第178話 ふむ、進むも地獄、止まるも地獄、退くは滅亡か
『先輩…マズいですね…』
『あぁシャーサ…すこぶるマズい』
「あっシャーサさんたちですぅ」
「ということは第5の戦場か」
”こちら兵団司令部、見ての通り最悪だ、地上兵を守れ”
”こちら隊長、下がる地上兵の殿をするぞ”
『今正面戦闘中の格闘6脚は囮でしたね…』
『高機動タックラー投入まで地上兵を転移させない為の捨て石だな…』
「機動兵器兵団か…」
「戦闘中のようですね」
「それも後退中」
『しかしこの数ですか~ついに6脚より多くなりましたね~』
『kmあたり60万とこちらの地上兵と同数だからなぁ』
『囮の6脚はもう40万切ってますね』
「着々と生産量が増えてるんですね…」
「嫌な流れだよな…」
”こちら兵団司令部、融合弾頭ミニ突は両翼からだ、2000万ずつだ”
『あ~これは29層退避は無理ですね!!上に逃げられません!!』
「計4000万機に…」「そこまで増えてるんですね…」
”こちら隊長、方針変更、地上兵を載せて城塞戦闘しつつ後退だ”
「城塞?」「既に再改良されてるんですの?」
『中央配置でよかったな…両翼は厳しいだろう…』
『地上兵に籠城信号だしま~す!』
『付近の中隊が載るそうだ』
「中隊って…」「…144人」
『副砲班は彼らの支援をおねがいしま~す!』
『『『『はっ!!了解であります!!』』』』
「あっ!?側面に塹壕みたいなの追加されてる!!」
「遮蔽物がないからってMタンクを砦にしたんですか!?」
「鏡餅型飛行城塞戦車」
「奇天烈兵器すぎるだろ…」
”こちら兵団司令部、きたぞ”
”こちら隊長、6脚は地上兵にまかせタックラーを狙え”
『あっ!?私たちを無視して後退中の地上兵に!!』
タックラーが無防備の地上兵を追っていくから…置いてかれてる…
『副砲班!!頑張れ!!』
『先輩もです!!』
『頑張っとる!!』
追い越してくタックラー狙いってわけか…
『載ってる地上兵も微妙に劣勢なんです!!』
『わかっとる!!』
格闘6脚は群がってくるのか…
『見ているだけしかできないです!!操縦手にも何か武器を!!』
『いやよくみろ!!よく見て操縦しろ!!』
「あっ!?」「あぶないですぅ」
『あっ!?タックラーが!!通すもんかぁぁぁこおのぉぉぉぉ!!』
「ギリギリだった…」「よく盾が間に合ったな」
『ぐぅぅ、よくやったシャーサ!!』
まぁその間は射線がブレブレだったわけだが…
『突っ込んできた奴等は盾で!!けどドサクサに!!』
『ある程度抜けるのは仕方ない!!多すぎる!!』
『たしかに!!これ以上はどうにもなりません!!』
「たしかに…」「ふむ、この状況は如何ともしがたいな」
『わかっちゃいましたけど…キツイですね…』
『戦死者300万だからな…』
『MタンクSも1万やられました…』
「うわぁキツイ損害になってるなぁ」
「1戦でこの戦死者は…」
『地上兵と同数の6000万高機動タックラーは厳しいなぁ』
『ミニ突もついに1戦4000万です…』
『ここまでくると次戦を明日というわけにはいかんだろな…』
「もしかして日産量そのままの数字なのか?」
「そうだとしたらキツ過ぎませんか?」
『宇宙も先月の攻城戦で200隻墜ちてるんです…』
『進むしかない進むしかないんだがなぁ』
「あ~それでも止まれないのか~」
「…止まっても…その分拠点艦が墜ちる』
『このMタンクCastleタイプを200万配備するそうですけど…』
『MタンクSが40万でMタンクCがまだ20万だからなぁ』
『墜とされる数以上の配備はなんとかできてますけど…』
