第251話〜
遅くなってすみません
それではどうぞ
「配信終わっちゃった?」
「終わっちゃった。」
「じゃあ、遠慮なく優成くんを襲っていい?」
じゃあって何じゃあって。だめにきまっ…てる訳では無いけどもうちょい待てない?
「ほら、朝からこの格好で着替えなきゃ行けないし…お風呂入ってないし」
「お風呂入って着替えたらいいの?」
あっこれ言って聞かんやつですね。…まあ楽しみにしてるっぽいし良いんだけどさ。いいんだけどさ?
「お風呂一緒に入る?」
「いやそれは…」
「約束したのに……?」
約束、破るんだ?と悲しそうな顔で俺をみる海莉。…分かった、わかったから入ろうね?
ったく、あの時流されてなければ避けられたのになぁ……って、それは無理か
「朝起きた時から優成くんの負けは決まってたのです!…さ、早く入ろっ!」
「まだお風呂沸いてないでしょ…慌てなくても逃げないから」
確かに、朝起きてから海莉はテンション高かったもんな〜
そう考えて朝のことを思い出す。……だいたい15時間ほど前か?
「おはよーー!!朝だよー!!」
アラームが鳴る少し前ぐらいの時間帯に、海莉が俺を起こしてきた。朝日が眩しい…
一緒に寝てる分起こしやすいもんな。……って、揺らさないでくれ起きるから。
「おはよ……」
「おはよう、朝だよ!…お水居る?」
「いる」
こういう細かい気遣いをしてくれるのが海莉のいい所だよな〜
将来はきっといいお嫁さんになる。俺が貰うけど…
「ばか。…ご飯食べよ?」
「ん…じゅんびしてあるの?」
「うん。ホットドッグだけどね」
ホットドッグか…久しぶりに食べるなぁ、美味しそうだ。
それにこれから動くことを考えると重くないからいいね。
「さきいってて…顔洗ってから行く」
「わかった。」
そうして顔を洗い、ご飯を食べて準備する。…昨日のうちに準備は終わらせてあるのできがえるだけだが、海莉の方が少しかかるらしい。
女の子って大変だよな…いくらでも待つぞと伝えてある。
「しゅっぱ〜つ!しんこー!」
「はいはい…走ると危ないから!」
走らないように海莉の手をしっかり握る。こうして考えると子供っぽい所もあって可愛いよね。
今日の服装はちょっと大人っぽい服装だけど…
「服、好き?」
「めっちゃ好き。」
「良かった。…いい加減優成くんの好みが分かってきたよ。」
最近の海莉はより俺好みに進化してる気がする。海莉の料理とか元々好きだったけ俺好みになっていってるんだよな。
ほんと海莉の料理を食べないと生きていけなくなって来てるよね。……これが胃袋を掴まれるってことかな?
「今更他の人に逃げられないように…ね?」
「逃げないよ。……疑ってる?」
「疑うわけないよ。」
なら良かった。不安になってるなら抱きしめるとこだった。
「不安になってないとしてくれないの?」
「……これでいい?」
そんなこと言われたらするしかないじゃん。…人の目があるからあんまりしたくないんだけどさ。
「ドキドキしてる」
「そりゃ…海莉だもん。こういうのは慣れないよ」
いつまで経っても…とは言えんが、少なくとも今はまだ慣れない。
海莉がそばに居るだけで安心するが、こうして触れ合ってるとドキドキもする。
「ん、元気いっぱい。行こ?」
「それはいいけど何処に行くんだ?」
デートしようか、と誘った時に行きたい所があるの!っていってたが……
どこなんだろうな。まだ聞いてないんだけど…
「ちょっと遅いかもだけど春服をね?新しく買おうかなーって」
そういやもう春だもんな。…なるほど、欲しい服があるんだな。
それが売ってあるお店まで行きたいってことか。いいよいいよ、行こう。
「ありがとっ。あとは優成くんに選んで欲しいなぁって思ってたしさ」
「そうか……がんばる」
「そんなに重く考えなくても似合いそう!ってぐらいでいいんだよ」
そう言われれば出来る気がしてきた。…海莉に似合いそうな服かぁ、海莉なんでも似合うしな。
…ホワイトデーのお返しどうしようかな?まあ当てはあるからいいけどさ。
「他に行きたいところは?」
「メイク用品を見に行きたいかな〜…なんて」
メイク用品か…俺はあまり知らないがいい機会だし行ってみたいな。
男が行くのも変かもしれんが…海莉にいざプレゼントする時に知識が全くないのも困る。
「嫌じゃないの?」
「全く。」
「良かった。」
欲しそうなものがあれば買ってあげるのもいいし。
「優成くんも女装する?」
「いやちょっとそれは勘弁してくれ。」
「冗談だよ。…似合いそうだけどね。」
ほんとに勘弁してくれ。女装は流石にしたくない。
そのほかは日用品とかを買って帰るだけかな?…やっぱり車が欲しい所だな。ドライブデートもできるし車の免許取るかぁ……
あると便利だしな。
ともあれ行きたいところはそれで全部かな?
「まぁせっかくのデートだしホテルによってもいいんだけど…ね?」
「ホテル?…ホテルってなんで?」
「大人のホテルがあるの。…行ってみる?」
いや結構ですなんとなくわかりました。…そういうのはまた今度ゆっくり…な?
「え〜……しょうがないなぁ」
「危ない危ない。…ほら行くぞ」
普通に周りに今の会話聞かれてるんだよね、めっちゃ恥ずかしい。
そうして海莉の手を取り、逃げるように退散していくのだった。
それではまた次のお話で会いましょう〜




