第287話〜ネタ会議??〜
それではどうぞ
…いやほんと遅くてごめんなさい
「いや〜楽しかったね!声のお仕事ってやっぱり向いてるかも…」
「まぁ普段からキャラクターに声当ててゲームしてますからね我々」
「演じてるつもりはそんなに無いんだけどなぁ」
声を作ったりキャラを演じたりはそこまでしてないんだよな。
素かって言われるとそうじゃないし多少演じてる部分もあるっちゃあるけど。
「本格的にオファーが来ちゃったりして。声優事務所に誘われたり…!?」
「VTuberが?流石に無いでしょ……」
夢を見る六花さんに対しバッサリとそれを切る大也くん。
まぁオファーは全然有り得るが声優事務所に誘われるのは無いでしょうね。我々VTuberであって声優じゃないし。
声優になりたいなら話は別かもしれないが……
「まー流石にそうだよね〜」
………………………………………………なんて話をしたのがつい昨日の出来事な訳だが、ここで今朝届いたメールの重要な部分を確認してもらいましょう。
「〜事務所に所属して頂けないかと思いご連絡致しました。」
……いや、なんで?そもそもVTuberであって声優じゃないし声優志望な訳でもないんだけど、これって声優にならない?ってことでしょ。
流石にお断りだな、実力を認めてくれてるのは嬉しいんだけど……声優になるってなると身バレの危険が高くなりそうだし。生身で露出してる人多いしな。
それとそこまで本格的な興味は無いんだよな。今回みたいなので充分だし…
海莉にも来てるのだろうか?一応聞いてみよう。
「来てたよ?断ったけど」
やっぱり海莉にも来てたか。俺に来てるぐらいだしそうだろうなとは思ったが。
んでもってやはり断ったか。受けるメリットがそこまでないもんな〜これ。
「多分残りの2人にも届いてるんじゃない?全員断ると思うけど」
間違いない。俺だってすぐに断ったしマネージャーにも連絡したしな。
しつこく言って来ることは流石に無いだろうが対策として一応、ね。
…あ、六花さんからメッセ来た。
「こんなメール届いたんだけどどうだった?」…あー、ちゃんと六花さんと大也くんの方にも来たんですね。
2人とも断ったようだが確認しに来たようで。余程気に入られたのかね?
「…優成くん」
「おっと、ごめんごめん。」
「……いいけど。六花ちゃんだから別にいいけど…」
ごめんて。……確かに2人で居るのに他の女の子とメッセでも話すのは良くなかったな。
「……ごめんね」
「謝らないの。嫌なんて思ってない。…海莉は迷惑かなとか重いかなとか思うかもしれんが俺は全く思ってない。むしろ嬉しいから」
全く嫉妬されないよりしてくれた方が嬉しいよ。…もちろんさせる気はないぞ?させる気は無いが、してくれるなら嬉しいなってこと。
「ほんと?」
「当たり前でしょ。それだけ好かれてるってことなんだから」
「愛してくれてる?」
「もちろん。愛してるよ」
海莉が不安になっているみたいなので安心できるように俺がどれだけ海莉が好きかを囁いていく。
…人間誰しも不安になることぐらいあるしそういう時期もあるからな。
こういう時こそ俺が不安を払拭してあげないと。
しばらく海莉の相手をしてると少し元気になったようで立ち直った。良かった。
「でも楽しみだよね、アニメ放送されるの」
「だな〜。……いつだっけ?」
「5月か6月か……そこら辺」
意外と早いような遅いような……まぁ普通そんなもんか?
「アニメ放送記念!とかで配信できるね」
「ネタが確保出来たな」
VTuberにとってネタは死活問題なのです。毎回同じのだと配信する側も見てる側も飽きちゃうからね。
「ネタ会議…やる?」
海莉がそう提案してくれる。…そうだな。
「やるかぁ」
この際1ヶ月?2ヶ月?ぐらい先のネタを考えたいな。頑張って。
それではまた次のお話で会いましょ〜




