmスライドすることで。
隣り合う外装と2km分離し、
母港機能をフル活用できる形態に30分ほどで移行可能である。
4分割された外装は同一の構造構成だが、
厚い外殻の装甲板下には、
隷下全艦艇を収容可能な港湾設備に造船設備。
非効率ながら希少資源用の物質転換機に、
食料から艦部品にいたる、
あらゆる生成精錬製造プラント設備に倉庫群を擁し、
小規模ながら研究開発区画までもつ。
先端部には戦列戦艦級極小ゲート生成式測位アンテナがあり、
外周頂端部には3連装旋回砲塔型戦艦主砲9基計36基。
各所に高機動目標対処用の
連装旋回砲塔駆逐艦主砲32基が4群の計128基。
と戦列戦艦を超える武装を装備している。
それでもなおこの巨大質量を50光年先に飛ばす為の
無数のジェネレーター群を2割も使っておらず、
20000EW=20兆マナ供給に耐えうる、
巨大な汎用術式ユニット(効率50%)を搭載している。
これを用いて純術式兵装であるマナシールド(効率50%)や
帝国門主砲と同様の純術式再現主砲、
希少資源の変換生成等を行使できる。
耐機動性は5Gまでである。
艦中枢部には人格再現施設とハイヒューマン製造施設。
円筒コロニー内には教育訓練施設に市街地と保養施設を兼ねた、
高濃度マナ生態系保持環境維持設備と
隷下艦隊艦艇と合わせれば、
最小の人類生存単位と言えるように設計されている。
つまりは補給は基本不要であり、
「根源」と「文殊」のみ帝国に依存している。
初期コストは膨大だが造ったあとは置くだけで、
維持費と兵站が全くの不要で資源や余剰生産物まで得られる。
帝国の負担はとても軽い。
人員構成は隷下艦隊艦艇乗員の
交代要員1350×2、予備役1350、訓練性1350の3群、
専門職要員3220、交代要員不要の偵察巡24と艦制御要員6である。
常に本拠地戦といえる防人艦艇は、
拠点艦含め基本艦艇乗員は1班6名である。
その分コフィンシステムも小型である。
はい?はい!?全長60km!?出力20ZW!?はぁ!?
口径1500m!?砲身長15000m!?それが6門!?
艦内円筒コロニー!?なにこの充実した施設群わ!!
えっこれが帝国の負担はとても軽い……で済まされんの!?
これが年間100隻も沈んでるの!?
そしてそれ以上に造られてるの!?これが6万隻沈んでんの!?
はぁ!?いやいや帝国バカなの!?
そんなレベルの殴り合いしてんの!?
「とまぁそんなわけでココはトワニ内の人格再現施設内な訳だ、
理解したか?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
「ふふふ、帝国の誇る拠点艦の威容に言葉もないか?
しっかりイメージ付きで植え込んだ甲斐があったというものだ。
諸君の新たな故郷だ、家だ、家族だ、誇らしいだろ?」
すみません、帝国の狂気に触れて皆して言葉もありません、はい。
「ちなみに人員構成の部分だが、
現状トワニ隷下艦隊艦艇乗員はゼロだからな?」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
はぁ?はぁぁああ!?
「つまり現状はワンオペだ、
初実戦後に諸君が育てるんだ、わかるか?」
わかりたくないわぁぁぁあ!?
