第318話〜焼肉・ミッションコンプリート〜
それではどうぞ
「焼肉だああ……!」
全てから開放されたような声で喜んでいるダイヤくん。
忙しかったもんね……お疲れ様。
「まだあるんだけどね……はあ」
大変ですねぇほんと。それだけ人気ってことでもあるんだけどね。
「まぁ人気ないよりはね…六花を養えるだけはあるし。最近は六花より稼げてるし」
「やっぱり気にするんだ?そういうの」
「そりゃするでしょ。しない?」
いやするよ、当たり前でしょ。養おうと思ってる相手に養われるなんて考えたくもない。
俺の場合だいぶ助けて貰ったから尚更な。今でこそ自分でお金が稼げるけどそれまでは海莉にずっと助けて貰ってたからなぁ……
「お好きなの頼んでどうぞ」
「じゃあ有難く。……お腹すいたー」
お互いご飯食べずに来たもんね。食べ放題だしいっぱい食べましょうよ。
「でもなんか六花に悪いなぁ…こんないい所」
「今度連れて来てあげなよ」
きっと喜ぶよ、ここ美味しいし。海莉も結構なお気に入りだし。
焼肉食べたい時はだいたいここに来るからなー。
「外食するんだね、なんか意外」
「そうか?……確かにそんなにしないけども」
基本は自炊してるから毎日外食なわけじゃないけど普通に外食はしますよ。
毎日自炊だとどうしても疲れる時だってあるし。
後はおめでたい日に行ったりね。
「そういう大也くんはどうなの?」
「たまにぐらいかな?…俺の場合は自分が料理できないから六花が疲れてる日とかは行くようにしてる」
宅配頼むことの方が多いけどね、と言いながら注文用のタブレットを手渡してくる大也くん。
宅配か〜便利だよねほんとに。頼んでちょっと待ってたら運んでくれるんだもん。
作んなくていいし美味しいしね。現代って便利。
「はい、頼んだ。」
「ありー」
野菜も適度に頼んでおいたしとりあえずはこれで大丈夫だろう。
「優成の方はどうなの?仕事」
「企画がいくつか動いてるぐらいかな。後コラボ?特別な仕事はそんなにないよ」
歌ってみたとかも用意してたりするけどね、海莉と調整中ですよ。
「おーいいね、なんの歌?」
「それはまぁ見てのお楽しみよ」
大也くんにも楽しいんで欲しいからな。…まぁ最近人気の奴ですよ。2人で歌うから限られるしね〜
「いいね〜…俺もそろそろ出そうかな」
「六花さんから誘われないの?」
「誘われるけどあんまり上手くないから…」
そういう事ね。そんなもん編集でなんとでもなるんだから大丈夫じゃない?
「それ言っちゃおしまいじゃない?」
「それぐらい気楽でもいいんじゃない?って」
「まあね。…企画の方は大丈夫そう?」
大丈夫大丈夫。1個自腹で買わされる企画があるけど全然大丈夫。
「それほんとに大丈夫なの?」
「1位になった人次第かな…」
さすがに10万20万の物を買えって言われたらうーんだけどそうじゃないなら特に問題ないし。
「というかその企画、俺が立案したわけじゃないしなんならほぼ巻き込まれてるのになんで俺が払うんだろうね」
そこだけよく分からない。事務所がお金出すんじゃないんだね?って感じ。
いいんだけどさ。いいんだけどね?参加者知り合いだけだし。
「何買おうかな〜賞金手に入ったら」
「なんか欲しいものあるの?今」
話の流れ的に今しかないだろう。聞いてみよう。
「今欲しいのは〜」
「欲しいのは?」
「PCかな。今のちょっと古いから」
なるほど〜PCか。そんなに前のやつなのか?
「物はいいけど3年前のだからねー、ずっと使ってるしそろそろ新しいのにしてもいいかな?って」
今ならスペックも1段階上げれるし……と言う大也くん。
ちなみにどれが欲しいとか目星つけてるの?
「ん〜とね、これこれ。」
うわ〜いい値段するねぇ。…ふむふむ、なかなかいい性能じゃないですか。
「でしょ?優勝したらこれにしようかな」
「……大也くんが優勝したら、俺はこれを買うのかぁ……ちなみに他は?」
「後は特に?キーケースが欲しいぐらいかね」
なるほどなるほど、キーケースね。……よし、これでここに来た目標のひとつは達成した。
一応覚えたが忘れないうちに大也くんが飲み物を取りに行ったタイミングでメモをとっておく。
さて、これであとは楽しむだけだな!
それではまた次のお話で会いましょう




