就活生だった、10年前のきみへ
苦しかったな
「自己アピールしてください」
理想とはほど遠い
ダメな人間であると確信していた
それなのに
なんにでもなれると 未来を信じてもいたから
頭でっかちな理想だけがあった
自分がどんな人間なのか知らなかった
それなのに
なんにでもなれると 未来は明るいと信じていたから
ありもしない長所をアピールする
嘘をつかなきゃいけないじゃん
ああ苦しかったな
10年経って あのころの君に教えてあげたい
きみはね
ただ
自意識過剰なんだよ
もっと正面からぶつかればいい
怖いこと 苦手なこと 楽しいこと すべてに
自分が他人からどう見えるかなんて
気にする余裕をなくすくらいに
するといつの間にか
高い壁だと思っていた障害は
きみの後ろにある
そしていつの間にか
自分がどういう人間なのか
自然とわかっている
もっと小さいころからそうしてればよかった?
うんそうだね
でもこれがきみの人生なんで
過去には戻れないけど
このあとどうするか
自分で決めていいんだよ
自分で決めていいよって言われるの怖かったよね
でもそれで
ワクワクしちゃう時も来るんだよ
これがきみの人生なんだよ
臆病で自意識過剰なきみの夢が
眩しくておもしろいって
10年経っても 感じてるよ
ありがとう