第6話 なぁ不運だろ?
「他に質問はないようだな、では次、西暦3411年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
帝国歴661年
気中マナ収集技術成立
エルフ総人口18億
獣人総人口100憶
ドワーフ総人口100億
マナ日産量38億
ん?
「西暦3424年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
帝国歴674年
水中地中マナ収集技術成立
エルフ総人口22億
獣人総人口100憶
ドワーフ総人口101億
地球型環境植民惑星2
植民星系3
到達星系12
マナ日産量52億
んん?
「西暦3478年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
帝国歴728年
地殻内高圧閉鎖海環境下
高濃度マナ生成生態系構築技術確立
内部海天体マナ産出計画開始
対象天体(計画順)
エンケラドゥス(土星衛星) オルクス(カイパーベルト)
ディオネ(土星衛星) エリス(冥王星型天体)
冥王星 トリトン(海王星衛星) エウロパ(木星衛星)
カリスト(木星衛星) ガニメデ(木星衛星)
エルフ総人口24億
獣人総人口100憶
ドワーフ総人口102億
地球型環境植民惑星2
マナ産出内部海天体数1
植民星系3
到達星系54
マナ日産量60億
はぁ!?そんなとこにそんなもんつくんの!?
「西暦3498年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
帝国歴748年
地球地表型環境下
高濃度マナ生成生態系構築技術確立
エルフ総人口26億
獣人総人口101憶
ドワーフ総人口104億
地球型環境植民惑星2
マナ産出内部海天体数3
植民星系3
到達星系60
マナ日産量70億
えっそんなにマナ不足してんの?
「そして、西暦3601年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
帝国歴851年
魔導帝国歴元年
マナ貯蔵異空間「根源」生成
超空間マナ送受技術の確立
宇宙人類魔導帝国に改称と改元
初代女帝フィーレム・スフーム禅譲退位
二代目女帝
「Empress to expand Lebensraum・Space Humanity Empire」
=Emexle・Sphuem=エメスル・スフーム即位
エルフ総人口30億
獣人総人口104憶
ドワーフ総人口110億
地球型環境植民惑星2
マナ産出内部海天体数9
植民星系3
到達星系70
植民星系3
マナ日産量200億
女帝だけでなく国名まで変わっとる!?
「マナがあれば解決できる課題が多かったようでな?
マナクリスタルだと輸送の問題や
取りこぼしの問題も多かったようでな?
そも星間移動自体が最もマナを消費していた時代だしな?」
「それでマナ収集に躍起になったと~」
あの手この手感が凄いする。
「大きく改善したら国名を変えるほどなんですか?」
第4分隊長も気になったか。
「まぁ次を知れば理解もできるだろう、西暦3611年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
魔導帝国歴11年
惑星軌道変更大規模術式
惑星自転速度変更大規模術式
開発プロジェクト開始
エルフ総人口30億
獣人総人口104憶
ドワーフ総人口110億
地球型環境植民惑星2
マナ産出内部海天体数12
植民星系3
到達星系72
マナ日産量211億
「初手がこれですか~なるほど?」
「つまりは根源でこれができるようになったと…いうことなんですね」
「逆に言えばマナクリスタルだと、
簡易的な宇宙居留地の維持に汲々としていた、らしいな?」
「なるほど、現地でたいして自給できないからか」
「そしてこうなる、西暦3621年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
魔導帝国歴21年
ティーガーデン星系第一惑星
ティーガーデン星系第二惑星
軌道変更自転速度変更実証試験実施
1G居住可能惑星条件を満たす
ティーガーデン星系第一惑星「六日星」に改称
ティーガーデン星系第二惑星「七日星」に改称
両星のテラフォーミング計画始動
エルフ総人口30億
獣人総人口104憶
ドワーフ総人口110億
地球型環境植民惑星2
フォーミング中惑星2
マナ産出内部海天体数15
植民星系3
到達星系72
マナ日産量221億
「なるほど~、これで居住可能惑星を強制的に増やすと~」
「費用対効果としてもな、
星系当たりの居住枠は多ければ多いほど良い」
「それは確かにそうでしょうね」
「で、次がこうなる、西暦3631年」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
魔導帝国歴31年
タウ星系第一惑星
タウ星系第二惑星
タウ星系第三惑星
タウ星系第四惑星
軌道変更自転速度変更実施
1G居住可能惑星条件を満たす
タウ星系第一惑星「グレートフォレスト」に改称
タウ星系第二惑星「帝都クレイドル」に改称
タウ星系第三惑星「グレートマインズ」に改称
タウ星系第四惑星「プレーリー」に改称
4星のテラフォーミング計画始動
帝都クレイドル早期遷都計画
=フォーミング加速技術開発計画始動
マナ増産計画=マナ産出内部海天体数拡大計画始動
エルフ総人口30億
獣人総人口104憶
ドワーフ総人口110億
地球型環境植民惑星2
フォーミング中惑星6
マナ産出内部海天体数15
植民星系3
到達星系74
マナ日産量367億
内訳
人類=エルフ×1+獣人×0.5+ドワーフ×0.5
地球型環境植民惑星=平均100億
マナ産出内部海天体=平均2億
「これはまた一気にいきましたね~」
「太陽系がかなり手狭になって長かったからな、そりゃな?」
「マナ産出内部海天体数?も増やしていくんですね?」
「あぁ俗にマナ牧場とも言われてるんだが、
初期投入コストがとても安くてな」
「ほぅ、そうなのか」
おっとアレは第5分隊長か見た目は体育会系好青年風だが?
