第195話 ひとまずは大きさを決めないと話にならんだろ
『だから!!想定戦場次第なんだって言ってるだろ!!』
「彼が装具専用外骨格開発班のリーダー班の班長である、
拠点艦”松戸”の開発部長テツヤ・コニシだ、専門は装具と個人携帯火器だ」
『そうは言ってもだ!!地上戦も大事だ!!』
「彼は装具専用外骨格開発班の参加班の班長である、
拠点艦”釜山3”の開発部長シゥ・チェだ、専門は術式実装だ」
『いーや!!大事なのは攻城戦だよ!!』
「彼は装具専用外骨格開発班の参加班の班長である、
拠点艦”宝安”の開発部長ジゥェン・リーだ、専門は機動兵器だ」
『いやいや?バランスだろう?大事なのはさ?』
「彼女は装具専用外骨格開発班の参加班の班長である、
拠点艦”リヴァプール”の開発部長マヤ・スミスだ、専門は魔法陣だ」
『ひとまずは大きさを決めないと話にならんだろ』
「彼女は装具専用外骨格開発班の参加班の班長である、
拠点艦”ムンバイ5”の開発部長キアラ・グプタだ、専門は小型動力だ」
『ジゥェンの案なら全高5mで拠点艦内を機動的に動ける、
だが地上では全く役に立たない』
『シゥ、かといってシゥの案である全高9mも多少は壁になるだけだよ?』
『ジゥェン、だからってテツヤ案の全高7m案はもう最悪だろう?』
『キアラ?いやはや全く決まらんね?もう9か月議論してるよ?コレ?』
「めっちゃ揉めてるなぁ…」「優先順位が付け辛いのですね…」
「10Gのままとなるとなぁ」
『そうだなマヤ、だが状況が変わったよ、情報開示された中量2脚だ』
『ん?これはテツヤ?40G機動の15m級2脚2腕の機動兵器開発班のかい?』
『そうだ、情報統制が解かれたんだ、実戦映像だ、皆で見よう』
「ここでソレですか…」「なるほど…そう影響するのか」
『なるほど、状況は変わった』
『あぅシゥ、確かに大きく変わったよ』
『ジゥェン、5m案だな』
『テツヤ、最優先は攻城戦で決まりだろう』
「9ヵ月揉めてた件が実戦映像一本で…」
「本当に優先順位だけの問題だったんだな」
『キアラも異論は無さそうだね?』
『あぁマヤ、MタンクCの堅牢さと中量2脚の突破力に付け足せるものってのもな』
『そうだなキアラ、どう足掻いても無理そうだ』
『テツヤ、なら攻城戦の補強が最優先よ』
「なかなか多国籍な面々だな」「班長会みたいな感じですね」
『侵攻戦開始以来、拠点艦内戦闘は何も変わってないだろ』
『キアラ、ではどうしよう?サイズは4~5mなのは拠点艦内部構造が決めるだろう?』
『そうだなマヤ、そして相手も格闘6脚のみだな』
『つまり10Gでも問題ないわけだが…なぁマヤ…5m案なら?』
「ん?なにかあるのか?」「どうもそのようですわね」
『使える可能性は高いよ?おそらくはね?4mなら確実だね』
『キアラ?どうだ4mは?』
『質量当たり出力を半分にすればなんとかなるだろ』
『シゥ?どうだ?出力半分で組めそうか?』
『鎖分銅の実装方式でなんとかできなくはないな』
『ジゥェン?4mで全部載せられるか?』
『半装具方式でならだいぶ減量できると思うよ、たぶん載るよ』
『だいたい皆イメージできたな?まずは武装最小限でベース機を組もう』
「なんかさらっと4m案になったな…」「スゴイ軽かったですぅ」
「中量2脚から色々と持ってきてる感じだな」
『組んでは見てみたが…マヤ?』
『思いのほか?汎用性高そうだな?コイツ?』
「いい感じになったのか?」「そうみたいですぅ」
”試製攻城戦用強化外骨格”
4m以下級試製強化外骨格
全高4m
総質量1.5t
ジェネレーター出力108GW
マナ転化フィールド最大出力900GJ
スラスター総入力117MW出力40G
耐45G機動
