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第215話〜一緒にお風呂〜

それではどうぞ

「着替えた…よ」


「はーい」


声だけかけてさっさとお風呂に入る。…体を流してから先に湯船に浸かる。


…着替えてる音がやけに生々しく聞こえてくる。服が擦れる音とか、脱いでる音とか…考えないようにしようと思ってても無理なもんは無理なんだね。


お風呂が広めなのが尚更……狭いからさすがにって言う言い訳も使えないしな。


「入るよ〜?」


「う、うん。」


ついに…ついにお風呂場に海莉が入ってきた。当たり前だが服を着ていない。

やっぱりちょっと早すぎるような気もしない?


「そんなことないよ〜」


「そ、そう?」


「よいしょっと。」


さっと体を流してから、海莉も湯船に浸かってくる。

…対面に、海莉がいる。やばい、普段のように海莉の方をまともに見ることが出来ない。恥ずかしい


「夢みたいだね」


「何が?」


「こうして好きな人と…一緒にお風呂に入れて。大好きだなぁって」


そう言いながらこっちににじり寄ってくる海莉。あの、ちょっと?それ以上は…


「よっと。…これならあんまり見なくていいでしょ?」


海莉は俺の膝の上に乗っかってきた。……普通に見えちゃうけどね??


「でも…海莉の温もりは感じる。」


「安心する?」


「もちろん。…こんなに見れるのも、触ろうと思えば触れるのも俺だけだもん。」


ちょっと慣れてきた?けど…やっぱり海莉ってスタイル抜群だよな。女としての魅力が…凄い。

それでいて容姿もいいし絶対モテたよな。


「私は優成くんが初めてだよ」


「わかってる。…嬉しいな、って。」


配信でも人気があって…男から好かれるであろう女の子を俺が独り占めしてるんだ。俺でなくても嬉しくなるだろう。


「優成くんって独占欲意外と強いよね」


「…迷惑か?」


「んーん。嬉しいし、それで言うなら私も結構独占欲あるし」


確かに?でもそれを嫌と思ったことは無いんだよな。

無理に相手を縛ってる訳でもないしさ。俺も縛る気は無いし…流石に男とふたりで出かけるとかはやめて欲しいけど。


「悲しませるようなことはしません。いっぱい幸せにするって決めたもん」


「もう充分幸せだけどな…」


こんなに幸せでいいのか?って思うけど、今までが不幸せすぎたから許されるのかな。


こんな大好きな人ができるとも思ってなかったし。あ〜、好き。


「私も好き…大好き」


そっとキスをする……ただしあまり長くはしない。のぼせてしまうと良くないからな。


「…そろそろ体洗うね」


「あ、待って。…洗いっこしよ?」


お互いの体を洗い合うってことか?…さすがにそれは


「背中だけ…ね?」


「まぁそれなら全然いいけど、どっち先にする?」


「私が洗ってあげる!」


じゃあ…お願いするか。


「まず髪の毛洗うからね〜、目閉じてて」


言われた通りに目を閉じる。触り方が丁寧だな、流石は海莉。


「痒いところないですか〜」


「右っかわ……そこ」


「ここね〜」


ちょっと痒かった所を言ったら直ぐに対応してくれた。さすが海莉。


「ちょっと伸びてきた?」


「伸びたかも。…そろそろ切らないとかな〜」


お店探さないとだな〜いい加減前髪が邪魔になってきたんだよな。

自分で切るにしても道具ないし…あの家に戻りたくないし。


「自分で切るの?」


「1回だけあの親があんたが髪切れるようになったらその分のお金浮くからやれって言われたことあってな…」


結局上手く出来なくてボッコボコにされたけど。あの時は酷かったなぁ……まじで命の危機を感じるレベルだった。とはいえ道具はあったし、自分の見た目はどうでもよかったから邪魔にならないレベルまで切るのはできたんだよな。


「今回はさすがにお店探すけど…なんか良いとこない?」


「あるよ?私がいつも利用してるとこで良かったら」


海莉が利用してるとこか…俺が行っても不思議じゃないなら行ってみようかな?


「見た目を気にするようになって偉いよ。…偉い」


「海莉の横にいてもおかしくないような男にならないと…な」


「服のセンスはダメだけどねえ……はい、泡流すからねー」


早いうちに切りに行かなきゃな〜っと。終わった?


「ん、洗い終わったから目開けてもいいよ。次背中ね〜」


「お願い。」


「……えいっ」


そう言って海莉は……俺に抱きついてきた。普段なら服があるけど今はない。それはつまり…そういうことで。


「か、かいりっ!?」


それではまた次のお話で会いましょう〜

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