第22話〜癒しの時間〜
1時間更新遅れてすみませんでしたあぁぁぁ
それではどうぞ!
「……ってことがあったんだ。」
どれだけ誤魔化そうと、ちゃんと話して?とかなり真剣に言われてしまうので正直に話した。今日あったことを。
「辛かったね。よく頑張って我慢したね…」
自分が受けた訳でもないのに、泣きそうになりながら俺を褒めてくれる海莉。
「え〜と、海莉?何も海莉が泣かなくても…」
「ご、ごめんね。でも、止まらなくて。……大丈夫だよ優成くん。私が、私がいるからね…」
まぁ、ここまで真剣になってくれるのは嬉しい。嬉しいけど、そろそろ離して貰わないとな。ずっとここで抱きしめられっぱなしって訳にも行かない。
「……」
「海莉?聞いてたのならそろそろ離してくれると…」
「仕方ないなぁ。…ご飯、食べよっか。」
「え?」
「だから、通信制。あの学校に行かなくてもいいんじゃない?って。」
ご飯を食べ終わった頃、海莉に通信制の高校に行かない?と言われた。このまま俺が学校に登校して何かあったらダメだから…ということらしい。
「勉強なら私、教えれるよ?高校ぐらいまでなら…」
何となく想像はしてたけど、やっぱり海莉は頭が良いようだ。高校卒業ぐらいの勉強までなら教えられるらしい。だから家にいても高卒の資格は貰えるよとの事。
「でも、そういうのって親の許可がいるんじゃ…?」
「あ、その事ね。大丈夫だよ。」
もうすぐだし…と何やら意味深な事を呟いている。何か裏で動いてたのかな…
「そんなに不安にならなくても大丈夫だよ。」
「まあ、そう言うなら考えないでおく。」
「それより、ほんとに大丈夫?」
「心配してくれるのは嬉しいけど大丈夫だよ。特にどこも殴られたりはしてないし」
「怪我だけじゃなくて心は…?」
「海莉のおかげでもう大丈夫になったよ。ありがとね」
そういってお風呂に向かう。あれだけ海莉が大事にしてくれてると思うと、ちょっと元気出るし心が平常に戻るしね。
「…失敗したなぁ。」
本当に学校に行かせてしまったのが失敗だった。けど、どれだけ止めても行ったと思う。将来高卒はないと困るって言ってたけど、V続けるのなら困らないと思うんだけどね…
それは置いといて、彼の母親だ。もうそろそろ、こちらの準備が全て整う。
知り合いさん達に声をかけたりしてかなり動いてもらったおかげでなるべく早くに出来そう。
ただ、彼の母親は多分捕まったぐらいじゃ反省しないだろうし…その辺をどうすればいいかなんだけど…ま、それはなんとでもなるか。
これ以上彼を傷付けさせる訳には行かないから、学校の方を何とかしないと。とはいえ、彼がどうしたいのかが大事だし…難しい。
あ、彼がお風呂から上がったみたい。続きは彼が寝てからにしないと。
「おかえり…って、また髪の毛乾かしてない…」
「ごめん、やっぱり髪の毛乾かすことになれてなくて…」
つい忘れる。今までずっと髪の毛乾かすことなんて考えてもなかったから忘れてしまうんだよな。
「もう、ほらこっち来て。…だめだよ?ちゃんと乾かさないと。髪傷んじゃう。」
せっかく綺麗なのに…と言いながら髪の毛を拭いてくれる。こうして拭いてくれるの、結構気持ち良いって言うのもある。ただ毎回毎回してもらってると海莉の負担がやばいので、いい加減忘れないようにしないとダメなんだけど。
「はい、乾いた。」
「ごめん、いつも。ありがとう」
「仕方ないから許してあげるけど、もっと自分のこと大切にしないとダメだよ?」
こういう普段の行動から大事にすること!と強く言われたので頷いておく。そもそも否定できる要素が何一つない。
海莉がお風呂に入ってる間に、課題を済まさないとね。さ、頑張ろう自分!
それではまた次のお話であいましょ〜!