「キャッスルだった…」「Sはなんだったんだろうな…」
『MタンクCには地上軍中隊144名が籠城できる…』
『MタンクCのマナ転化と盾でタックラーを止めて戦うんです…』
『その為の塹壕もとい半開放装甲通路を機体上下に2周用意してある』
『有効なのはわかってます!無視されるんですから!!』
「そういう用途か」「対タックラー対策」
『200万あれば約2.9億人載せられる…』
『50万でも!今日の戦闘規模なら全員がです!!』
『待てるなら…揃うまで待ちたいが…』
『その日数分…相手も増えるんです…』
『進むしかない進むしかないんだがなぁ』
「止まりたくても止まれない…」
「ふむ、進むも地獄、止まるも地獄、退くは滅亡か」
『先輩!やっと全員を載せられました!!』
『あぁシャーサ、タックラーメイン戦力化から4月かかったがようやっとだ』
「たしか50週で100万機…」「月産約8.5万機ですわね…」
「Cも約12.5万機が墜ちたのか」
『そして敵は…ついに阻止迎撃戦を放棄しましたね…』
『あぁ、100km先に布陣しているな…』
『これ…初めて見るんですけど…』
『嫌な予感しかしないな…』
「後退時狙い一本に絞ったのか…」
「全員が載る頃合いにぶつけてきたのか?」
『使い魔の偵察だと…格闘6脚が複数機でミニ突を運んでるようですね…』
『kmあたりで格闘6脚が240万機ミニ突が120万機タックラーが120万機だな』
『こちらがkmあたり地上軍60万のMタンクCが4200機ですね…』
『ミニ突の総数1億超えてるぞ…』
「40万いたSがもういないんだ…」「Cに改造する余裕なさそうですぅ」
「つまりはもう墜ちたのか…」「ほんとうに止まれないんだな…」
”こちら兵団司令部、敵が視界内で動いたら後退だ、100kmには拘らない”
”こちら隊長、聞いたな?いつでも後退できる心積もりでいろ”
『そうでした~!見えていないことになってるんでした~!』
『使い魔と水鏡は最優先隠匿事項だからな…』
『怪しまれてはいても確証は与えてはならないってことでしたね~』
「対策されては困るということですか…」
「情報封鎖しているとはいえ…光は残るからな…」
”こちら兵団司令部、全軍前進を開始しろ”
”こちら隊長、微速前進、対象が範囲に入り次第に各個突き方始め”
『それじゃ先輩はじめちゃってくださ~い』
『おぅ!副砲も突き方始め!!』
『『『『了解!!』』』』
「あっ副砲班がもう変わってますぅ」
「あいかわらず訓練生ブートキャンプなんだな」
『50km地点通過です!!』
『このあたりからだろうなぁ』
『言ってる傍から警報で~す!!』
『後方50kmに融合弾頭6脚か…運が悪い…敵の主攻範囲内だ』
「あ~集中配置されてるところが標的に…」
「こうしてみると丸わかりな訳なんだが…」
”こちら兵団司令部、ゲート展開されるまで前進を維持しろ”
”こちら隊長、微速前進継続、交代開始命令に備えろ”
『これでも知らないフリしないといけないってのがツラいですね~』
『まったくだ…副砲班!最優先は融合弾頭6脚だ!いいな!』
『『『『了解!!』』』』
「知らないフリとはこういうことなんですね…」
「不意打ちは防げるけど…先手は打てないってことか…」
『融合弾頭ミニ突は狙われたらもうどうしようもないですからね~』
『どうせ高機動タックラーは落ち武者狩りだろうしな』
『脱出しても高確率でひき殺されそうですね~』
『まっ今日は上中下3段横陣で全42列の12列目だからな』
『囮の格闘6脚含め~届くことはないでしょ~』
「シャーサさん…また…」
「フラグっぽいなぁ…」




