表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

だわさときりこ

花を摘みながら家に帰りつくと、きりこがベランダで洗濯物を取り入れていた。

「ただいまなんだわ」

ベランダの柵の外からだわさが言うと、

「あ。お帰り、だわさ。おやつ作ってあるよ」

ときりこが言った。

「今日のおやつはなんだわかね?」

だわさは摘んできた花をきりこに差し出して聞いた。

「ん、今日のおやつはスコーンにしたよ。おいしいジャムをはなちゃんにもらったんだ。この花は?」

花を受け取りながらきりこが言った。

「きれいだったから摘んできたの。テーブルに飾ってくんない?スコーンか…。はなちゃんのジャムとは、うまそうだわね」

「ま、ね。あがったら?」

「いんや。タバコがないのよ。買いに行こうと思ってさ」

「おやつの後で行ったら?スタンタンで乗せてくよ」

「じゃ、今乗せてってよ。おやつの後だとおやつの時間に一服できないだわ」

「しょうがないね」

きりこは花を持って部屋の中に消えたかと思うと、今度は手に何か紙袋とスタンタンのキーを持って玄関から出てきた。

「わりぃわねぇ」

「ちょうど良かったよ。はなちゃんが何か忘れ物してたんだ。ついでに届けて来よう」

だわさときりこはスタンタンに乗り込んだ。

きりこはスタンタンのエンジンをぶるんとかけ、スタンタンを発進させた。

「ところでだわさ。君の頭についてる羽はなんなんだい?」

きりこが言った。

「あ、これ?これは…!」

だわさが頭の羽をさわろうとした時、オープンなスタンタンの上をビュッと風が吹いて、羽が飛んで行った。

「あれ、飛んじゃったのかい?」

だわさの頭を見てきりこが言った。

振り返っても羽は見えなかった。

「いいんだわ」

だわさが言った。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