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第333話〜ロケ〜

それではどうぞ

「ご馳走様でした」


「お粗末さまでした。」


すぐに片付けるから少し待っててくれ。…あ、紅茶か何か飲むか?


「頂く!…でも目標もう達成しちゃったんだよなどうしよ」


「ああ、そういやなんの用事で来たの?」


用事もなく尋ねてくるとは思えない……という訳でもないのだが、何か聞きたいことでもあるんじゃないか?とは思ってたんだよな。


「聞きたいことがあったけどもう聞けちゃった」


「……?まあ、それならいいか」


ご飯を食べながら話している最中に何か話したのだろう。

聞いても答えてくれなさそうな雰囲気だったし追求するのはやめておこう。


にしても、みんな何か動いてるんだよなぁ。仲間外れにされてる感じがしてちょっと寂しい。

実際にはそうじゃないんだろうけどね??


「まあまあ。すぐわかるすぐわかる」


「みんな同じこと言う……」


「それ以外言いようがないもん」


それはそうなんだろうけどさ。…………あー気になる!!


「まあまあ。…あ、ほら。大也からお昼ご飯送られてきてるよ!」


そんな露骨な誘導に引っかかるわけ…………ほんとじゃん。

美味しそうなの食べてんな〜。


「は〜大也に会いたいよぉ……」


「まあまあ、帰ってくるまで我慢してよう?」


俺も本音は会いたいけど何せ2日あるからね。……早く帰ってこないかな〜



海莉視点



「ちゃんとご飯食べてるようで何より」


まぁ六花ちゃんが来たからかもしれないけど…それでもまともなご飯を食べてるのは安心。


…信頼してないとか、そういうことじゃないんだけどね。ちょっと心配になるって言うか。


「……ふふっ」


大也くんは携帯を見ながら少し笑っている。…六花ちゃんと話してるのかな。

会いたーい!とか言ってそうだよね六花ちゃん。素直な子だから


「さて、そろそろ行きますよ両名方」


「あ、はーい!」


「了解です」


今回あんまりゆっくりしてる暇もないのが残念。時間が少しでも押そうものなら予定が崩れていくぐらい余裕が無い。


「向こうさん待たせてますからね、早く行きますよ。」


「早くホテルで休みたいな…」


それは同感。外凄く暑いんだよね……もう真夏じゃん。日焼け止め持ってきてて良かった。


そろそろ行かなきゃ。これも企画のためだし!頑張らなきゃ!



「……ところで、景品用意できたんですか?」


移動中の車内で大也くんがマネージャー陣に聞いている。

確かに、こちらで用意しますとは言ってたけど…


「もちろんバッチリです。喜んで貰えるものだと思いますよ」


優成くんのマネージャーさんがそう答える。この人が喜んで貰えるって言うのだから、本当に喜んでもらえるやつだろう。


「それはそれとして、このロケでおふたりにも選んでもらいますけど」


「まっかせて」


「何がいいかな」


あいつ物欲ないからなぁ……と呟く大也くん。何かを欲しがったことって本当に無いんだよね、あの子。


正確に言うと「別に今のままでも困ってないし、まだ使えるしな……」という思いが強かったりもするんだけど。


そういうのはプレゼントすると喜んでくれると思うから、頑張って大也くん。


「いっその事ハワイ旅行でも景品にするか……?」


「それこのロケ関係ないんじゃない?」


喜ぶとは思うけど。……っとと、目的地見えてきた。

ここは馴染み深いとある企業のある部門。ん、やっぱりいるね。


「では手筈通りに。」


「はーい」


とりあえず夜になれば優成くんとお話ができる。その時に頑張ったよーと言えるように頑張ろう。

それではまた次のお話で会いましょう

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