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主人公達に登場してもらうの事

先ずは顔見せと言うことで軽くかーるくお読みください。

 その日の王都は天気もよく、絶好のお出かけ日和だった。

サラは、近隣の国々まで名を知られる高位の魔導士の助手をしていたが、丁度休みがとれたのでショッピングも兼ねた散策にでていた。派手さはないが20代半ばの知的な美人だ。本日の散策は12、3才の少女と並んで歩いていた。その様子は年の離れた姉妹といった様子で端から見ていても微笑ましい光景だった。

「あんまり走ると転びますよ。」

「だいじょうぶー。」

(なかなか外に出ないから連れ出したんだけど、

連れてきて正解だったなぁ。)

サラは、少女の様子を見ながら穏やかに微笑んでいた。

暖かな日差しが辺りを照らし、爽やかな風が二人の間を吹き抜けていった。


* * * * * *


 (せっかく楽しい散策になってホクホク気分で帰路に着いたのになぜこんな状況に。(泣))

大通りからひとつ入った路地でサラと連れの少女が立ち止まっている。サラは、途方にくれたように空を見上げ、隣で連れの少女が真っ赤な顔で前をにらみつけていた。

「なによっ、ちゃんと謝ったんだから良いじゃない!」

少女の視線の先には、いかにもチンピラ然とした三人組がたっていた。


サラと少女は横に並んで談笑しながら歩いていた。

とその時、路地から出てきた男に少女の肩が触れた。少女は軽くごめんなさいと言って通り過ぎようとしたのだが、続いて出てきた残りの二人が立ちふさがり路地へ引き込んだのだった。


「あんた達えらく余裕かましてっけど、状況ってヤツを理解してるかぁ?」

一番年嵩の男がニヤニヤしながら小バカにした口調で言った。

「美女二人がチンピラに絡まれてる図っ!」

途方にくれるサラの横で少女が言い返した。

チンピラ達はせせら笑いながらアホかと言わんばかりの態度。

ムッとした少女はもう一度、言い直した。

「美女二人がチンピラに絡まれてる図っ!」

「あんだとぉ、そっちの姉ちゃんはともかく誰が美女だってぇ?」

チンピラ達はますますバカにした口調で言い返した。

(あー、これはまずいかも。(汗))

「あなた達、この街の人ではありませんね。

悪いことは言いませんから、早く逃げた方が…」


『ぶつんっ!』

サラの横で色々と切れてはいけない物が切れる音がした。

「上等よぉーっ。自らの愚かさを呪うがいいわっ!」

サラの横、少女がいたあたりに真っ黒なオーラが立ち上る。少女が手のひらで空中に円を描くとその円から黒い稲妻のようなものが男達の方に延びていく。

「ひぃーっ、あんた達一体何者な…」

(だから忠告してあげたのに、間に合わなかったけど。)

黒い稲妻は男達を絡めとると何事もなかったかのように消えた。

「一体、何がおこっ…」

男達は最後まで言葉を続けることができなかった。

突然、男達は悶絶して倒れてしまったのだ。

(あちゃー、三人とも泡吹いてる。)

サラが恐る恐る横に並んでいる筈の少女の方を見ると倒れている三人を見て満足げに頷く少女の姿があった。

「念の為に聞くけれど、一体何をしたの?」

「身体中の皮膚感覚を全て痛覚に置き換えて神経過敏状態にしてやったの。そよ風が吹いても激痛がはしるんじゃない?」

「アーニアさん、それ、エグすぎません?」

「このルミネス・アーニア・フランニコスにあんな口をきいたのよ、当然の報いよっ!」

「因みにこの術はどの位の間効果が続くんですか?」

ルミネスは自分の頬に人差し指を当てて言った。

「そうねぇ、軽めにしといから3日位かな。」

返事を聞いたサラは眉を潜めながら言った。

「やりすぎです、今すぐ解いてください。解いたところでしばらくは再起不能でしょうけど。」

 サラとルミネスの問答はしばらく続いたが、最終的にはルミネスが折れた。男達に(文字通り)泡を吹かせたことで溜飲は下がったらしい。術を解いても男達は目を醒まさなかったが、二人は急いでその場所を立ち去ることにした。見回りの騎士に見咎められるのが嫌だったからだ。


 結局、ルミネスに対するサラのお説教は自宅に帰り着くまで続いた。そもそもルミネスは感情に任せて行動しすぎるとか、魔力制御が大雑把すぎるとか云々。

「結局、あの方に迷惑をかけることになるんですよ。自重してくださいね、先生。」

「解ってる。もうちょっと気を付ける様にするから先生は止めて、こそばゆいから。(恥)」


 このルミネス・アーニア・フランニコスがサラの雇い主にして大陸でも五指に入るといわれる魔導士ルミネスその人だ。実は魔導士ルミネスに関しては知られている内容が驚くほど少ない。あり得ない魔力を持っていて山ひとつ吹き飛ばした等のエピソードには事欠かないのだが、ルミネス自身の情報はほとんど知られていない。まるで意図的に本人の情報を隠しているかのように。

 二人が立ち去って30分後、件の男たちは気を失ったまま見回りの騎士たちに発見された。そのまま騎士の詰め所に連行された3人は小さな女の子に何かをされた直後、身体中に激痛が走ってわけがわからなくなったと供述した。

騎士の報告を聞いた騎士団長は微妙な表情をすると騎士を下がらせた。

「またあの連中か、まったく。」

騎士団長は事件の内容を報告する為に宮中へ向かうのだった。


もはや、いつ以来の創作になるのかさっぱりな状況からの出発でしたが、とりあえず、形には成ったかなと。

今回の話で何となくの方向も見えてきたのでこのまま頑張ってみようかなと思います。

でわでわ。


追伸:指摘を戴いたので本文の最後を修正しました。

多分、前よりも良くなっているはず。

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