第110話 その役割に命を懸けるのだ…それぞれがな
『頭をださせるな!!』
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
『はははあっ!!今更だ!!』
(がががごがっがぃん)(きぃぃぃきゅどどどどん)
「あっ狼の人が!!1人胸壁外へ放り出された!!」
「受け止めきれなかったのか…」
「うわっ…腕無くなってるじゃないか…」
(どしゅぅぅぅぅぅん)
「あれっなんかすんごい勢いで上に?」
「盾ナグールの戦闘不能時緊急退避システムだ」
「えっ?どゆこと?」
「その時々の状況に応じて処置を施しつつ、
戦場で相対的に最も安全な場所に自動で退避する」
「それが今の動きに?」
「立ち位置が入れ替わったからな」
「そうか、これまではブロックを背にしていた…」
「そして彼らはいま胸壁を背にしているから…」
「これまではブロック内が安全な退避ルートだったが」
「今の立ち位置なら胸壁外から上昇して…」
「殲滅の終わった上層へ退避しているのか」
「頭さえ無事であれば再生は可能だ、だが…」
「可能なんだ…」
「流石に身体損失後の再生直後に即時戦場復帰とはいかんからな」
「そりゃそうだ」
「24時間は馴染むのに必要だ」
「そこ24時間なんですね…」
『そこだ!!』
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
『今更気づいても!!遅いぞ!!』
(がががごがっがぃん)(きぃぃぃきゅどどどどん)
「コマインがめっちゃ群がってる…」
「必死そのものですわね…」
「けども…うしろ…戦闘に参加できてませんね…」
「狼人種特化師団、2種以外は全て狼人種だ、白兵戦距離を得意とする」
「確かに一般師団と比べると安定感があるな」
「2種を除けば6160名、6.5m感覚で一人の40kmだ」
「あっ、6脚2機はもしかして…」
「そうだ、1.5機の空間しかない、その上、天井も5mと低い」
「確かに窮屈そうに腰を落としている…」
「ゆえに2機相手の師団員を2種が盾で支援している」
『そこも!!』
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
『今までも抜けなかった!!抜かせるか!!』
(がががごがっがぃん)(きぃぃぃきゅどどどどん)
「ほんとだ、2種が片側に盾両手持ちで割り込んでる…」
「2種を防御に専念させることで、異様にタフな防御ラインになっとる」
「あっ戦闘不能がほとんど出ていなかったのか…今までは」
「そうだ、コレが狼特化師団、白兵戦距離特化師団だ」
「けどもまた一人…昇っていきますわ…」
「6脚が遅滞戦術思考から突破思考に切り替わっているからな」
「具体的には?」
「リスクを許容するようになる、ゆえに避けがたい攻撃が増えるのだ」
「つまりは…」
『いかせるな!!』
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
『ふん!!そうきたか!!』
(どがぁががががぁん)(がががごがっがぃん)
(きぃぃぃきゅどどどどん)(がががごがっがぃん)
「こういう行動をとるようになる」
「2腕の盾で金属球を押し込んでくるのか…」
「その後の6脚も同じように前の6脚を押し出しましたね…」
「そりゃ躱すしかない…」
「そして生き残った方の6脚も…」
「間髪入れずに追撃…」
「あれ?二人放り出されたけど…1人はそのまま…」
「頭部を破壊された場合は退避システムは起動しない、
システム本体もそこに在るからな」
「それって…」
「そうだ、よくある戦死の1形態だ、指し手も狙ってくる、
もう知っているからな、其処を破壊しない限り戻ってくると」
『狼!!助けは要るか!!』
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
『いらん!!次はソレか!!』
(どぎゃぁあぎぎぎぎっぎがががごがっがぃん)
(きぃぃぃきゅどどどどん)(がががごがっがぃん)
「手直に金属球がないからって…」
「後ろの1機が盾で前をぶん殴って加速上乗せしたな…」
「また一人…落ちていきますわ…」
「戦争だからな、それも双方殲滅戦だ、
相手はその数百倍個体数を犠牲にしている、
充分に健闘しているのだ彼らは」
『狼!!猫の助けも要らんようだな!!』
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
(ばっががっがががっががががっががっががががっががががっがん)
『はっ!!猫が来る前に片してくれるわ!!』
(どぎゃぁあぎぎぎぎっぎがががごがっがぃん)
(きぃぃぃきゅどどどどん)(がががごがっがぃん)
「また2人…そして1人…」
「この10分で彼等第01060807師団は、
師団長含む戦死により半数になる。
当然だ、双方とも遅滞行動せずに、その上、立ちはだかったのだ」
「そんな…」
「引き換えに、この層の21万をほぼ彼等だけで殲滅し通さなかった」
「その状態でも…戦い続けられるのか…」
「そして射撃に専念した赤い狐が10分で500万機屠り、下層への戦力移動を阻害した」
「役割か…それを当人が自任し押し通すのか…」
「そうだ、これが我らの戦争だ、その役割に命を懸けるのだ…それぞれがな」




