第248話〜どこまでやりましたの?〜
それではどうぞ
「さてどうしたものか…」
今の状況ははっきりいって不利。向こうは3人居るのに対してこちらはかりんさんが落とされて戦えるのは2人だ。
なので無理をしたら直ぐに倒されてしまう。…こういう場合はどうするのがいいか。
1対1に持ち込めるなら持ち込んだ方がいいのだろうがそうすると海莉が2対1になってしまうな。
というわけで、さっさと相手1人ダウンさせることにする。幸い今の武器構成は近距離強いしな。
こちらを見ていない敵にフォーカスを当てて、全力で射撃。……倒し切る。
「1人やった」
「ナイス!…あ、やばいかも」
「引いていいよ」
俺はまだダメージをそこまで食らってないから、海莉がちゃんと引いて回復できるようにフォローする。
とはいえ無理はしすぎないように……お、1人もうちょいで倒せそうだ。
「ごめん一旦回復する」
「いいよ!私頑張るから!」
アーマーだけ回復して直ぐに合流することにする。
今はさっきとは違って2対2だ。人数の不利はない。
「先こいつ倒そう!」
「りょうかい」
海莉がそう指示を出してくれたので、言われた通りの方を狙って倒す。
1対1より2対1の方が確実に勝てる確率が高い。故にまず確実に2人で1人を倒す。
「あっやばいかも!」
「任せて」
最後の一人もしっかりと倒し切って、これで戦闘終了。
漁夫が来てないことを確認してからかりんさんを蘇生する。
「ありがとうございますわ。助かりました」
「どういたしまして」
「お2人とも息ぴったりでしたわね」
そうか??……確かに戦闘中の連携は取れてたも思うけど。
「あんなに綺麗に連携できるものなんですのね」
「ボタンの指示はわかりやすいしやってることは簡単ですよ」
「これオーダー私がしていいのかな?」
いいんじゃないか?この中で1番ランクが上なのはボタンだ。
その下がかりんさん、1番下が俺って感じになっている。
大会に出てて経験がある訳だしボタンでいいと思うけどな。
「わたくしはそういうの似合いませんから、ボタンがやりなさいな」
「むしろ結構似合いそうだけどね…」
人に命令するの似合いそうなのはよく分かる。お嬢様だからかね?
人を顎で使うの慣れてそう……ってこの言い方は失礼か。
「じゃあ2人とも私の命令には絶対服従なわけだね?」
「ものによる」
しれっととんでもない要求をしてきたボタンに対して、何をやらされるのか分からないのでそう答えておく。
「何をさせるつもりですの?」
「モノマネとか?」
「うっわー絶妙に嫌…」
生まれてこの方モノマネなんて1回もした事ないからどんな感じにすればいいのかわかんないよね。
って言うと絶対挑戦だよ!って言われるから言わないけど。できることならやりたくない。
「あ、ここにいる」
「んー、やっちゃう?あれ」
「漁夫が来そうですからやるなら早めにですわ」
ということなので、進行方向に居る敵を倒すことにする。
幸いこちらの武器やアーマーは強いため特になんの苦もなく倒すことが出来た。
「かりんちゃんが前に出すぎ?かな」
「もう少し下がるようにしますわ…」
敵を倒しつつも、直せる所?直した方がいい所もみんなで言っていく。
まぁ本番…大会の練習にならないと立ち回りとかは何とも言えないけど細かな連携の練習は出来る。
「やっぱりカジュアルだと減るの早いねー」
「ほんとだー」
気がつけばもう残り3部隊……本当にカジュアルは減りが早い。
ランクだとあんまり減らないもんね〜
「ウルフくんやっぱりランクあげようよ」
そうだな、ランクが離れてて一緒にできない事が結構多いし…
そろそろランク、ちゃんと上げるかぁ。面倒くさがってる場合じゃないな。
幸いここから暫くは配信に集中出来るはずなのでランクをあげようと思えば上げられる。
…明日からでも取り掛かるかぁ。
「あ、明日メン限だ。」
「何するんですの?」
「歌」
すっかり頭の中から抜け落ちてた。…危ない危ない。
まぁ気付けたからセーフだな。宣伝も出来るし…
「歌枠ですの?」
「歌枠ですね。3時間?ぐらいだったかな」
結構長い時間歌うことになるんだけど…ま、メン限初の歌枠Liveになるわけだしそれぐらいはいいだろうと。
元気が残ってたらその後雑談するつもりだ。…流石にそれ終わったあとの配信は〜どうだろうな?
ランク配信ぐらいならやってもいいかもしれない。…こうして1日が配信で埋まるとVしてるなぁ!って感じだよね。
「明後日から大会練習だからね」
「予定盛りだくさんじゃん」
「大会が終わったら二次会でもしますの?」
「いいんじゃない?パーティゲームとかで!」
1人足りなくね?パーティゲームだと。…まぁ、3人でも出来るものはあるか。
そうして話してるうちにも残りはラスト1部隊だ。
「あっ撃たれた!いたーい!」
「ボタンを撃つとは…この野郎」
「わ、わたくしも被弾したのですが…まあいいですわ。」
残りの部隊は俺がそのまま殲滅して終了だ。人数も少なかったのであっさり倒せた。
「いえーい」
「やったね、ウルフくん!かりんちゃん!」
「当然の結果ですわ…ところで、今聞くことでも無いかもしれませんが」
?どうかしたのだろうか?疑問があるなら聞いて欲しい。
答えられることならいくらでも答えるぞ。
そうしてかりんさんの口から出たのは…
「お2人、どこまでやりましたの?」
と言う、爆弾発言だった。
それではまた次のお話で会いましょう〜




