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リリアが旅を始めた理由

「はあっ…はあ」

森の中、私は魔物に追われていた。

「誰か…っ!!」

走り疲れ倒れてしまったその時、私の目の前に一筋の光が走った。

光は一瞬にして魔物を斬り裂き、消滅させる。


私を守ってくれたのは、ある一人の勇者だった。


森を少し抜けたところに教会がある。そこが私、リリアの家だ。私は私を助けてくれた勇者、ディアを恩返しとして一晩教会に招待にした。本人も食事と宿に困っていたらしく、快く承諾した。


「只今戻りました」

教会に入り声をかけると奥で祈りを捧げていたこの教会の神父にして私の育ての親、テオがこちらを振り向いた。

「こちらは勇者のディア様。私を魔物から救ってくださいました」

本人は教会が珍しいのか、辺りをキョロキョロと見回している。

「始めまして。ここの教会の神父を勤めているテオです。娘がお世話になりました」

「いや、魔物を斬っただけですから」

「テオ様、お礼として彼を一晩ここで泊まらせたいのですが、いいですか?」

「いいですよ。ゆっりしていきなさい」

そしてディアは一晩泊まることになった。


ディアが寝静まった頃、私は教会の見回りをしていた。見回りが終わり自分の部屋に戻る時、テオ様が声をかけてきた。

「すこしいいかね?」


ダイニングに呼ばれた私は、差し出された紅茶を一口飲む。

「それで、話はなんですか?」

「ああ。あまり言いたくはなかったのだが、勇者様が来たのだ。いい機会だと思ってね」

テオ様も紅茶を飲み、一息ついてから、話を始めた。

「三人の勇者の伝説は知っているね?」

「はい」

「君も…その勇者の一人なんだ」

「!!」

突然の告白だったが、テオ様は表情を変えずに話を続けた。

「このことを知った上でなにをするのも自由だが、私も神に仕える者として、この世界に貢献することを願うよ」

自分の部屋に戻り、テオ様の話を思い返した。

「私がしたいこと…」

その日の晩は、いつもより長く感じた。


「じゃあね」

「うん」

次の日の朝。私は彼の見送りをしていた。

ディアが私に背を向け、町の方へと進んでいく。…ディアの背中が遠退いていく。


「………ください」

駄目でもいい。とにかく言うんだ。

「私も旅に連れて行ってください!!」

振り向いたディアはとても驚いた顔をしていた。

「魔術だって心得ています。それに…神に仕えるものとして世界を救わないわけにはいきません!!」

これが、私が一晩中考えた、答え。

「いいよ」

顔を上げるとディアが笑顔でこちらを見ていた。

「一緒に世界を見て回って、魔王を倒そう」

「…はい!」


これが、私が旅を始めた理由。

大体構成はてきているので、ちまちま頑張っていきたいと思います。

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