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第330話〜過労死?〜

それではどうぞ

「は〜…疲れた」


流石に体力の消費が半端じゃなかった。久しぶりにこれだけ疲れた。

コメ読み放送なんてやる気力ももう残ってないぐらい疲れてるが、それでもやると言った手前逃げる訳にも行かない。


休憩がてら出てくれた人にお礼を言って回る。…コピペだと失礼だからね、1人ずつ丁寧に打っていく。


似たような文章になるのは勘弁して欲しいけど。


全員に終わった頃に配信の準備を始める。…メン限でいいかね、良いよね。


「…あ、水…」


いつの間にか多めに用意した飲み物が無くなっていた。普段からそんなに飲んでる訳じゃないんだけど…


「どーぞ」


「ありがとう…………」


もはや何時から?と聞くことも無く差し出されたお茶を受け取る。


やっぱりそれ用に小さい冷蔵庫のようなものを用意するべきだろうか。いちいち取りに行かなくて済むからなぁ。


「私じゃ不満?」


「そういう事じゃなくて。楽できるんなら楽した方がいいんじゃない?って思っただけで」


電気代凄いことになりそうだけどね、置くと。でもほら、寝室辺りに置いとくと夜中取りに行かなくて良くなるよ?


「……それはそうだけどお。」


俺はともかく海莉は夜中起きることもあるからな。

そういう時に飲み物をすぐ取れると助かるだろうし……


「ま、実装するかどうかは置いといて」


「?ああ、やるの?……疲れてるのに?」


「疲れてるからやりませんは理由にならないからね」


予告してあるわけだし。メン限なら尚更な。

体調悪くなるほど疲れてるのならともかく、あと追加で1、2時間話す程度何ともないさ。


「それはそうだけど……ダメって言ったら?」


「お願い海莉、今日だけだから」


ダメって言われたら、俺にはもう頼み込むしか道がない。

心配してくれるのは嬉しいがこれぐらいは大丈夫な範囲だから信じて欲しい。


「ほんとに何も無いんだね?」


うん。見知らぬ人と話したけど、別にどうってことは無い。

前みたいにそれだけで体調が悪くなることは無くなったよ。


というか、体調悪くなってたのは間違いなくかりんさんといざこざがあったからだし。


「……良いけど。確かにリスナーさんとお話するのは大事だからね。でも1時間だけ、わかった?」


「ありがとう、大好き」


祈りが通じたのか、少しだけなら海莉が許してくれた。

心配かけないようにはするから、ごめんな。


「自信がついてきたのはいいけどその分無理もするようになったよね、優成くん」


「そうか?…別に1ヶ月休み無しで倒れようがお構いなく働いてるわけじゃないし無理はしてないぞ」


「無理の基準が高い、高いよ…………死ぬよぉそれ」


睡眠時間が2時間も無かったけど仕事場に駆り出されてな。

仕事にプラスして家の事も全部やってたからか流石に極度の疲労で倒れたことがあるがそんなもので休ませてくれるほど優しくは無かったからなぁ。


そもそも最近は体を大事にしてるからあのころと比べても全然無理はしてないし安心してくれ!……ぐらいの感覚で言ったのだが、思いのほかダメージを受けてる海莉。


「生きて」


「海莉を置いて死にはしないよ。」


「…………ん、頑張って。終わったらケーキあるから」


ケーキ?……ああ、なるほど。ちゃんとお祝いを用意してくれてたんだな、海莉。それでか。

ありがとう、でもちょっとだけ待っててくれ。終わったらお祝いに食べよう、楽しみにしとくから。


準備してるから、とリビングに向かった海莉。あまり待たせないようにしなければな。


さーて、んじゃあもうひと頑張りしますかね。


これが終わったら少しの間ゆっくり海莉と過ごすのもいいな。

忙しくなる前にね。

それではまた次のお話で会いましょ〜

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