装具コクピットマナ神経接続操作方式
搭乗員部保護50G慣性制御術式
2脚2腕形態
スラスターバックパック搭載
基本搭乗人員1名
「あれ?40G?」「慣性制御術式?」
『マヤ、とはいえ慣性制御術式に50GWも持ってかれてる』
「あっめっちゃ消費重いな」「それはキツイ制約だな」
『そうだマヤ、中型瞬時伸縮光熱槍1基でも32.5GWだよ』
『いやいやシゥにジゥェン?その兵装は1.3GJの秒間25発だぞ?』
『そうだなマヤ、サイズ的には実質58GW出力は充分だろ』
「300キロ爆弾秒間25発って考えると…」
「超火力に感じますよね…」
『タックラのタックルが6.5GJで格闘6脚のとっつきランスが0.55GJなんだよな』
『そうなんだよなテツヤ、マナ転化900GJで40G加速なんだよ』
『頭突きミニ突が90GJで融合弾ミニ突が40TJだ』
「なんかいい感じに纏まってるな…」
「小さいし40Gで避けやすいしと…」
『シゥ?わりと地上でもコレいけるよ』
『そうだな、ジゥェン…いけるなコレ』
『けどネタ元が中量2脚だから旋回性が低いよ』
『だなジゥェン、流石にこのまま実戦投入は無理だな』
『旋回性を上げる工夫がいるよ、中量2脚の自傷急速旋回はダメよ』
『ジゥェン、その線でいこう、自傷急速旋回はナシで』
「確かに旋回性あげたら地上でも使えそうだな…」
「自傷急速旋回は骨格にヒビ入るからな…」
「採用はしたくはないですわね…」
『そういやマヤ?これ以上機体は大きくはできないのか?』
『あぁキアラ、これ以上大きくすると出力を圧迫していくな』
『まじか、既に半分近いんだが?』
『5m級で3tとすると?250GWをもってかれるかな?』
「あぁそんな勢いで増えちゃうんだ…」
「ちょっと現実的ではないですね…」
『小型機に搭載できる新たな慣性制御方式なんだが、適用範囲が小さい』
『まぁ術式と人体で実現してるから?人体から離れる分だけ増えるってやつ?』
『従来の科学寄り装置は中量2脚にやっと載せられるサイズだ、最小でもだぞ』
『それをアレコレと複雑な術式ではあるが相対的に小さな魔法陣実装で実現できる』
「あっホントに小型機専用なんだ…」
「あまりに専用過ぎませんかね?」
『そしてシゥが鎖分銅の実装をマネてくれてね?だいぶこれでも消費量はへってるんだよ?』
『となると無理すれば5m級にも載せられるが、実用的には4m級までだな』
『50G慣性制御術式が機体サイズを決める、でいくとしよう』
「これでもマシなわけだ」「理想的なサイズなんですかね」
『テツヤ、テツヤのマナ神経接続操作方式だけど…どうなんだろうな?』
『キアラの言う通りかな?そこは不安要素になるような?』
『地上兵に受け入れてもらえるか?』
「あっ確かに不安になる字面だな…」
「大丈夫なんだろうかって正直おもうよな…」
『キアラ、マヤ、シゥ、選択肢がこれしかないんだ』
『テツヤの言う通りよ、身体運動フィードバック操作方式は採用できないよ』
『どうしてなんだ?』
「ん?どういうことだ?」「採用できない?」
『簡単な話よキアラ、4m級にそんな動けるようなスペースはないよ』
『だから、首から下は体育座りのままで感覚だけ接続操作する方式をってことだ』
『あぁ単純に?スペースの問題な訳だね?』
『この為にマナ神経接続操作方式を開発してたのか』
『小型になればなるほどこの問題が深刻化することはわかってたからな』
「あぁ確かにその通りだな…」「小さすぎて発生する問題か…」
『なんだかんだと手を入れられる場所は少ないな』
『旋回性向上の工夫と手持ち武器くらいだな』
『じゃぁソレで射撃武器が使える攻城戦仕様と、一応は地上戦白兵戦仕様もということで』