「今の編隊長は後続の群隊長となり、
君たちは編隊長だ、喜べ昇進が確約されてるぞ?」
うっわぁ未だかつてない暗黒面にドン引きなんだが
「さて、次はその所属艦達だ、最初はコイツだ、浮き砲台」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
500m以下級亜光速航行戦列砲艦10隻(人員60)
全長499m総質量205kt
ジェネレーター出力32PW
マナ転化フィールド最大出力12PJ
スラスター総入力370GW出力6G
マナクリスタルチャンバー数12=12PWh
通称「浮き砲台」
戦艦旋回砲塔主砲口径15m砲身長150m4門を
固定艦首砲として搭載した、
1/40サイズ戦列戦艦のようなもの。
主交戦距離が拠点艦艦首砲に合わせた15光秒であるため、
必要な極小ゲート生成式測位アンテナは
大きすぎて搭載できないため、
拠点艦の随伴艦として割り切って駆逐艦級が搭載されている。
事象マナ転化フィールドジェネレーターは巡洋艦級のまま。
なのに高機動目標対処用連装旋回砲塔駆逐艦主砲も
上下左右各1基計4基のみな上、
耐機動性は戦列戦艦並みに乏しい6G。
このためこの艦種特有の機動機構として、
スライド機動マナスラスターが大量に装備されている。
そしてコア・ボート対応艦である。
この2点がこの艦の生命線である。
なお全力スライド機動時は艦首砲は出力不足で射撃不能である。
射撃不能である。
艦形だけは戦列戦艦にそっくりである。
そっくりである。
基本的には文殊を経由して、
拠点艦もしくは前衛の僚艦から諸元データを提供してもらい、
1000m以下級星間航行高機動戦艦と同じ火力を
33%減衰(=60PJ)させながら15光秒先に放り投げる艦種である。
艦側面に位置取りされると完全に的になってしまうが、
それでもこのサイズでこの火力発揮は大きな意味を持つので、
防人艦隊、植民星系艦隊ともに艦隊編成に組み込まれている。
人員は1班6名
浮き砲台!!浮き砲台て!!回避中射撃不能!!
1/40そっくりさん!!完全に的!!
んん?そっくり元は全長20km!?
「まぁいろいろ無理のある艦だからな、こうなるのも仕方ないよな?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
「さてお次はコイツだな、エース艦」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
500m以下級星間航行戦略偵察巡洋艦4隻(人員24)
全長499m総質量355.5kt
ジェネレーター出力10PW
マナ転化フィールド最大出力20PJ
スラスター総入力16TW出力30G
マナクリスタルチャンバー数14=14PWh
通称「エース艦」
難物揃いの母艦搭載艦の中で唯一真っ当な艦種である。
単純に本土艦隊と同一仕様であるだけともいえる。
独行艦のベース艦だがこちらはシンプルな仕様。
巡洋艦級極小ゲート生成式測位アンテナ1基を
搭載した直径5m全長50m砲身低仰角連装砲塔を上部に1基。
張り出した側面頂部に高機動目標対処用に
連装旋回砲塔駆逐艦主砲1基計2基。
下部は次元境界面潜航システムに、
長期任務用居住設備と多様な観測システム群、
豊富な艦内容積を活用した高加速推進器群に、
電磁波吸収フィールドジェネレーター1基。
必要十分な火力と耐機動性30Gと
高い加速性を備えた高生存性戦略偵察艦。
人員は1班6名
なお偵察巡洋艦準独行艦化申請した班の艦は、
拠点艦搭載可能サイズという制限上で、
独行艦カスタマイズ運用と
独行艦功績点制度を利用できるようになる。
あぁ目標が見えたな、たぶんコレが目標になるわ、大多数がそう望むわ
熾烈な争奪戦になるだろうな、だがコレを目指さざるを得ないだろう
「まぁなんだ普通の艦だ、特に面白みはない、そうだろ?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
搭乗艦にだれも面白みは求めてねぇよっ!!ふざけんなっ!!
