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第249話〜婚約指輪?〜

それではどうぞ

「どこまで…??」


「ど、どこまで…」


「動揺しすぎではないですの?」


いやまぁ……そりゃ動揺するでしょ?急にそんなこと聞かれるなんて思ってもないもん。

予想してなかったことを聞かれると人間結構動揺するのよ。


「どこまでって言われてもなぁ…」


どこまで言っていいんだろう…流石に夜のことなんて言えないし言いたくもないんだが…

海莉、助けてー!


「ん〜、内緒っ」


助けてくれた。思念が通じたのかな?良かった。


「あら、それは言えないこともしてるのですの?」


「キスぐらいまではしてるよ。それ以上は…秘密かなっ。」


「あらあら…ちゃんと進んでるんですのね。ウルフさんは何かコメントありますの?」


「秘密です。はい。」


してないよって言うならともかく、秘密って言うと完全にしてるよって言ってるようなもんだけどね。


海莉がそう答えた以上してないって言っても意味が無いからな、諦めるしかない。直接しましたとは言わんが……


・おやおやおや?

・にやにや

・やる事やってんだなぁ…


ほらコメント欄こうなる。まぁ荒れてるわけじゃないからいいんだけどさ


「後はデートしたいかなぁ…久しぶりに」


ふむ……確かに最近あんまりしてないか。正直そこまで回らなかった…

ごめんな海莉。すまなかった。


「なんかウルフくんがめっちゃ謝ってる気配を感じた。…私も忙しかったし大丈夫だよ?」


「なんでバレたんだろう?」


「わかりやすい」


そんなにわかりやすいかね…喋ってないし顔も見てないのに分かるのはもはやエスパーでは?


「デートはしてあげなきゃ行けませんわよ」


「本当すみませんでした。直ぐにデートします」


どの道バレンタインのお返しはしなきゃ行けないわけだし…

何がいいかまだ決めきれてないんだよな。デートした時になんか好きなの買ってあげるか?


「ちょっと元気出てきた。今なら全員倒せそうな気がする」


「リーダーが突っ込まないでくださいまし。」


呆れたようにいうかりんさん。…こんなことで元気になってくれるんなら安いものだよね。

俺もデートしたいし…


「まさかあの人間に興味ありませんって感じのウルフさんがここまでデレるとは思いませんでしたわね」


「そんなに興味ありませんって感じだったか??」


「うん…まあ、拒絶は入ってたよね」


ボタンにまでそう言われる始末。……そんなに酷かった?

確かに今と比べて人と関わるのは怖かったし、かりんさんの時は嫌な事があった後だから尚更だったけど…


「ちゃんと男の子が幸せにしてあげないとダメですわよ?」


「言われなくても幸せにします」


「かりんちゃんはどうなの?男いないの?」


確かにかりんさんは居ないって言ってるもんね。いてもおかしくなさそうな感じだけど…まぁ難しいよな。


もし居ても居ますって正直に言えないよねVTuberって。俺らとかダイヤくん六花さんは割と例外な方だ。


普通は言わずに裏でバレないように付き合うからな。お互いのファンのこともあるし迂闊に言えば大炎上だからな…


「いませんわよ。そもそもあまりまともな男に好かれないんですの…」


「モテるけどだいたいろくな男じゃないパターンだ」


「あとこういう性格ですから、人はあまり寄ってこないのですわ」


こういう性格……リアルでもお嬢様っぽいのだろうか?

密かに好かれてるけどあまり人は寄ってこないみたいな?


「割と物言いがきついのですわ、私。…そのせいで最低なことをしてしまった時もあったのですけど」


「まあそういう時もあるよ。…募集はしてるの?」


「どうでしょう。良い人がいれば嬉しいのですが…」


絶妙に触れにくい話題だったが、海莉が上手く話題を転換してくれた。

流石海莉だな、こういう時の立ち回り方が上手い。気が利くよね…


「そのうち見つかるんじゃないですか?」


「良いですわね、余裕のある人は…」


「そのうち見つかるよきっと。かりんちゃんだもん」


そうだな。大学に行くなら出会いの場もあるだろうしまだチャンスはあると思う。

性格の問題は直そうと思えば……めっちゃ厳しいけどなんとかなると思うしさ。


・頑張れ!

・まだチャンスはある!

・一緒に頑張ろうな……


ほら、コメント欄も応援してくれてるぞ!仲間だ!みたいなコメントもあるけども。


「あれ?」


「あっ」


「勝てましたわね……」


そんなことを言ってたら勝ててしまった。…ダメージエリアで死んじゃったのかな?

ともあれチャンピオンだ〜!


「よーしチャンピオンだ!」


「良かったですわチャンピオン取れて。これで落ちれますわ」


あら、もう落ちるの?と思ったらどうやらこの後予定があるらしい。

先に言ってくれたらもっと急いだのに。遠慮しなくていいんだよ?


「では後は2人でお楽しみくださいませ。…ちゃんとデートの時男が主導するんですのよ!」


「はい、もちろんです。」


「おつかれかりんちゃん」


そう言って落ちていくかりんさん。……こりゃちゃんとデートプランを考えないとダメかな。

なんかいい所ないかな…ダイヤくんに後でこっそり聞いておこう。


「よし…ボタンどうする?まだやる?」


「私はまだできるよ!」


ならもう少しやるか…まだ配信を終わるには時間が早いからな。

あと何戦かやってから終わりにしよう。そうしよう。


「にしても久しぶりだったねーかりんちゃん。元気そうでよかった」


「そうだな、久しぶりだったけど元気で良かったよ」


大学ってのも大変だろうけど頑張って欲しいな。無理はしない範囲で……


「スパチャありがとっ。ウルフくんいつ婚約指輪上げるんですか?だって。いつくれるの?」


「欲しい?」


「とても。」


そうか〜…婚約指輪か。まぁ婚約指輪は結婚して下さいってプロポーズする時だからもう少しさきの話じゃないか?


ちゃんとあげるので逃げるなって言わないでください皆さん。俺はボタンからだけは逃げません。


「言ったね?」


「言いました」


「じゃあ全然してくれなかった話を」


「やめましょうその話は。」


雲行きが怪しくなってきたので強引に話題を変えようと試みる。

そういう話をするのは行けません!!センシティブな話は危ないのですよ!!


「仕方ないなぁ……」


「良かった」


「まぁヘタレだったって話なんだけど」


言うなそういうこと。…自覚はしてるんだよごめんね!


・彼女に勝てない狼の図


「彼女には勝てないよ。女の子って口強いよね」


「ウルフくんが特別弱いんだよ」


言いたい放題言いやがって……覚えてろよ?今度仕返ししてやるからな。


「できるといいねっ」


「余裕だなぁ……」


海莉に勝てる日は来るのでしょうか?……当分は無理なんだろうなぁ。

果たしてかりんが彼氏を作れる日は来るのでしょうか?来るといいですねぇ……


それではまた次のお話で会いましょう〜

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