第273話〜私はどうしよう〜
Twitterでは報告したのですがお休みもらってすみません。少し外に出てたため更新できませんでした。
それではどうぞ
「だいたいさあ何回も私言ったよね?」
海莉が声と顔に怒りを浮かばせながら話し続ける。
ちなみにもう1時間は経過している。ずっと正座だ。
「はい。すみませんでした…」
「ほんとに思ってる?ねえ」
思ってます、本当にすみませんでした。
「自分を大切にしない優成くんは嫌いって言わなかった?」
「言ってました……ごめんなさい」
「我慢した気持ちは分かるし偉いとも思うけど何も言わずに行こうとしたのは許せません」
おっしゃる通りです何も言い返せません……
「はあ。反省してるしもういいよ。でも今度やったら…」
「やったら…?」
「覚えてなさい」
こ、こわい。もう海莉には逆らわないと速攻で誓った瞬間である。
まぁ今回に関しては俺が悪いからここまで怒られるのも仕方ないんだけどさ…
「…でも、よく頑張ったね。偉いよ」
そう言って俺を抱きしめる海莉。え〜っと海莉さん?温度差凄いことになってるんだけど…
「許せるのって勇気がいる事だし、みんなのこと考えてたのもあるんだろうけど……偉いよ。今日1日頑張ったね」
いい子いい子、と俺を撫でる海莉。
……頑張れた、かな。ちゃんと出来てたのかな?
「出来てたよ。……かっこよかった。」
「…海莉のおかげだよ。海莉がいなかったら多分心が持ってなかった」
傍に海莉が居るってだけで安心したし、心配してくれてたし。
海莉がいなかったら心が折れてすぐには立ち直れなかったんじゃないかな。
「海莉も言いたいこといっぱいあったんでしょ?」
「あったけど…優成くんが何も言わなかったし許したのなら、私から言うことでも無いし。」
望んでないでしょ?と言われて本当に何もかもお見通しなんだなぁと思った。
確かに望んでは無かったが、かと言って海莉に我慢させたかった訳でもないのが難しい所。
「いい彼女でしょ?」
「そうだな、俺には勿体ないぐらいだよ。」
笑いながらそういった海莉に俺はそう答えて、自分から抱き締める。
すると海莉も抱き締め返してくれる。可愛い。
あー癒される。今日1日の疲れとかストレスが全部吹き飛んでいく。
元気が注入される〜……生き返るううう
「はーいいい子いい子。今日も一緒に寝ましょうねー」
「ここ最近ずっと一緒に寝てるけど…」
そう返すとむっと睨んできた海莉さん。…はい、意味はわかってます。
今日は海莉のすきにしてください……抵抗しないので。
「明日は1日ゆっくり休もうね。どこか遊びに行く?」
「海莉に任せてもいい?」
「まっかせて」
きっとつかれた俺の気分を転換出来るようにと海莉が気を利かせてくれたのだろう。
なのでそれに甘える事にしてみる。きっと海莉なら存分に癒してくれるだろう。
「それにしても」
それとなく膝枕の体勢に俺を誘導しながら海莉が呟く。
なんだろうか?
「よく許したよね。かりんちゃんのことまで考えてたのもあるんだろうけどさ」
「許していいと思ったから許しただけ」
「これからも仲良くするんでしょ?」
「それはもちろん」
しない理由がないし。あの件は今日で完全に終わったからな。お互いにそれに縛られる必要も無いでしょ?
「まあそうだね。…うん、それが優成くんのいい所かな。」
何の話?と問いかけると気にしなくていいよと帰ってきた。
なので気にしないことにして…
「もうちょい…」
「はいはい。ここでは寝ないでね、分かった?」
もう少し撫でてと伝えて撫でて貰う。…流石に寝ないよう頑張るけどこれは眠たくなるな。
「片付けとかも全部して体力使ったもんね。ちょっと早いけど寝ちゃう?」
「ん…そうする」
大人しくベッドに入って眠ることにする。海莉には悪いけど…今日ぐらい素直に寝ても、いいよね?
それに今日は悪い夢を見ない気がするし……
「おやすみ……海莉」
「おやすみ優成くん。」
「ゆっくり休んでね」
そう言いながら、彼が寝たあともしばらく手を握り続ける。
悪夢を見ないように。ゆっくり眠れるように。
案の定少しうなされたけど、すぐに幸せそうな顔に戻ってくれた。良かった。
「私はどうしよう…」
……考えることがあるけど、それは私の気持ちの問題。
彼が傷つかなくて済むように、私は……
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それではまた次のお話で会いましょう〜




