第399話〜旅館到着〜
それではどうぞ
温泉旅行1日目も無事終盤に差し掛かってきた。
温泉を出発したあとは適度にご当地グルメを食べつつ温泉を巡って行った。
中には見たことがないような砂湯とかもあったな…流石有名な温泉地。時間の許す限りは全部堪能してきたがまだまだいっぱいある。
今日はもう時間も時間なのでそろそろ旅館に入らないといけないんだけど……
「次を右〜」
「はーい。…お、あれ?」
「そう!」
道を曲がったところ、どうやら目的地が見えてきたようだ。
旅館って言うからには結構古いものをイメージしていたのだが、全然そんな事無いどころかむしろ新しめの綺麗な旅館が出てきた。
ここか〜。ゆっくり寝れそうだし良いんじゃないか?
新しめと言っても雰囲気もありそうだし。夜なんか出てきたりして……
「やめて、優成くん。私泣くよ?」
「俺が悪かった」
流石に泣かれるのは不味いのでからかうのはやめにしておく。
「じゃあチェックインしてくる」
「お願いな」
手続きを海莉に任せっぱなしになってるのが何ともなぁ…
と、少し離れて見ていると海莉がこちらに向かってきた。
終わったかな?
「終わったよ〜」
「ありがとう。」
そのまま海莉の案内に従って部屋まで向かう。とりあえず部屋でゆっくりしたいな。
「ここ!」
「おー、広っ」
部屋についたので部屋を開けると……いや、広いな。
普通のホテルの一室ぐらいの広さを考えてたんだが……
「贅沢に広めのとこを取ってみた!」
「良いな、開放的でゆっくり出来そうだ。」
畳の匂いがいいね。和室!って感じ。なんやかんや和室って落ち着くよなぁ。
「そうなの。これが良いな〜って思ってここにしたの。…他はホテルとかだったから」
海莉のこだわりかな?いい所を見つけてくれたことに感謝しなきゃな。
「……あ〜、寝れる…」
「運転してたもんね、お疲れ様」
寝転がっている俺の頭をそっと自分の膝の上に置いて撫でてくる海莉さん。あー、ほんとに寝そう
とは言えまだまだ寝る訳にも行かないんだけどな、やる事あるし。
……そういやこの旅館にも温泉はあるのか?
「あるよ〜。……混浴じゃないけど」
残念そうな口調で海莉がそう言う。いやいや、そんなに残念がられても。
「むしろ混浴の方がびっくりする」
こういうところで混浴はあんまりなさそうだよな。
…それに他にも泊まりに来てる人が少なからず居るだろうに混浴はちょっと、な。
「晩御飯まで何する?」
何しようか?せっかくだから何かしたいけど……景色見たりしてゆっくり過ごすか?
今日1日結構動き回って疲れただろうしな。
…まぁ俺がこのまま膝の上でゆっくりしてたいというのも無くはないが。
「そうだね!…あ、でもこの近くにお土産売ってるとこあるよ」
「お、行ってみようか。せっかくだしな」
ご飯までに戻れればそれでいいだろうからな。ご飯を食べたあとはお風呂に入り後は就寝…って感じかな。
お布団があるらしいから今日はそれに2人で寝る感じだな。
いつも以上に密着して寝る事になりそうだ。それはそれで海莉を感じられていい。
「…壁薄いかもだから手加減してね」
「いや何もしない……こともないかもだが……」
旅館でやるのは流石に……と思い否定しようとしたが何故か少し寂しそうだったので否定しきれなかった。
せめて迷惑がかかりませんように。
それではまた次のお話で会いましょ〜




