第166話〜本番前?〜
それではどうぞ
「ここに来るのも久しぶりかなぁ」
「だねぇ。あ、飲み物頼んで?」
「はいはい。何がいい?」
ココア!という答えが返って来たのでココアを頼む。俺は……ジンジャーエールでいいか。
「あれ以外も歌っていいからね!今日は完全なプライベート!」
「確かにそれはそうだけど…」
本日は俺と海莉の2人でカラオケに来ている。場所は以前コラボ配信した場所だ。
「…どうしたの?」
「いや…気合い入ってるなぁって」
「それはもちろん!優勝したいし…今日楽しみだったし」
照れながらそういう海莉、可愛い。しかし撫でようかなと思ったところで店員さんが飲み物を持ってきてくれた。
「……撫でるの?」
「……帰ったらにしとく。」
店員さんが戻ったのを確認して聞いてくる海莉。……いや、結構です。てかなんでバレた…?
「顔に出てた。……先歌っていい?」
「んなアホな。……どうぞ」
やっぱり真剣にポーカーフェイスを鍛えるべきなのだろうか?と考え出したが……今更無駄だろう。無駄なことをするだけ時間が勿体ない。
それより今は……普通に楽しもう。プライベートも兼ねてるんだからな。
「〜だから、ここを気を付ければいい感じになると思う!」
「なるほど。」
楽しみつつも、目的は歌の練習だからな。直せる所は直していく感じだ。
海莉の方は……正直文句無しだからな。あとは俺がどれだけできるかだろう。
「そんなに気負わなくて大丈夫だよ。優成くん以上の人なんて居ないから。」
「いやいっぱい居るでしょ……」
まぁそう言って貰えるのは素直に嬉しい事なんだけどさ。
「そういや、他に誰が出るんだろ?」
「ん〜…確かかりんちゃん出なかった?」
ほ〜……あの人出るんだ。あんまり歌のイメージ無いけどどうなんだろうね?
「意外と上手いんじゃない?…」
まあ出来ても不思議じゃないけど……
「あと優成くんの知ってる子だと…ダイヤくんも出るのかな?あの子も歌上手いでしょ?」
流石VTuberなだけあって歌上手い人が多いのね。俺が出ないなら応援したいとこだけど……できるなら敵だし容赦はしない。
「よし。……海莉」
「ん、わかった。負けないように頑張ろうね!」
そこから2時間ほど気合いを入れ直して歌い続ける。
……残すは収録。緊張するけど頑張るのみ!
それではまた次のお話で会いましょう〜