「さてお次はコイツだなこいつはお勧めだ、ハイエナ」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
200m以下級亜光速航行高機動巡洋艦20隻(人員120)
全長199m総質量2万t
ジェネレーター出力4PW
マナ転化フィールド最大出力4PJ
スラスター総入力400GW出力20G
マナクリスタルチャンバー数4=4PWh
通称「ハイエナ」
肥大しがちな星間航行システム関連が不要とは言え、
直径5m全長50m砲身低仰角連装巡洋艦級砲塔を上部に1基、
小さい艦体に無理やり搭載した結果圧迫された艦内容積を
下部にも大きな張り出しを設けることで解決し、
張り出した側面頂部に高機動目標対処用の
連装旋回砲塔駆逐艦主砲1基計2基、
さらに艦首に巡洋艦級極小ゲート生成式測位アンテナが1基、
何とか確保した艦内容積に、
多数の高機動スラスターと事象マナ転化フィールドジェネレーター、
断念されたコアボート対応といった、
無理が艦形や運用にまで出ている巡洋艦である。
なお艦後方±30度は後部推進部の張り出しが邪魔で、
主砲射界の死角となっている。
それでも「連装」「旋回砲塔」「防御力」「耐機動性20G」と、
高機動戦隊運用に必要な性能を
最低限満たしているということで高機動戦隊の戦隊主力。
艦形は細目の艦前部に前部後半部から左右下部は後部まで張り出し、
上部は主砲の後部より張り出し、
艦隊母艦搭載艦らしい省スペース艦となっている。
人員は1班6名
確かに浮き砲台よりはマシなのか?すっごい無理してる感はするけど?
浮き砲台のように致命的なことにはなっていない気がする?
騙されてるような気もするが?
「素晴らしい艦だろ?とても安いんだ!!」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
そこは俺らには関係ねぇ!!
「お次はちょっと可哀そうな艦だ、
可愛くて好きなんだけどな、ぺちぺち艦」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
100m以下級亜光速航行高機動駆逐艦20隻(人員120)
全長99m総質量2500t
ジェネレーター出力500TW
マナ転化フィールド最大出力500TJ
スラスター総入力80GW出力25G
マナクリスタルチャンバー数5=500TWh
通称「ぺちぺち艦」
高機動目標対処用の
連装旋回砲塔駆逐艦主砲口径1m砲身長10m2基4群計8基。
を主兵装とした高機動小型目標駆逐を主目的にした艦。
細目の前部に上下方向に張り出しを持つ後部と推進部、
艦首に極小ゲート生成式測位アンテナ1基と上下左右スラスター、
その直後に左右に主砲塔1基ずつその直後に上下に主砲塔1基ずつ、
その直後に張り出し前部とロール用スラスター、
その後方に上下左右主砲塔1基ずつという、
艦隊母艦搭載艦らしい省スペース艦となっている。
耐機動性は25G。
元々は母艦搭載巡洋艦の手数の少なさからくる、
小型目標殲滅力を補う為の艦種である。
超高機動砲艦登場でもっとも影響された不遇な艦種。
その結果、
主交戦距離が駆逐艦級6光秒から巡洋艦級8光秒に変化し、
極小ゲート生成式測位アンテナは巡洋艦級に変更された。
主砲も標準の口径1m砲身長10mから口径2m砲身長20mに
変更を検討されたが肝心の砲数は半減となり、
砲追従性も大きく落ちたため主砲の変更は見送られた。
それでもその小型目標殲滅力は健在であり、
艦載機数を多くは持てない、
巡洋艦も大きくできない、
防人艦隊と植民星系艦隊では未だ現役の艦種である。
なおコア・ボート未対応であることも
不遇艦種といわれる理由の一つである。
人員は1班6名
可哀そう!!ぺちぺち!!
新造な筈なのに時代遅れ感が凄まじいぃぃ!!
「なっ可愛いだろ?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
搭乗艦に可愛さは求めねぇよっ!!
「お次は諸君もちょくちょく乗るだろう船だ、ドンガラ船」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
500m以下級星間航行標準汎用作業船16隻(人員96)
全長499m総質量120~310kt
ジェネレーター出力6PW
マナ転化フィールド最大出力2PJ
スラスター総入力1.55TW出力10G
マナクリスタルチャンバー数6=6PWh
通称「ドンガラ船」
基幹部位以外を共通モジュール化して、
任務ごとにモジュール構成を変更し対応する汎用作業船。
輸送から採掘採集精錬はては機動降下母艦まで、
広範な任務を担うが「船」である「艦」ではない。
武装は高機動目標対処用連装旋回砲塔駆逐艦主砲2基のみ。
その他も必要最低限であるが耐機動性は10Gで、
コア・ボート対応船である。
なお非武装仕様は帝国戦時標準船でもあり、
帰還用のコアボートと各種売却品を積載して、
帝国本土民間に本船ごと売却することが任務として認められている。
マナ産出内部海天体の設営と運営に並ぶ、
非戦場星系における「功績点」獲得の柱である。
人員は1班6名
ほう?新たな情報が満載だな?
