第36話〜転校?〜
それではどうぞ!
「というわけなの!」
「はあ……」
海莉が落ち着いた頃にそろそろ学校に行きたいんだけど…と言った所、ちょっと見て欲しいものがあるの!と言われ…
何故か、通信制の学校のプレゼンを受けています。しかもパワポを使ったりして無駄に凝ってる。
正直、普段から学校に行ってないから別に高校を卒業するだけなら通信でも問題は無い。元々高校に行けていたのもせめて高卒じゃないとまともな仕事につけないからだ。
生きていくのに充分なお金を稼げるようになった今、高校を卒業しなくとも生きていくことは出来るわけだし。
友達の1人や2人がいればまた別だが、俺にはそんなものいない。そもそも友達なんてできたことはない。
つまり、無理して通う必要は全くないわけで。海莉はその辺も交えて、通信制なら時間が自由に使えるよ!みたいなこともアピールしてた。
けどなぁ…今更通信制に変えてもなぁ……もうすぐ卒業するんだよな俺。手続きとかがめんどくさいなぁと思ってしまう。
だって後たった数ヶ月我慢すればいいだけだし。
「…次そんな事言ったら怒るから、お説教だから」
「すみませんでした。」
うーん……俺は別に今の高校で我慢出来るんだけど海莉がだめって言ってくれるんだよな。海莉にあんまり心配かけたくないし、通信制に行くしかないのかなぁ…でもなぁ……
「ほんとに?ほんとにいいの?」
「うん。いいよ、通信制でいいからとりあえず離れて恥ずかしい」
あの後1時間ぐらい海莉の説得が続いたが、結局海莉の
「心配なの…もう傷付いてる優成くん見たくないの!優成くんにあんな顔させたくない…」
とほぼ泣きながら海莉が言ったのが決め手となった。まあ、あの後すぐにこの反応だから嘘泣きか…?と思わなくもないが。多分気持ちは本物だろうから。
「じゃあ、すぐにでも探すね!」
そう言ってハイテンションで部屋に戻っていく海莉。…まぁ、もとより高校には何の未練もないしいいか。
俺のようにいじめが耐えられくなって通信制に変えた人だっているだろうし。無理していく必要は無い、登校する高校だけが全てじゃないからな。
…全部海莉のプレゼンの言葉だが。なんであんなにプレゼン力高いんだろう。てかこの家プロジェクターなんてあったんだな。
「良かった。…わかってくれた。」
ようやく優成くんが頷いてくれたので、前から目をつけていた通信制のプレゼン用資料を準備する。優成くん、目が点になってた。え、なんでこんなハイクオリティのプレゼン出来んの?って顔に出てたもん。
そりゃ、私は昔からそういうのに触れることが多かったし。普通の人より上手い自信はある。
私が彼を行かせたくないのは傷付く姿を見たくないというのもある。けど、それだけじゃない。
まぁ、もうそっちの話は終わったけど。来週辺りにでも教師と数名の生徒は………
そんなことを考えてたらメールが来た。…事務所からだ。どうやら、OKが出たらしい。もうすぐできるのかぁ…楽しみだな!
優成くんにはこれからいっぱい楽しい思い出を作ってもらうんだから。そのために私頑張るんだから!
マネージャー「まぁ、頑張るのはいいですが程々に。それから、私に恋愛相談されても返せませんよ」
した覚えないもん!まだ恋愛感情持ってないもん!
思わずベッドの枕に顔を埋めてう〜!!!と叫んじゃう。
…少し落ち着いた。さ、やれることはやれるうちにやらなきゃ。
まだちょっとだけ高校のこと続くかな〜と。
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それではまた次のお話であいましょー




