第86話〜デート最終〜
それではどうぞ〜
映画も見終わり、お昼ご飯も食べ終わった頃。
「紅葉が変わってるねぇ…」
今は散歩しているんだけど、もう既にちょっと紅葉の色が変わっている。
流石に全部真っ赤な訳じゃないんだけどね。
「それでも綺麗だよなぁ」
「そうだね。たまにはこうして外を歩くのもいいね!」
「普段買い物と事務所に行く時ぐらいしか外に出ないしな。」
家で配信とか動画作るのが仕事なわけだから仕方ないんだろうけどね。
「紅葉が完全に真っ赤になったら見に来たいね!」
「その時はここじゃなくて山とか行ってもいいかもね」
紅葉狩りと言うやつだな。写真でしか見た事はないが恐らく綺麗だろう。
ここに来てもいいけど、どうせならちゃんと見に行きたいよね。
そういう遠出がしたいってなると車かバイクの免許が欲しいところだけど…それはまぁまた今度に考えよう。
「ドライブにでも連れてってくれるの?」
「免許取ったらね、取ったら。取るかどうかわかんないから確約は出来ないよ」
「ドライブは楽しみだけど無理にとるものでもないもんね」
そんな話をしながら15分程歩いていると目的地に到着した。
「ここ?」
「うん。ちょっとね」
目的地は本屋だ。…と言ってもこれは完全に俺がちょっと買いたいものが出来たからという理由で寄ったところだ。
「なんの本読むの?」
「ほら、今日映画で見たあの作品小説にもなってるらしいからさ。」
「なるほどね。確かに映画館のグッズのとこでは売ってなかったもんね」
思ったよりも映画が面白かったので本を買って読んでみようと思ったのだ。元々本を読むのは好きな方だし。
「私も買おうかな…」
「じゃあ2人分だね。」
というわけで2人分購入する。暇な時に読むとしよう。
その後は近くにあったお店で飲み物とちょっとした食べ物を買って近くの公園のベンチで食べたり、海莉の行きたいというお店に行ったりして過ごしていたらいつの間にか夕方になっていた。
「そろそろ帰らないとね…配信もあるしさ」
「そうだな、そろそろ帰ろっか。」
そろそろいい時間だしな。今日は新鮮で楽しかったな〜。
「またデートしようね?」
「デートって改めて言われると恥ずかしいな…。もちろん。また遊びに行こう。」
そう答えた時の海莉の笑顔は眩しかった。思わず見惚れてしまったのだった。
それではまた次のお話であいましょう〜