「マナ牧場の設営運営だけでなく
こういったことも手掛けるということだ、わかったな?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
まぁみんな頷くし興味深々だよな。
「当然、こういったものもある、
艦載機級だから艦隊員数外だがな、労務」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
50m以下級汎用作業船80隻
全長49m総質量310t
ジェネレーター出力10TW
マナ転化フィールド最大出力10TJ
スラスター総入力40GW出力50G
マナクリスタルチャンバー数2=200TWh
通称「労務」
基幹部位以外を共通モジュール化して、
任務ごとにモジュール構成を変更し、
対応する非武装小型汎用作業船。
耐機動性は10Gである。
資源採掘採集現地精錬に、
マナ生態系育成などの各種天体地表降下作業と、
船外修理や船外造船など多岐にわたる任務を遂行可能。
特にマナ育成は星間航行標準汎用作業船売却に並ぶ、
非戦場星系における「功績点」獲得の柱である。
人員は1班6名だが操艦は他艦の非番のものが行う。
なるほど、そういう感じか、
「ちなみに空荷のままぶっ飛ばすと分解するからな、
気を付けろよ?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
なんだよそれは!!そこケチんなよ!!
「さて最後はお待ちかねのコイツだ、
コイツも艦載機級だから艦隊員数外だがな、いくぞ?」
「鉄砲玉」
「エース製造機兼新人爆散装置」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
50m以下級亜光速航行超高機動砲艦160隻(人員960)
全長49m総質量310t
ジェネレーター出力20TW
マナ転化フィールド最大出力10TJ
スラスター総入力40GW出力50G
マナクリスタルチャンバー数2=200TWh
通称「鉄砲玉」「エース製造機兼新人爆散装置」
直径5m全長50m特殊砲身
(前後射撃可能なバレルチャンバー前後移動式)を基部にして、
コアボート相当の機能として、
定員6名の居住空間、
艦制御用コフィンシステム、
魂魄式AI用末端端末、
マナクリスタル(コアボート用)2個のチャンバーと
相応の根源接続システム、
50G機動が可能なほどの両用マナスラスターと、
星系規模活動に必要な最小限度の
総合観測システム、
事象マナ転化フィールドジェネレーター、
マナドライブフィールドジェネレーター、
文殊接続超空間通信システムを備え、
低仰角連装旋回砲塔駆逐艦主砲を上下頂端1基の計2基、
巡洋艦級極小ゲート生成式測位アンテナ1基、
これらを支える対消滅ジェネレーター、
という構成の超高機動砲艦。
被撃沈率は高いがそれを打ち消すほどに撃沈戦果率が高い。
そのあまりの優秀性から本土艦隊編成から駆逐艦を駆逐した。
ただし主砲への反物質急速充填(効率50%)は、
対消滅ジェネレーターの出力が足らず、
主砲にマナクリスタルを使う数少ない艦種となっている。
同様の艦種は独航艦の一部特殊兵装を搭載した艦のみ。
根源接続システムも貧弱なため10秒間隔連続36射後は、
標準の1000秒ほどの時間が一射ごとに必要になる。
非戦時でもこの主砲の出番はとても多く、
新人の功績点獲得の一助となっている。
人員は1班6名
コイツか!?コイツに最初はのるんか!!
鉄砲玉!!エース製造機兼新人爆散装置!!
確かに!!高火力に高機動に紙装甲!!
確かに異名通りの仕様だ!!が悪くはない!!
「先の作業船に巡洋艦主砲くっつけてみたら、
いい感じになったんだ、いい話だろ?」
「「「「「「「「「………」」」」」」」」」
その由来は知りたくなかった…知りたくなかった…
ま~るいアレを思い出す…