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第381話〜見てると安心する優成くん〜

それではどうぞ

朝起きると、今日は珍しくまだ海莉が横で寝ていた。

現在は朝10時。いつもは遅くとも7時には起きている事を考えればかなりのお寝坊さんだ。


とは言いつつ、海莉がこの時間まで寝るようにしたのは俺なんだけども。昨日かなり夜遅くまで海莉を付き合わせてゲームしてたからな……


しかもそこそこ疲れるものだったしまだ起きて来ないだろう。


本当は無理に付き合わせたく無かったんだが、海莉の方は全然良いよ!って感じで最後まで付き合ってくれたんだよな。優しすぎるよ…


…っと。行動するなら今だな。…というわけで、音を一切立てないようにして寝室から出る。


「じゃあ、行ってくる」


聞こえるはずもないのだが一応そう呟いて家を出る。なるべく早く海莉が起きる前に戻ってこよう、やましい事はしてないけど一応ね。


まだバレる訳にも行かないからな…しかも海莉、勘が鋭いから疑われないに越したことはない。


ま軽くダミー…起きてた時用に言い訳にできるものも買ってくるけど。無駄なものを買うつもりはないけども。


「………」


1時間ほどして家に帰宅する。寝てるかもしれんから起こさないように慎重に慎重に……


「おかえり」


「っ…!?びっくりした、起きてたのか。」


起こさないようにと思ってゆっくり入ってきたのに既に起きてたのか。

にしても普通に声掛けてくれ。びっくりするから


「さっきね。…どこ行ってたの?」


「ほうれん草を買いに。あと飲み物とお薬」


他にも色々と買ったけども。


「あ〜…ありがと。」


「…体調大丈夫か?」


頭痛とかのお薬が無くなりそうだったからいつも使ってるやつを買ってきたんだが買ってきて正解だったか?


「ちょっと頭が痛くてお腹が辛いだけだから…」


「…無理はしないでくれ」


出来れば寝ててくれ。…そうか、今日はそれだったか…しまったな


「…ごめん」


「悪くないのに謝るのはよくない癖だよ、もう。」


頭をゆっくり撫でながらそう答える海莉。

いや…無理させちゃったかもしれんからな。ちょっと反省だ。


「…とりあえず寝てるかゆっくりしてて。ご飯作ったらすぐ向かうから」


「出来るまでリビングにいちゃだめ?」


そう海莉に言うと海莉が近くにいたいと言い出した。…まぁちゃんと休むならいいが。


「ソファで休んでてくれるならいいけど」


「ん…ありがと。見てると安心するんだよね」


俺を見て安心してくれるならいくらでも見てくれていいけどさ。後でちゃんと相手してあげるから今は休んでてね?


「は〜い。やくそくだよ?」


わかった、約束ね。甘えさせてあげるから。


…こうやって体調が良くない時やかなり眠い時の海莉、甘えモードに入るんだよな。


いつだったか上目遣いのか細い声で「そばにいて?」って言われた時はそのまま悶絶して死ぬかと思ったしな。


と、あまり待たせるのも良くないからな。さっさとご飯を作ってさっさと海莉を寝かせよう。


サプライズ完走のためとはいえ海莉の体調を悪くしてしまったかもしれないんだから今日はしっかり看病して良くなってもらおう。


代わりに今日の予定は……こなせそうにないが、その辺は大也くん達に連絡するしかないだろう。

ちゃんと分かってくれるだろうし。理解のある友人で良かった。


とは言え余裕があるわけじゃないんだよな…何処かでちゃんと決めなきゃ行けないし、それにしたってタイミングがあるわけじゃないし。


「…?どうかしたの?」


「いや、なんでもない。ほらちょっと横になってて」


考えるのは後にしておこう。…さて、さっさと作りますか。


どうせこの後海莉の甘えラッシュで心が持つかどうかわからないんだし行動できるうちにしておかなきゃな。

それではまた次のお話で会いましょ〜

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