第201〜好きだから〜
それではどうぞ
「もう少しで帰るよ〜」
「はーい」
そろそろか……って、もう20時か。流石に迎えに行った方がいいか?
「迎えに行こうか?」
「タクシーだし大丈夫だよ」
なら安全か。気を付けてなとだけ送っておいてお風呂の準備だけしておく。
さて……帰ってくるまでゆっくり待つか。あと20分もかかんないだろうしな。
「ただいま〜」
「おかえり〜」
遅かったな。40分ぐらいかかってたけど……
「ごめんね、ちょっと遅くなっちゃった。寂しかった〜?」
「そうね、ちょっとは寂しかったかな。」
「ちょっとか〜そっか。はい、お土産。」
ふむ…なにこれ?マカロン?
「売ってたから買っちゃった。」
なるほど、じゃあ保管しておこう。寒かっただろうからさっさとお風呂入っておいで?
「…一緒に入る?」
「理性が耐えきれないから断る。」
流石に好きな人が目の前でそんなかっこしてて大丈夫と言いきれるほど自分に自信はない。
「理性壊れちゃえばいいのに……」
ぼそっと言うなそんなこと、思ってても心の中だけにしてくれ……そんな無責任な男にはなりたくない。
「じゃあ入ってくるね」
ごゆっくり〜。さて……帰ってきてからが勝負だな。よし、頑張ろう。
「ん〜いい湯だった。」
「ああ、お疲れ…さ、ま」
お風呂から上がった海莉に後ろから声をかけられる。
俺が驚いたのはその事ではなく、海莉の姿だ。
「…なんでそんな髪濡れてるの?」
いつもはちゃんと乾かしてるのに、どうしたんだ?というか……
お風呂上がりの今の海莉、いつもより……やば、くね?魅力が……
「ん〜…今日ぐらいはいいかなって。」
そう言いながらソファに座る海莉が、手にタオルを持ちながらじっとこちらを見つめてくる。もしかして拭いて欲しいのか?
そう考えて海莉の後ろに回り、タオルを取る。お、正解っぽい。海莉が笑顔になったぞ。
「…触り心地がいいな。やっぱり」
「いつ触られてもいいように…というのは最近の話だけど、昔から維持してきたからね。」
「大変だよな、やっぱり……」
丁寧に拭いていく。…傷付けたりしないようにゆっくりと。その間海莉は目を細めて気持ちよさそうに受け入れてくれる。
こうして受け入れてくれるのは嬉しいな。喜んでもらえてるんだって思うと…な。好きな人に喜んで欲しいって思うのはよくあるよ。
ただ…この後のことを考えると、ちょっと緊張するな。
いや、誘うだけなんで告白自体は別の日だけど……それでもね。
「……はい、終わったよ」
「ありがとっ。…気持ちよかった。」
「俺も触ってて心地良かったよ。」
……さぁ、勇気をだして。
「あ、そうだ。ちょっとこっちきて」
「…え?ああ、うん。わかった」
なんというタイミング。……まぁ仕方ない。まだチャンスはあるだろうし…
「ここ?」
言われた通りに座る。……なんだろうか?俺は別に髪の毛濡れてないし……
「そう!…昼間の、どうだった?」
「え……っと、何が?」
「だから昼の。どう思ったの?って」
どうって…嫉妬したぐらいだけど。最初はそうでもなかったが、最後の方は嫉妬してたよ
「嫉妬してくれたんだ?」
「……やっぱりそれ目的なの?」
この小悪魔め……と海莉を睨む。くそ、効果なしか。
「してくれたらいいな〜って思って。有名人だよ!って言う気持ちもあったよ。…でもそっかあ、してくれたのかあ。」
ニヤニヤしよって。……そうですよ。しましたけど何か!
「別に。ただ、私はどこにも行かないから安心してね?それだけ言っておこうと思って。」
…もしかして、捨てられるかも?って思ったのかもしれないとか考えたのだろうか?
そんなことは全く考えてなかったから安心して欲しい。ただ手放したくないとは思ったが。
「私はずっとそばにいるからね。それだけ言っておこうと思って。」
「大丈夫、今更海莉を逃がすつもりはないから。」
「どうして?」
「そりゃ好きだからに決まっ…!?」
しまった、言ってしまった……!けど、発言した言葉は取り消せない。
やらかしたなぁ…どうしよう!?まさかポロッと言っちゃうなんて!どうしよう、雰囲気もクソもないんだけど!?
「……っ、やっと、言ってくれた…!」
付き合ってもまだ続きます。ご安心ください。
それではまた次のお話で会いましょう〜