こっちが恥ずかしくなるくらい美少年風の俺が中身が伴わないからなぁ。
第4分隊長も言動はいいんちょ女子だが、完全に陽キャ容姿だからなぁ。
容姿で判断するのは危険だな……言動行動を注視すべきだろ。
「あぁだから諸君らにも馴染みが深くなると思うぞ?
防人艦隊でも設営運営をよく担うからな」
「むぅ、戦場星系でそんなことする暇があるのか?
疑問なんだが?」
「ふむ、少し早くはあるが諸君らの
最終的に相対する敵について解説するか、いくぞ?」
「コマイン戦」
「第三次生存戦争」
「惰眠むさぼる機械知性との闘争」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
おおぅ皆して苦悶しながら青ざめていくな
「第9分隊長、これは君にも言ってなかったな、コマイン戦域」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
不意打ちだろぅぅぅぐぅぅぅ
太陽起点10時0時2時方向1500光年以上星系
西暦5761年魔導銀河帝国歴511年以降より、
対コマイン戦場領域である。
帝国、コマイン双方ともに小規模迂回戦思考になっており、
頻繁随所で小規模遭遇戦や威力偵察戦が行われている。
その結実先として数十年スパンで大艦隊決戦が行われている。
この為、元からほぼ自己完結している防人艦隊が、
戦力継続性、運用コスト面、汎用性から有用であり、
戦域展開戦力の主軸となっている。
その損耗程度は一時期よりだいぶ落ち着いたとはいえ、
年100隻前後の拠点艦が沈んでおり、
定数充足を目的に戦力化された防人艦隊の投入が長期的に続き、
結果として防人艦隊は全てこの戦域に投入されている。
また本土艦隊は予備戦力、決戦戦力として運用されているが、
その出撃頻度と損耗率も低くはなく、
年20個艦隊は後方にて要再編状態に追い込まれている。
帝国はその後方に1000個艦隊を既に持ち、
さらに1000個艦隊を追加しようとする程度には、
過去の悲惨な戦訓を重く捉えている。
ほぅ割と思ってたよりは悲観的にならんでもよいのか?
いやまてまてマズい気が…
「まぁなんだ戦場領域自体が広大なのでな、
暇な星系はほんとに暇だ、理解したか?」
「ふむぅ、なるほど、そういうことか」
第5分隊長よ騙されるな~
逆に戦場は数字より酷いってことだぞ~
「シブヤ大尉もそういう防人艦隊からの転属者だ」
「そうなんですか?意外ですね」
そうだな、俺も第4分隊長に同意するわ
「防人艦隊には独特の昇進システムがあってな、
その関係で昇進資格があっても損耗率が低いと席が空かなくてな、
艦隊転属を選択することが往々にしてあるんだよ、わかるか?」
「世知辛い話ですね~」
「まあな、そのおかげで幸運にも諸君らは経験豊富な上官を得たわけだ、
編隊長も新兵で編成した不運な艦隊もあったぞ?」
「え”っ!?そっその艦隊は今は?」
「うん?あぁー戦没しとるなぁー
やはり無理があったかー激戦地おくりだったしなぁ、
なぁ不運だろ?」
ええぇぇぇぇぇ、その回答にこっちはドン引きですよぉぉぉハム公ぉぉぉぉ