第17話〜アンチコメントなんて〜
ほのぼの会です。それではどうぞ
「みんな久しぶり、って程でもないか。」
俺からしたらたった数日で色々ありすぎてコラボ会がかなり前に思えるんだけどね…
【コメント欄】
・ばんわ!
・ばんわばんわ
・あれ?マイク変わった?
「お、鋭い。マイクは変えたよ。前のより良くなってるはずだけどどう?」
【コメント欄】
・前より聞きやすくなってる
・音質が凄いクリア
・もっと聞かせて…あなたの声を…
「前より環境がかなり良くなったから配信も快適だな。…んで、今日はゲームしないで雑談だけでもいいかなと思ったけどパソコン変えたからテストがてらかるーくやるね」
やるのはぺックスだ。まあ、軽く1試合か2試合してテスト兼性能がどんな感じかっていう確認だな。
【コメント欄】
・ソロ?
・誰かとやるの?
・1人か…元気出せよ
「まあソロでやるけど1人なことに悲しんでる訳では無い…」
別に1人は慣れてるんだから悲しくないんだけどな…って言うとコメント欄の人たちから励ましの声が…
それからずっと横にいる海莉に何故か頭を撫でられた。…悲しくないのに。
「お?今なんかいたような…あ、いるね」
視界の端に僅かに見えた敵に対してスナイパーライフルを構えて撃つ。お〜ヘッドショット一撃!気持ちいいねぇ。
その後も敵を見つけてはスナイパーで…というのを繰り返して残すところあと3人。
【コメント欄】
・なんでそんな当たるん?
・なんでや…なんでなんや…
・全部ヘッショはおかしいやろ…
途中コメント欄がこんな感じになってたが別に狙って撃てば当たるんだから難しいことは何もしてない。ちらっと横目で海莉を見ると何故か遠い目をしている。何故だ…
「あ、まずいだいぶ近付かれた。んー今ショットガン無いんだよな。どうしよ…」
そうこうしてるあいだにだいぶ近付かれた。ってやば、目の前にいる!
「ええい。こうなったら……!」
スナイパーを腰うちでヘッドショット当てるしかない!!…あ、当たった。
「当たった〜ラッキー。」
【コメント欄】
・なんでやねん
・おかしいやろ
・そんなことある?
・……もう驚かないぞ
「いやいやいや、さすがに今のはラッキーだから。こんなもん狙って出来るやつの方が少ないから」
近距離当たらんで有名なスナイパーくんをそう簡単に当てられるわけないじゃないか〜嫌だなぁもう。
「あ、敵いる。どか〜ん。わーい勝った〜」
最後もスナイパーで一撃と。…うん、パソコンの性能は大丈夫どころか俺の使ってたやつよりいいな。問題なし!
【コメント欄】
・あっさりしとる…
・おめでとう〜
・おめ!
・おめでとう記念 3000円
「スパチャありがとー、パソコンは全然問題なかったし、ちょっと話して終わりかな…」
「次の配信は……何時になるんだろうね、もしかしたら明日するかもしれんし明後日になるかもしれんからつぶやきの方チェックしといてくれ。」
あと何か言うことあったっけな…ないか。
「よし、じゃあお疲れ様みんな。またな〜」
【コメント欄】
・おつー
・お疲れ様
・おつおつー
「お疲れ様」
頑張ったね、偉いよ〜とやたら褒められるんだけど何もしてない…
「ただ普通に配信してただけで何もしてないんだけど…」
「ほら、心無いコメントに耐えてたじゃん。だからかな」
あ〜…まあ確かにここ最近は見てくれる人が増えたおかげでアンチも出てきた。
が、これに関しては仕方ないだろう。有名になればなるだけアンチと言うのは増えていく。全ての人から好かれるのなんて無理な話…というのはまあ建前で。
別にネット上で何言われようと現実でされてきた事を思えば大した事でもないなと思ってるだけである。
「だから頑張ったね、偉いねって」
「ありがたいけど、あんまり軽率にそういうのしない方が…」
誤解されるよ?と言う意味で言ったのだが…
「嫌だった…?」
なんて可愛い顔で言ってきたので
「嫌じゃない。」
と即答しておいた。
恥ずかしさでいてられなくなったので、海莉を促してご飯を食べに行く。食べ終わったら海莉が配信するらしい。
…俺も横で見ててやろうかな
アンチに対するメンタルが強くないと配信って厳しそうですよね…
それではまた次のお話であいましょ〜




