第355話~メイド服?~
それではどうぞ
「思ったより長かったな……」
15時ぐらいには終わるかと思ってたんだが、まさか16時を超えてくるとはな。
とはいえ、無事に免許証は発行された。これで俺も車を乗っても何の問題もないわけだ。
まぁ、乗る車が無いわけですけど。一応アテはつけてあるんだが。
お金も問題は無いし…スペースも問題は無いし。不安要素は免許を取得出来るかどうかの1点だったわけです。
ともあれ、これでみんなにいい報告ができるな。もちろんリスナーにも報告はするつもりだ。応援してくれてる人もいたしね。…流石に写真は載せないぞ?
そういや何か買って帰ろうかな?今日ぐらい贅沢しても怒られないだろうし……
いや、やはりさっさと帰るか。海莉が多分用意してるだろうし…無駄遣いできるほどお金を持ち歩いてるわけでもなかったし。
にしても、これでようやくドライブできるな。ちょっと遠出したいな~って時気軽にでれるし。念願だ。
…っと。電車に乗る前に連絡しておいた方がいいかな?今から帰る……っと。
「はーい、気を付けてね!何か食べたいものとかある?」
「お任せコースで」
「任されました~っ!」
やけにテンションが高いような気がするな、海莉。…それだけ喜んでくれたって事だろう。嬉しい限りだ。
ますます寄り道せずに帰らねばな。
「ただいま~」
家に帰ってきた。…と、すぐさまこちらに向かって走ってくる音が聞こえる。
危ないから家の中で走るのはやめな………さ……い?
「おかえりなさいませ、ご主人様っ」
「えっと…ただい、ま?」
何故に疑問形なのか、勘のいい諸君なら分かるだろう?
…そう、海莉は何故かメイド服を来ていたのだ。
いや、可愛いよ?めっちゃ可愛いし抱きしめたいし今すぐ持って帰りたい。
でもね、なんでメイド服なんだろう。というか、いつの間にそんなもの用意してたんだ?
「何故にメイド服?」
「喜んでくれるかなって思って…こっそり買った」
サプライズってやつか。もちろん嬉しい。
「喜ぶし写真撮って飾っておきたい」
これは後世に残すべきだ。違いない。
「もう……」
まさかこんなに似合うとは思ってなかった。恐るべしメイド服。
「…あ、大事なこと忘れてた」
「ん?なんだ?」
大事なこと……何か重要なことでも決まったんだろうか?それなら早めに伝えて欲しい。
どんなことを言われるのだろうかと待っていると、海莉が恥ずかそうに
「ご飯にしますか?お風呂にしますか?……それとも、私にしますか?」
と言った。……まさか、それ言われることになるとは。あれ?前も言われたことあったっけ?まあいいか。
それよりもこれに対する返答はもう決まっている。これ以外にありえないし考えるまでもない。
そう、選ぶのはもちろん……
「海莉で」
そう言って部屋に海莉を連れていく。……うん、やっぱ今日の海莉可愛い。
それではまた次のお話で会いましょ~




