第202話 …アセンブルはきっと…無限に等しい組み合わせ数になる
「このアセンブル動力鎧と
そのサンプルアセンブル3セット、
これらの完成と公開は全軍に革命をもたらした。」
「つまりは盾ナグール時と同等だと?」
「それほどの変化をもたらしたと?」
「そうだ、中量2脚が4機で辻斬りと同等なら、
動力鎧は一般兵がウタ相手に3合もつようになる。
打ち合うではなく、もつだけではあるが、
それでも破格の戦闘力だった。」
「それはつまりグレイシャー准将レベルですね…」
「装備した一般兵全てがか…」
「そうだ、求道師団員と同等の戦闘力と同義だった。
その上、任務に応じたカスタムも容易、
地上で屋内で宇宙で艦内でどこででも活躍できる、
恐ろしい程の汎用性をもっていた。」
「そりゃあのシステムまんまだもんな…」
「…アセンブルはきっと…無限に等しい組み合わせ数になる」
「即座に量産に移れる重装、火力、高機動は、
帝国本土も含め即座に量産体制に入った。
重装と高機動の空きコクピットスロットには、
マナインパクトを積んだ上での量産だった。」
「まさにアセンブルゆえの対応か」
「とっても柔軟ですぅ」
「拠点艦最深部防衛の為に最優先で生産したのは、
重装は12800体、精鋭4個歩兵小隊のみで構成された128名の鎧歩兵中隊100個分
火力は12800体、精鋭4個歩兵小隊のみで構成された128名の鎧歩兵中隊100個分
セントラルホール防衛に最低限必要な転移戦力は、
鎧歩兵中隊10個で構成された増強鎧大隊とされた。
推奨は2個増強鎧大隊とされた。
水鏡警報で充分に間に合った」
「初陣の再現戦力か」
「加えて個々の機体性能も大幅に強化されてますわね」
「次に生産されたのは高機動1億体だった、
降下迎撃戦にあたる全歩兵中隊向けに生産された。」
「なるほど」「ふむ、これで高機動砲艦の負担も大きく減ると」
「宇宙軍でも拠点艦に緊急時贖罪兵1種用に、
火力、重装、高機動、各5個鎧中隊分が配備された」
「単艦でもそれなりの防御戦力になるな…」
「これ主に遅滞方面用の配備か…」
「その後は無印アセンブル動力鎧をひたすら生産した。
残る歩兵中隊と火力中隊工兵中隊補給中隊本部小隊衛生分隊用にだ。
個々の兵科パーツの開発を終える前に無印だけでも先行生産した。」
「無印があれば個々のパーツを組み付けるだけで済む…」
「驚異的な運用性だな」
「しかし良いことばかりでもなかった、
贖罪兵2種にはどうしても動かせなかった、
マナ神経接続方式がどうしてもまともに動かせなかった」
「そうか…ソレが動かせないと乗れないのか…」
「5m級は厳しいと言っていたな…」
「これは一般師団にとって影響が大きかった、
8人分隊4個構成の歩兵小隊の内、3個分隊が贖罪兵2種なのだ、
1/4しか鎧を動かせないということだ」
「それはまた厄介な」「前線兵力が足りない感じに…」
「当面どうにもならなかった、
贖罪兵2種は主に3列目中距離で支援射撃を担う事になった、
かわりに全員が動かせる火力中隊工兵中隊補給中隊が、
2列目にでるようになった」
「応急策ですね…」
「アセンブルでいくらかは対応できるだろうけど…」
「だが鎧とパーツの転移輸送は、
贖罪兵2種も召喚樹も成功した」
「これができるならまぁ」
「現地でアセンブル変更すら可能になったわけだ」
「様々なパーツが開発され、
各兵科に合わせたアセンブルセットが組み合わされ、
2年ほどかけて全兵科と全軍に配備された」
「恐ろしい速度で配備がいき渡ったんだな」
「それだけ必要とされていたと…」
「だが、贖罪兵2種以外にも、
この鎧に乗らない者達がいた…」
「乗れないではなく?」
「乗らない?」
「求道者たちだ、乗る必要がないどころか、
マナ神経接続方式が合わず弱体化するのだ、
それも高度な求道者ほど顕著にな?」
「それはまた…」
「なんとも言えない感じですね…」
「しかし、それが判明すると同時に動いた者がいた、
プリサイスだ、アチコチに根回ししていたのだ、
高機動鎧がだいぶ行き渡った頃にアイツの策は表に出てきた。
全求道師団が各拠点艦専属防衛師団に配置換えされたのだ」
「えっ地上戦は大丈夫なんですか?」
「全求道師団ですよね?」
「そこがプリサイスの恐ろしいところだ、
地上戦はMタンクCと中量2脚で支えられる目途が付いていた、
そして攻城戦は高機動鎧がある程度揃えば目途が付く、
その配置換えは可能だったのだ」
「できたとして狙いは?」
「当然、狙いはあるんですよね?」
「全求道師団を拠点艦に下げたのは…鍛錬だ」
「鍛錬?」「えっ鍛錬?」
「格闘6脚、タックラー、ミニ突では、
ある程度以上は鍛錬にならないらしい…
そういう者が過半になったので時間が欲しかったらしい…」
「う~ん…なんかこう…」
「もう別次元世界の人たちって気が…」
「ほんとうに同じ世界に生きてるのだろうか…」
「だがプリサイスの本命はソレではなかった、
とある件に乱入するつもりだったのだ…
アイツは最初から目を付けていたのだ…」
「…なんの件だ?」「最初から?」
「装具に追加するタイプの小型動力付き副装備群開発計画
マナ転化ジェネ、対消滅ジェネ、慣性制御&スラスタ、希薄マナ兵器
それらを装具装備状態に追加できるサイズのモノの開発だ」
「あぁっ!!」「あった!!」「そんな長期計画案があったな!!」
「ここまで開発されたモノを思い出してくれ」
「マナ転化ジェネ…マナ転化装甲板…」
「対消滅ジェネ…スロット式対消滅ジェネ…」
「慣性制御…慣性制御術式…」
「スラスタ…背面スロット式スラスタ…」
「斥力装甲板や鎖分銅…これから開発されるパーツ…」
「そうだ、もう4mサイズ用にまで小さくなっている」
「そうか…もう目の前まできているのか…」
「そこに乱入するのか…」
「贖罪兵2種と求道者しか使わないから…」
「求道者用と贖罪兵用…仕様が両立しそうにないな…」
「だから求道者専用で最初から…」
「そう、自身自らが開発を指揮する、
その為の配置換えということだ、
ついでに鍛錬もさせておくわけだな」




