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第140話 英雄の太陽、暁の衝撃、龍の鼓動、勇者王、神撃

『ウタが見ている赤道1レーザー照射60秒前』

『ヒーローサン担当赤道2レーザーが90秒後で』

『インパクトドゥルーブ担当赤道3レーザーが120秒後よ』

『龍嘅心跳担当赤道4レーザーが150秒後』

『クーニッシュデークリーガー担当北極レーザーが180秒後で』

『ディーヴァプラハー担当南極レーザーが210秒後だ』

『順番は別として予想通りの間隔か』


「ヒーローサン?」

「USAはサンフランシスコ出身だ」


「インパクトドゥルーブは?」

「フランスはグルノーブル出身だ」


「龍嘅心跳となると?」

「中国は広東省広州出身だ」


「じゃあクーニッシュデークリーガーは?」

「ドイツはミュンヘン出身だ」


「ではディーヴァプラハーだと?」

「インドはベンガルール出身だ」


「ふむ、どこも情報処理に強い場所ばかりだな」

「辻斬り運用に必要な技能はソレだからな」

「なるほど、だが班名は些か共通性がある、偶然か?」

「そうか…第5分隊長は共通性を認識できるか…偶然…その筈だ…」

「英雄の太陽、暁の衝撃、龍の鼓動、勇者王、神撃」

「まさか!?班名はそんな意味なのか!!」

「強襲独行艦転籍後の班名なんですよね!!」

「新人時代からの由緒ある班名だ…」

「最初から!?」

「なぜかそうなった辻斬り運用班…

なぜそうなったのかオレにはもうわからない…」

「検証公のせいだろ…」

「ぐふぅ…」



『これまでの運用実績の中では30秒が最長』

『安全な継続照射時間はそれが上限だ』

「これだけの規模だもんな…」

「そういう制約があって然るべきですわね…」


『砲身形成歪曲面生成ジェネレーターの過熱がな』

『それが原因であると特定済』

「そんなところまで調査したんですか…」

「調べつくしてるんだな…」


『30秒の照射後は150秒の冷却時間がいるわけだ』

「過熱するなら…」

「冷却所要時間もあると…」


『そして射撃できるのは6基中1基だけという制約もある』

『2基射撃すると防衛用の歪曲面生成出力に大きく影響』

「あっ射出口は6つあっても動力は1基分な感じ?」

「防御用と攻撃用は制御が困難だから共用ではない…ということですね」


『まっ元々は何度も撃つことはなかった決戦兵器だったんだろ』

『6基連続使用なんて初めてだろうな』



『その初めてのまずは1射目』

『赤道1が照射開始したな』

『すごービックリな光景だー』

「さすがの口径300kmだな…」

「薄いとはいえ皆無ではない星間物質がよく見えるな」


『とはいえ到達は250秒後』

『龍虎同眠たちも第8射発砲』

『こちらは即時到達』

「コマイン…これツライなぁ」

「理不尽に思ってるんでしょうか…」


『港湾作業部全体損失率1%到達したな』

『レーザー収束率低下兆候を確認だ』

『250秒時照射面直径3000kmまで徐々に拡大するつもりのようだ』

「早速の小細工」

「知恵と努力に根性で挑んでくる機械知性…」


『龍虎同眠、回避中に加速量を抑えた』

『電磁波吸収起動おそらくダイブ開始』

「あっ潜航すれば無傷?」

「そもそも当たんなくなるのか」


『1射目から次元境界面にダイブさせられたが…』

『些細な事柄だな』

「えっ浮上するタイミングに困らない?」

「そうですわよね?」


『安全を見て到達後60秒後に浮上するだけ』

『聞こえず見えない潜航中と言えど』

『なんら難しい事ではない』

「到達に250秒かかりますわね…」

「撃つ前にすら詳細を知られてるのに…」


『電磁波吸収を起動したまま浮上すれば』

『いつ浮上したかすら掴まれることはない』

「あっそこは隠すべきポイントか」

「ふむ、常に隠せるなら隠すべきか」


『何射目で気づくのかしらね?』

「何に?」

「…正答がある?」



『5射目で気づいたわね』

『あぁ、1秒照射5秒冷却射撃モードを6基とも追加したようだ』

「あの規模のシステムの射撃モードを…」

「15分で造り上げ実戦投入か…」

「そしてお披露目前に知られる…」


『とはいえ…さすがに無理が出てるな』

『冷却効率だいぶ悪化してるからな』

『射撃していた6隻は電磁波吸収モードで進路変更後に潜ったわ』

『まっさすがにそうされると当たるからな』

『そして今度は隠れてた4隻が出てくると』

「あっこの展開は想定されていたものなんですね」

「そういうこったな」


『手堅いな…艦も作戦も』

『ハム公らしい手堅さだ』

(どやぁ)

『そして検証公の狙い通りでもある』

(すん…)

「「「「「「「「「……」」」」」」」」」

ハムスターの顔芸…




『10射目だな』

『頃合いね』

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