第5話:昔の傷と今の傷
「実はな。アイツ、風見翔ーカザミ ショウーは俺のせいでアイドルやめたんだ。俺がアイドル始めた時、一番最初に出来た友達だった。いろいろ応援してくれたんだけど…。あるオーディションで、俺とアイツが受けて、二人とも受かった。でも、俺がライバル役でアイツが主役だった。でも俺はうらんでなかった。でも、俺もいた撮影の中でアイツはセットが壊れて顔をけがしたんだよ。
そんで、顔をけがして顔の手術したんだけど、ファンにばれて、整形ってさんざんいわれて… で、そのままアイドルやめたんだ。」
「えっ。でも、雲英は関係ないよ。」
「そのセット、俺が作った…んだ。その事知ってそれで、アイツは俺の事恨んでんだ。」
「えっ…でもそれ、雲英のせい、じゃないよ。それに、私、翔何てしらないよ。」
「お前が俺のマネージャーになる前の話。」
そうだ、私は、雲英がもう人気になりかけてた時にマネージャーになったんだ。
「俺が作りたいなんて言ったから。」
「手術前と、後、顔変わったの?」
「まぁな。」
「でも、美久がキスされただけで良かった。」
…
「えっ、何でそんなこと言うの?キスされただけって、雲英は私の事なんにも分かってないね。」
おさまりかけた涙がまた溢れだした。
気づいたら、私は雲英を残して走り出していた。
家につくと私は、一目散にベットにもぐった。
もう何日たっただろう。 あの日からずっと私は、このままだった。
『ピーンポン。』
ドアのベルが鳴った。