第58話 またえらいアチコチ変わってるなぁ
「風林火山の面々が受けた依頼はこうだ
最終目標は零時2群845番星系第5惑星の衛生軌道上地上観測、
第二目標は第7惑星衛星軌道上のプラント破壊、
韜晦目標は第9惑星の造船所、
当然、彼らは最終目標をこなした、
そして二つ目を見つけた」
「二つ目?」
「何の?」
「遺構だ、コマインを生み出し滅ぼされた星間文明のな?」
「そこにあったのか…」
「あぁあった、彼らは多少の郷愁を感じながらも任務を果たし、
遺構発見を補足情報として追記して報告を終えた、
籠城戦開始後4年目であるこの頃は、
偵察目的は純軍事的なものでしかなかったからな」
「そうだったのか」
「そのときは強襲独行艦司令部も重視してなかったと」
つまり以降自体は調査もされず放置されていたと…
「うむ、そして15年後、彼らは845番星系に再び訪れた」
『『リプレース!!』』
『転移魔法陣の霧散を確認!!ナナキ!!』
『通常観測機器必要データ取得を確認!!ウタ!!』
おっ敵対星系転移時手順か~
『アンテナ出したよ!!ナナキ!!』
『座標位置慣性情報出たわ!!
しっかり845番星3.4光日公転軌道に乗ってる!!シン!!』
『0.5光秒圏に動体電磁波源検出なし!!副長!!』
『第7惑星韜晦軌道算出完了!タケル!!』
『回頭開始、終了まで5…
4…
3…
2…
1…
…終了!!シン!!』
『5光秒圏に動体電磁波源検出なし!!班長!!』
『加速開始、
…1G
…2
…4
…6G!!シン!!』
『10光秒圏に動体電磁波源検出なし!!ヤマトさん!!』
『事象マナ転化フィールドジェネレーター
停止開始、5、
…4
…3
…2
…1
…停止!!シン!!』
『15光秒圏に動体電磁波源検出なし!!シズネさん!!』
『電磁波吸収フィールドジェネレーター、起動開始
フィールド展開終了まで5、
…4
…3
…2
…1
…展開終了!!班長!!』
『加速停止開始、
…4
…2
…0G!!ナナキ!!』
『845番星3光日公転への軌道算出完了!タケル!!』
『回頭開始、終了まで5、
…4
…3
…2
…1
…終了、加速開始、
…1G
…2
…4
…6
…8
…10
…12
…14G!!ウタ!!』
『アンテナ観測隠蔽性評価…94だよー』
『問題ないわね』
『またここにくることになるとはな』
『あの時以来だー』
15年ぶりの再探査と…
『あの時と違って平穏な星系だけどもね』
『コマインは監視小惑星を除き撤退しているんだったな』
『撤退というより再配置していない、というべきかしら」
『第7便までで概ね施設群は破壊しつくしたようだからなぁ』
『新入研修の地』
『今はそういう扱いのようだ』
『起動中の使い捨て観測装置からの情報だと』
『そこに変わりはないようだ』
『ひとまずは代替観測装置を置きにいこうか?』
『『『『『あいあいさ~』』』』』
「そして15年を生き延びた彼らのフネはこうなった」
強襲独行艦「風林火山」
全長749m(+250m)
総質量1193kt(+837kt)
ジェネレーター出力33PW(+23PW)
マナ転化フィールド最大出力33PJ(+13PJ)
60G耐機動性艦殻(+30G)
スラスター総入力199TW出力56G(+183TW+26G)
マナクリスタルチャンバー数33=33PWh(+19PWh)
戦列戦艦級極小ゲート生成式測位アンテナ1基(+1基)
巡洋艦級極小ゲート生成式測位アンテナ2基(+1基)
直径10m全長100m砲身低仰角単装砲塔を
上下部に1基計2基(+2基)
巡洋艦級艦首砲4門(+4門)
側面頂部に高機動目標対処用の
連装旋回砲塔駆逐艦主砲2基計4基(+2基)
試製2光秒圏内憑依制御システムと搭載艦船運用セット(+1)
次元境界面潜航システム
電磁波吸収フィールドジェネレーター6基(+5基)
長期任務用居住設備
観測システム群
倉庫設備(+400%追加)
人員は1班6名
「またえらいアチコチ変わってるなぁ」
「しっかり15光秒アンテナ載せたんですね」
「サイズ的に艦外に出すと重心が取りずらくてな?
リスクを承知で艦首に載せている」
「やはり、いろいろ無理があるんですね…」
第4分隊長ナカニワ中尉はあまり尖った仕様は苦手か?
「電磁波吸収を1つふやしたんですの?」
「うむ、潜伏中も56G加速できるようにな」
「あぁそれは大きいですわね」
まぁ順当だな?第3分隊長オオトリ中尉。
「直径10m全長100m砲身?」
初登場の砲だなぁ…気になるんだ第8分隊長クロノ中尉。
「仕様射距離9光秒で、歪曲砲40TJ、投射砲40PJ、
射距離15光秒では60%出力の24TJと24PJの砲だ、
次期巡洋艦主砲として開発されたんだが…
500m級の旋回砲塔には少し大きすぎてなぁ、
本土艦隊でもまだ採用されてない砲だ」
「なぜそれを?」
「巡洋艦主砲で15光秒だと5.3TJに5.3PJなんだが、
突撃艦の中にそれでは1発では抜けないのが混じり始めたんだ
格闘艦の前身の試作試験艦だったんだろうがな?」
「連装2門で抜けば良いのでは?」
「そうしたらレーザー戦艦に対する殲滅力が落ちるんだ」
「そういえば、直結ブースターで歪曲砲継続掃射射撃叩き込んでも
生き残ったレーザー戦艦いましたわね…」
「その時の直結無しで従来通り瞬間射撃10射10秒なら」
「そも投射砲を使えばよいと」
「なので1射の威力を高めて硬い物理装甲を大きくカチ割る、
そういう方向で殲滅力を高めようと載せているんだな?
実際、歪曲砲3射前後で仕留められている」
「…巡洋艦級艦首砲4門?」
「4号用、質量融合弾用、
そして囲まれた時の正面突破力の確保だな
旋回砲塔に比べればだいぶ載せやすくなる」
第10分隊長オトナシ中尉が気になるのは艦首砲か…
固定砲なら場所を取らないもんなぁ…
超高機動砲艦以上の機動性もあるしと…
「砲門数でみれば純増なのか」
「うむ、4門は前にしか撃てんがそうなるな」
「不穏なのは…
倉庫設備(+400%追加)
試製2光秒圏内憑依制御システムと搭載艦船運用セット
特に後者は…10M功績ポイントだったよな?」
「うむ…そうだ…まぁコレで風林火山は
功績ポイントを荒稼ぎしてるから問題はないんだがな…
探査にとても有効的でな、倉庫もその関連だ、
そこについて解説しておこう」
(((((((((こくり)))))))))




