第138話 あれ?これロクに動けないんじゃ?
『戦偵巡達が始めたようよ』
『擬装塔迎撃に充分に喰いつかせたしな』
『おかげで潜航魚雷には全くの無警戒でしたねぇ』
『もう不要よね』
「不要?」
「何があったかな?」
『2万隻による星系内監視小惑星ネットの掃討でやす』
『我々が第5惑星に辿り着くまでには掃討できるな』
「まだそれがあったんですね…」
「そっかまだ気づいてないフリ継続してたんだ」
「艦隊健在中にむやみやたらと5光年アンテナを
使われたくはなかったからな?」
『これで第5惑星近傍以外の星系制宙権はこちらのモノ』
『とはいえ降下ゲートや5光年アンテナがありやす』
「厄介面倒」
「…ゲリラ活動には…最適」
「第8分隊長、第10分隊長、正解だ」
『未だ故起源文明の首都星第3惑星には届かないか』
『破壊されては元も子もないですからねぇ』
「まだまだ本格調査には入れないですわね…」
「隠密でするにはリスクが高すぎるか…」
「大規模にするとバレやすいですよね…」
「やること大型地下室解体工事だもんな…」
「うむ、色々検討したが、どうにもならんかった」
『まぁ我々は破城要塞と軌道要塞についていくだけだ』
『私たち拠点艦は地上軍のお宿任務がありますから』
「つまりは攻城戦ともセットなんですよね…」
「そうか…その可能性が常についてまわるわけか…」
「そうだ…」
『本土艦隊は帝国門に帰還やな』
『遅滞戦略方面軍に対する予備決戦戦力でやす』
「なるほど、どこにでも帝国門で撃ちだせるようにしておくわけか」
「来る反撃に備えておく必要がそろそろ出てきたということですね…」
『20M級16隻は開錠作戦に参加よね?』
『あぁ風林火山も含め16隻とも参加や』
「鬼札も全部」
「辻斬り6機で何をするんだろう…」
『あとは戦偵巡に機動砲艦と破城要塞だけやな』
『戦隊と砲台は拠点艦内でお留守番よ』
「あっお留守番なんだ…」
「戦隊も運用が辛くなってきた感じだな…」
「初期配備する側としては有用なんだがなぁ…
拠点艦内で新造や改修する分には、
その資材分で功績点が得られないだけで、
その資材使用に功績点は不要だから、
拠点艦同士で連携して色々試行錯誤してる段階だ」
「さすがに運用する側としては色々と厳しい段階だろう…」
「むぅ…確かに戦場に出られない機会が増えるのは頂けない…」
「とはいえ高コスト艦にすると量が揃えられなくなるからな?
だから割り切って運用側で選択肢自体を増やしてもらおうとな?」
「あ~戦列戦射撃自体は元々拠点艦と砲台が担当だもんな~」
「盾ナグール方式の試行錯誤ですわね」
「そういうことだ」
『要塞の影と言っても我々の数に対してねぇ?』
『60km16000隻に対し直径1500kmの影ですものね』
『砲台どころか戦隊でも怪しい混み具合でやす』
『その拠点艦も軌道要塞の影でお留守番ね』
「よくよく考えると…」
「確かに狭いな…」
「あれ?これロクに動けないんじゃ?」
「陣形もかなり細長くなるんじゃないですか?」
「戦隊だせない?」
「攻城戦」
「そうだ…」
『20M級16隻と残りの戦偵巡44000隻は既に先行中や』
『その最大の目標は口径300kmの核融合反応収束レーザーね』
『赤道沿いに均等4か所と南北極点に各々1基の計6基です』
「真っ先に開錠するべき錠前だもんなぁ…」
「しかしどうやって開錠するんでしょう?」
『そして無数と言ってよいほどある空間歪曲砲や』
『その全てがあの途方もない出力の歪曲フィールドの内側でやす』
「うぇ~ソレもあるんだ…」
「それもいっぱいですぅ…」
『誤算はガス雲散布要塞で確認された空間歪曲砲だったな』
『おかげで機動砲艦たちを出さねばならなくなりました』
『制約の多い憑依式には任せられんと当人たちに言われてはですねぇ』
「うん?それでなんで超高機動砲艦に出番が?」
「そんな仕様ありました?」
『とはいえ作戦開始は3か月後です』
『それまでは適度に休んで貰おう』
『第5からの定期レーザー照射終了や』
『破城要塞はまだまだ全然余裕があるな』
『裏側に敷き詰めたブロック達のマナ転化ジェネのおかげね』
「そりゃそうか…衛星サイズなんだから…」
「天文観測でも狙い撃てて当たり前ですわね」
「要塞自体は拠点艦の大規模汎用術式ユニットで動かしてるんだが、
艦船みたいに細かい動きができる訳じゃないからな?」
『とはいえ油断はできないでやす』
『戦偵巡はもう直撃には耐えられない距離ですからね』
『拠点艦が耐えられなくなるのも遠くない』
『位置取りには気を付けていきますかねぇ』
「影から出ないように…」
「僚艦にぶつからないようにですね…」
「操船が割と面倒な3か月だな…」




