第26話〜実は歌が上手かった狼くん〜
それではどうぞ!
佐藤さんから連絡が来た。来週の水曜日が1番近くて空いている日だそうだ。その日でお願いしておいた。
告知は同じタイミングでするらしく、予約投稿って言う時間になったら投稿してくれる機能を使っておいた。便利だね。
「優成くん、設定しといたよ!使い方は教えた通りにやればOK!」
「ありがとう海莉。」
「私が聴きたい!ってお願いしたし…」
設定って言うのは今日の枠のことだ。海莉になにかして欲しいこととかない?と聞いてみたところ…
「ん〜…歌が聞きたい!優成くんの歌!」
「歌か…まあ、海莉が歌ってるのを聞いて調べたりはしてるから何も知らないわけじゃないけど…」
「どうせなら枠でしようよ!設定しとくから!」
ということになった。…あんまり人前で歌うことないし上手くはないから期待はしないで欲しい
「期待しちゃうよ〜だって優成くんの歌だよ?」
それに枠だとあとから聴けるし…っていう海莉。それが狙いか……
「夜寝ながら〜とか、作業しながら聴けるんだもん…」
「わかった、わかったからそんな顔しないで。ちゃんと歌うから。」
「やった〜!!!」
まるで子供のようにはしゃぐ海莉。…ま、こんなに喜んでくれるなら頑張り甲斐があるか。
「ばんわみんな〜」
【コメント欄】
・待ってた
・待ってた
・歌はよ
今日歌いますって言ったらえげつない速度で拡散され、なんと同時視聴数5万…流石にめっちゃ緊張する。
「まあ、下手くそでも許してな。怒らないのが本日のルールです」
先にそう言っておいて、曲を流す。…え〜と、確かこのボタンで…
「じゃあ、最初はこれ!〜……」
「わあ…やっぱり歌も上手い…」
何が上手くないから期待しないで、なのだろうか。
音程やリズムが完璧なのはもちろん、アレンジもいいし歌声が綺麗。
ちょっとだけ緊張してるのか声がまだ硬いけど、それでも本当に上手い。
お願いして良かったな〜、なにかして欲しいことない?なんて…優しいよね、彼。思わず口にしかけた言葉を飲み込むの大変だったし。今はまだこの願いは早いもんね。
だから、前からちょっと思ってた歌を聴きたいって言ったんだけど…こんなに上手なんて。
しかもさっきから彼、私の好きな曲しか歌ってないし。私を喜びで殺す気なのかな。感情込めて歌うの上手すぎでしょ?
終わったら今度は私がなにかしてあげる番かな。…何してあげようかな〜?男の子って何されると嬉しいんだろう。
「ふぅ…流石に1時間通しで歌うと疲れるね。」
【コメント欄】
・上手すぎる
・こんなに上手い人初めて見た
・プロか何か?
・すごい………
コメント欄が大盛り上がりだ。どうやら下手くそではなかったらしい。良かった。
「じゃあ、終わるね。…えーと、良かったらチャンネルの登録とかおねがいします。お疲れ様〜」
そう言って配信を終わる。ん?
「お疲れ様優成くん〜!」
「わっ、ちょっと、なんで泣きそうになってるの」
「だって…上手いし、頑張ってたし…私の好きな曲ばっかだったし」
「そりゃ海莉の配信を聞いて歌を知ってるんだからそうなるよ。」
「ありがとね…元気出る……」
そんなに!?
俺は海莉を宥めるのに結構な時間をかけた。その過程で今度一緒にカラオケ行こうとかカラオケで配信しようとか色々言われて全部おっけーしちゃったけど…
ま、いいか。疲れたし。
海莉ちゃん…何をお願いしようとしてたんですかね
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それではまた次のお話であいましょ〜!




