第229話〜メンヘラ配信者育成型ゲーム〜
それではどうぞ
「ん…」
「お、起きたか?」
おはよう海莉。気分はどう?ちょっとは楽になったかい?
「まし。…もうちょっと寝たいとこだけどそろそろ動かなきゃ」
いつまでも寝てる訳にも行かないからな。俺も配信の準備とかあるし……
「本当はもうちょっとこうしてたい…優成くんを感じながら寝たい」
俺だって、海莉を感じながら寝たいよ。…そういや最近はなんだかんだ一緒に寝てないのか。
一緒に寝るか?…って誘い方が嫌だな。
「そろそろ寝室一緒にしよ?」
「ん〜でもなぁ。どっちかの部屋で寝るのか?今あるベッドだと…」
「部屋に余裕はあるから新しくベッド買おうよ」
新しく寝室を作るってこと?…まぁ余裕はあるんだろうけど…
「じゃあ作るか。将来使うもんな。」
「そう来なくっちゃ」
これからずっと使うなら早い方がいいと思い直してそう答える。
ベッドとかその辺のはまぁ…海莉に任せとけば問題はないだろう。
「これで誘惑しやすい…優成くんを落とせる。」
「恐ろしいことを平気でいいよる…」
この目は本気だ…本気で俺を落とそうとしてきてる。
しかもなんか色々呟いてるし…怖い、怖いから元に戻って?
「…そろそろお仕事戻るね」
「うん。…あ、手伝おうか?」
「大丈夫〜」
ほんとかいな。…遠慮しなくてもいいんだぞ?って、本当に大丈夫なのね。
「行ってらっしゃい。頑張って」
「がんばる」
「人手が必要になったら呼んで」
多分、遠慮してるんだろうけど…俺でよれけばなんでもやるからな。
「間に合わなくても責任とってくれるんでしょ?」
「ああ。もちろん」
嘘はつかないよと言うと笑顔になって、じゃあ大丈夫と言う海莉。
まぁちょっとは楽になった…のかな?なったっぽいね。
足取りも軽いし…
「んじゃあ俺は俺で準備しましょうかね」
買ったはいいがダウンロードはしてないからな…ダウンロードしなきゃゲームが遊べない。
よっと。…やっぱ足は痺れてるが幸せの代償ってことで。
部屋に向けて歩き出す。…さて、久しぶりの配信だから少々頑張るとしよう。
「は〜い皆さんこんばんは。お久しぶり〜」
・久しぶり!
・おひさ!
・何してたの?
「何してた?呟いた通りダイヤくんと遊んでボタンとデートしてた」
・バレンタインにか!バレンタインにかああああ
・どんまい
「高みの見物してる人が俺以外にもいるんだな。どんまい君たち、来年は頑張れ」
・くそおおおおお
・このやろおおおおおお
悲痛な叫び声が聞こえる気がするが無視だ。きっと気の所為なのだ。
「さてさて…雑談もいいけど今日はゲームしていきますよ。なんだっけ、なんちゃらかんちゃらオーバードーズみたいなやつ」
正式名称覚えてないや。まぁメンヘラ育成型ゲームって言う方がわかりやすいでしょ。
・これやるんだ?
「やってみようかなと。面白そうじゃない?」
・どんなENDになるか楽しみ
「エンディングが複数あるんだっけ?全部見るのは大変だねえ」
どれになるのかはちょっと楽しみではある。あえて調べてない(というより見てる人がやってない)から楽しめるしな。
「じゃあ早速始めて行きますか」
長々と喋ってもあれだしな、早速始めていこう。メンヘラというものに馴染みがないからな…一体どんなものか試してやろうじゃないか!
それではまた次のお話で会いましょう〜




